コニャックのAOCとクリュ、それぞれの特徴

コニャック(酒)

いきなりですが質問です。

コニャックにはいくつAOCがあるでしょうか?

答えは…1つ。

くわしく言うと「Cognac」「Eau-de-vie de Cognac」「Eau-de-vie des Charentes」が認められていますが、内容は全く同じなので1つです。

 

では、グランド・シャンパーニュって何?AOCじゃないの?って思いません?

(私、フランス来る前までそう思ってた…)

これはクリュと呼ばれるものです。

今、仕様書の翻訳を地味にしているので、完成したらブログにあげますが、今回は地図と共にお届けしようと思います!

(今回、挿入図のサイズを大きくしているので、ページが重かったらすいません…)

重要な数字

コニャックはなんと、78 000ヘクタール以上の畑を持ちます。

コニャックはブランデーの一種なので、ワイン用ブドウ畑の栽培面積ランキングなどには入りませんが…

なんと!白ワイン用ブドウ畑(コニャック製造のためには白ワインが必要)としてはフランス最大面積を誇ります。

これはフランスのブドウ畑の10%を占めるので、かなり!かなり!大きいです。

ちなみにですが、1つの農家さんが持っている畑の平均面積は19haです。

地図

コニャックの地図、書いてみました。

いかがでしょうか。

色によって「クリュ」を分けていて、青い線は川です。

何も色がついていないところは、コニャックの生産地域外です。

つまり、無色のところでコニャックと同じ製法でお酒を造っても「ブランデー」としてしか販売できません。

町の場所は?

うーん、さっきの絵だとどこにどの町があるかわかりづらいですね。

ざっくり見ると、コニャックという町を中心に生産地域が広がっています。

フランス語表記

私はいつも現地語で町の名前を見たいと思うのですが、同じ人いますか?

いなくても載せますね。笑

本当はひとつの地図内にフランス語表記と日本語表記をしたかったのですが、余白が少なかったので、このような形でお許しを。

具体的にどの町、どの村でコニャックの製造が認められているかは、仕様書の翻訳が終わり次第載せますので、少々お待ちください。

Grande Champagne

スゴンザックを中心とするエリアがGrande Champagne(グランド・シャンパーニュ)です。

コニャックで一番有名なクリュはやはりここではないでしょうか。

下層土に柔らかい石灰土壌を持ち、根を10メートルにも伸ばせるという特徴があります。

力強く、繊細、優雅で、後味が長く、しなやかなコニャックを製造します。

香りの特徴としては、ブドウの花などのお花の香りを主に、乾いたシナノキ、ブドウの枝などです。

最も超熟に向いていると言われていて、熟成年数が長いコニャックは、ここグランド・シャンパーニュのブドウを使われていることが多いです。

Petite Champagne

次はPetite Champagne(プティット・シャンパーニュ)です。

コニャックからボルドーに行く途中に通る町、バルブジューを含むエリアです。

Grande Champagne(グランド・シャンパーニュ)の南側とジャルナックの隣に少しだけ生産地域を含みます。

Grande Champagne(グランド・シャンパーニュ)と似た性格を持つコニャックを生産。

柔らかい石灰を持つクリュですが、グランド・シャンパーニュと比べると石灰の下層土が少ないです。

力強く、洗練、しなやかで軽やかさも持つコニャック。

香りはブドウの花などの花の香りとフルーティーさを持ちます。

Fine Champagne

少し例外のクリュがあります。

それがこのFine Champagne(フィーヌ・シャンパーニュ)。

このFine Champagne(フィーヌ・シャンパーニュ)に限り、クリュが2つ混ざっています。

それがここまで話した、Grande Champagne(グランド・シャンパーニュ)とPetite Champagne(プティット・シャンパーニュ)。

と言っても、好きなようにブレンドしていい訳ではもちろんありません。

最低でも50パーセント以上のGrande Champagne(グランド・シャンパーニュ)を含む必要があります。

Borderies

次は一番小さなクリュ、Borderies(ボルドリ)です。

コニャックの少し北側にあるクリュ。

火打石が含まれる土壌。

繊細で軽やかで、後味の長さも持ちます。

スミレやアヤメなどの花の香りが特徴です。

Fins Bois

ここから、一つずつのクリュが大きくなります。

Fins Bois(ボン・ボワ)のご紹介。

北側はグルワ土壌と呼ばれる、ジュラ紀の石炭岩を一部含む、赤茶色の粘土質土壌を持つ地域です。

石灰を持つ地域もありますが、固い石灰で根が石灰土壌まで入るのが難しいです。

シャンパーニュ地方と比べると長期熟成に向きませんが、骨格を持つコニャックを生産します。

香りが強く、まろやかでオイリー。

フルーツの香りを主体に持ち、軽い花の香りも持ちます。

以上4つのクリュで栽培されるブドウはコニャック栽培地域の85%程度。

Bons Bois

輪っかの様なクリュ、Bons Bois(モン・ボワ)。

生産範囲も広いので、いろんなコニャックが生産されている地域でもあります。

石灰土壌や火打石を持つ土壌もあります。

西側は海の影響を受け、東側は大陸性気候。

それぞれの地域にも依りますが、フルーティーさを主に持つコニャックを生産しています。

Bois Ordinaire

最後はこちら、Bois Ordinaire(ボワ・オーディネール)です。

大西洋沿岸と島を含むクリュです。

砂土壌が多く、あまりブドウは栽培されていません。

海の影響を受けていて、コニャックにも表れています。

参考記事

コニャックについて。

コニャック、熟成年数についてまとめ。VS/VSOP/XO

コニャックの原料は?品種は?

コニャックメゾンの全貌!

コニャックの秘密。どうしてミレジメ/ヴィンテージものが少ないのか。

最後に

コニャックメゾンのお話をしていましたが、基本的なお話をあまりしていなかったなぁと思って書いてみました。

地図書くの楽しかった…!

また蒸留についてもまとめているので、コニャックについての情報も徐々に充実させたいと思っています!


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コメント

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