日本でも人気のコニャックメゾン、ラニョー=サボラン

コニャック(酒)

日本でも人気のコニャックメゾン、Ragnaud-Sabourinラニョー=サボランにお邪魔しました!

グランド・シャンパーニュという超熟に向くコニャックを生産する地域に畑を持つメゾンの一つです。

ブドウ畑のある土地の特徴をしっかり表現したコニャックをつくっています!

訪問の経緯

そういえば日本で人気のRagnaud Sabourinラニョー・サボラン行ったことないなぁって。

で、直接メールしてその数日後にお邪魔しました!

コニャックの町から車で30分程度で行けるのが嬉しい。

残念やったところといえば、昔は自社で蒸留してたけど、今は委託蒸留しているらしく、醸造期間中に行ったのに蒸留器動いてなかったことかなぁ。

試飲をすると品質の良さがしっかり伝わるコニャックをつくってるメゾンの一つです!

生産コニャック

メゾンが生産しているベーシックなラインです。

ここに載せる以外にも、特別に作っているボトルも存在します。

そして、ビンテージコニャックも複数年生産しています!

  • Ragnaud Sabourinラニョー・サボラン VS n°4
  • Ragnaud Sabourinラニョー・サボラン VSOP n°10 ​
  • Ragnaud Sabourinラニョー・サボラン Reserve Specialeレゼルヴ・スペシャル n°20
  • Ragnaud Sabourinラニョー・サボラン XO n°25
  • Ragnaud Sabourinラニョー・サボラン FONTVIEILLEフォントヴエイユ n°35
  • Ragnaud Sabourinラニョー・サボラン Florilegeフロリレージュ
  • Ragnaud Sabourinラニョー・サボラン Paradisパラディ

それぞれ簡単ではありますが、少し詳しく説明します!

商品の最後についている数字はブレンドされているコニャックの最低熟成年数を指しています。

Ragnaud Sabourinラニョー・サボラン VS n°4

100%Ugni Blancウニ・ブランを使用しています。

ブレンドされている一番若いコニャックは4年もの。

花の香りが広がるコニャックです。

が、グラスに入れて時間が経つとミントや熟したブドウ、干し草などのニュアンスが現れてきます。

味わいはバターの様に柔らかく、軽やかです。

白い果実やスパイスの香りが途中で現れ、最後には木の香りが出てきます。

エネルギッシュなコニャックなので、ストレートで飲むというよりはカクテルにするのがおすすめ。

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Ragnaud Sabourinラニョー・サボラン VSOP n°10 ​

VSと同様に100%Ugni Blancウニ・ブランを使用しています。

ブレンドされている一番若いコニャックは10年。

10年はXOと名乗ってもいい熟成年数!

名乗れるのに名乗らないのは小規模生産者さんらしくて好感が持てます。

ちなみにVSOPは4年以上熟成していれば名乗れます。

火を通したフルーツやコーヒーのニュアンス、蜂蜜を感じる花の香り、トーストした木、レモンの皮やスパイスを感じます。

私は凝縮したフルーツの香りやカカオ、ブリオッシュなどの香りを感じました。

口当たりが柔らかくシルキー。

ランシオ香という熟成したコニャックから感じる香りも少し感じました。

ストレートで飲むのも良いですが、個人的には氷を1つ入れて飲みたいなぁと思いました!

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Ragnaud Sabourinラニョー・サボラン Reserve Specialeレゼルヴ・スペシャル n°20

基本的にはUgni Blancウニ・ブランで出来たコニャックですが、少しFolle Blancheフォール・ブランシュも含まれています。

20年以上熟成したコニャックなので、複雑さや深みが広がります。

繊細な香りももっており、ローストしたヘーゼルナッツやアーモンドなどの香りが広がります。

また口当たりはまろやかでスパイスやドライフルーツの香りも現れます。

アルコール度数が43%と少し高いですが、それを感じさせないバランスの良さ。

フィニッシュの長さも特徴です!

