日本で有名なコニャックメゾン、ポールジロー

コニャックメゾン

小さな生産者さんにも関わらず、日本でかなり有名なPaul Giraud(ポールジロー)

コニャックについて詳しく知らない人でも、ポールジローは知っている人が多いのではないでしょうか。

2019年に書いてから、さらに訪問もしたので追記です。

自社畑を持っていることでも有名なPaul Giraud(ポールジロー)

今現在、42ヘクタールを所持しています。

昔はすべて手摘みでしたが、現在は50%が手摘み収穫50%が機械収穫と変化しています。

手摘みは酸化も少なく、綺麗なブドウのみを収穫できるというメリットがありますが、機械収穫の4倍高いというデメリットがあります。

収穫者は毎年30人程度。

3週間かけて収穫を行います。

ちなみに機械を使うのは4日間程度です。

実はポールジロー氏、自社のコニャックだけでなく、大手のために蒸留酒も造っています。

もちろん、手摘み収穫されたものはすべて自社用に蒸留していますが、全体の15%を大手のために造っています。

醸造

コニャック製造には白ワインの存在が不可欠。

ポールジローではすべてコンクリートタンクで醸造を行っています。

また、コニャックに使われる白ワインは酸が高く、香りがあまりないのが特徴。

蒸留

蒸留器は18ヘクトリットルと、14ヘクトリットルの2つ。

澱と共に蒸留するスタイルです。

蒸留前のワインはアルコール度数9度、1度目の蒸留で27度へ、2度目の蒸留で72度までアルコール度数が上がります。

熟成

熟成はコニャックにおいて重要なプロセスの一つです。

Paul Giraud(ポールジロー)では熟成室を4つ持っています。

その4つ全て、湿度が高いのもPaul Giraud(ポールジロー)の特徴。

湿度が低いと水分の蒸発が早く、湿度が高いとアルコールの蒸発が早い。

だから湿度の高い場所だけを所持しています。

湿度の高さがよくわかってもらえるのは、この水源ではないでしょうか。

水が流れる小さな音が聞こえるのが、なんとも心地よい。

熟成

新樽も30%使用しています。

ただ、この新樽使用は最初の1年から1年半のみ。

色とタンニンをつけることを目的としています。

その後は古い樽を使って熟成していきます。

ブレンド

コニャックはブレンドをするお酒。

収穫されたブドウのビンテージや区画、樽などのブレンドです。

ただ、ここポールジローではビンテージのブレンドを行いません!

これが最大の特徴。

区画や樽のブレンドは行いますが、ポールジローのすべてのコニャックはビンテージもの!

ただ、ラベルに記載がないのは、以前の記事コニャックの秘密。どうしてミレジメ/ヴィンテージものが少ないのか。を見てもらえれば判ってもらえるかと思います。

テイスティング

いつ見学しても、たくさんのコニャックを試飲させてくれます。

この日は5種類。

VSOP

8年熟成のコニャック。

香り高く、お花の香りが主体。

白いフルーツの香りも。

まだまだ若いですが、しなやかなコニャックです。

Napoléon

15年熟成。

ブドウ畑に広がるお花の香りがたくさん。

アカシアや、白いお花の香り。

繊細だけれど、丸みを持ったコニャック。

1999

2017年末に瓶詰したので、18年熟成。

熟成セラーは比較的湿度の低いところで行われました。

(それでも湿度は高い)

フルーツやお花の香りはもちろん。

元気なコニャックで、前までのコニャックにはなかった、バニラなどの甘いスパイスの香りが。

XO

25年熟成

最初はアプリコットや桃のような香りでしたが、酸化すればするほどプルーンの香りが!

変化が一番面白かったコニャック。

丸みがあり、フルーティ、複雑で余韻が長い、というグランド・シャンパーニュの特徴がしっかり出ていました。

Très Rare

より男性的で力強いコニャック。

スパイシーで葉巻やブラックチョコによく合いそう。

舌触りがしなやかで、複雑。

オーセンティックバーがよく似合う。

最後、ポールジロー氏について

とっても日本好きなおじいちゃん。笑

知らずに出会うと、農家のおじいちゃん、って感じでとても親しみやすいです。

前にワインショップで働いていた時、日本語訳されたポールジローのプレゼン資料をわざわざ持ってきてくれたのも、忘れられません。

数年後には息子さんに代替わりするそうですが、息子さんも名前がポールジロー氏なので、メゾンの名前は変わりません。

ちなみに現当主のお父様もポールジロー氏だそうです。

日本でも目にすることのできるコニャックです。

是非皆さん飲んでみてください!

参考記事

コニャックメゾンの全貌!

コニャックのAOCとクリュ、それぞれの特徴

コニャックの原料は?品種は?

コニャックの蒸留について

コニャック、熟成年数についてまとめ。VS/VSOP/XO

コニャックの秘密。どうしてミレジメ/ヴィンテージものが少ないのか。

最後に

ポールジロー、日本でも有名ですよね。

何度訪問しても、いつも丁寧に受け入れてくれる!

日本人とっても好きですし、皆さんが行ったときも絶対いい対応してくれると思います。


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