Ragnaud Sabourinラニョー・サボラン XO n°25

Ragnaud Sabourinラニョー・サボラン Reserve Specialeレゼルヴ・スペシャル n°20と同様に基本的にはUgni Blancウニ・ブランで出来たコニャックですが、少しFolle Blancheフォール・ブランシュ含まれています。

最低熟成年数は25年とかなり成熟したコニャック。

香りも成熟していて、豊満。

フルーティーながら厚みがしっかりあります。

バニラの香りやオレンジ、アプリコットやナツメグなどの香りも出てきます。

ランシオ香も特徴的で、後味もかなり長いので、長時間楽しめるコニャックです。

Ragnaud Sabourinラニョー・サボラン Fontvieilleフォンヴィエイユ n°35

Ugni Blancウニ・ブラン主体のコニャックですが、少しFolle Blancheフォール・ブランシュがそして少しColombardコロンバールが含まれています。

香りは複雑で、ネクターや洋ナシ、ローストしたナッツや甘草カンゾウなどの香りを持ちます。

口に含むとフルーツキャンディーや蜜蝋、スパイスや蜂蜜などの香りが広がります。

甘味と苦みのバランスが良いのも特徴です。

焼いた木の香りや、ランシオ香も広がります。

さらに後味は長く、木のスパイス、バニラ、革やコーヒーの香りも広がります。

あえてアルコール度数43%で仕上げているので、コニャック本来の長い余韻が楽しめます。

Ragnaud Sabourinラニョー・サボラン Florilegeフロリレージュ

Ugni Blancウニ・ブランが60%、Folle Blancheフォール・ブランシュが40%含まれたコニャックです。

45年熟成で、アルコール度数が46%とプレミアムなコニャック。

エレガントで焼いたアプリコット、オレンジなどの香りを持ちます。

またフルーティーさを持っており、蜂蜜やバニラの香りも。

古いコニャックに感じるランシオ香もしっかりあり、長い余韻が特徴的です。

Ragnaud Sabourinラニョー・サボラン Paradisパラディ

このコニャックは年代から年代へと受け継がれてきました。

90%が20世紀初頭に蒸留されたもの、残りの10%がフィロキセラ以前、つまり1870年以前のものが含まれています。

今となっては存在しない品種もブレンドされているのもこのコニャックの大きな特徴!

Ugni Blancウニ・ブランColombardコロンバールFolle Blancheフォール・ブランシュJurançonジュランソンBlanc Rameブラン・ラムBouilleuxブイユーBalzac Blancバルザック・ブランChalosseシャロスがブレンドされています。

香りはドライフルーツやナツメグなど、エレガントで深さと複雑さを持っています。

マーマレードやレモンキャンディ、クルミ、珈琲やカカオ、さらに胡椒のニュアンスも持ちます。

後味もとても長く、魅惑のコニャックです。

メゾンの特徴

Grande Champagneグランド・シャンパーニュにのみブドウ畑を所有しています。

長期熟成に向くコニャックが生産できる土地に畑を所有していることや、Ugni Blancウニ・ブランだけでなく少しだけFolle Blancheフォール・ブランシュという品種を使っているのも特徴です。

花の香りを多く持つコニャックをつくっていて、長期熟成してこそメゾンの本領を発揮するコニャックを生産しています。

1850年から変わらない、家族の伝統を受け継ぐコニャックをつくり続けています。

立地

既に書きましたが、Grande Champagneグランド・シャンパーニュに畑を所有しています。

所有面積は35ヘクタール

白亜紀の柔らかい石灰石の上に、粘土石灰土壌があります。

この石灰が多いのがGrande Champagneグランド・シャンパーニュの特徴の一つでもあり、保水力があることで夏のカンカン照りが続いてもブドウに水が供給され続けます。

サンテミリオンのワイナリーの時にも時々書いていますが、石灰という土壌はスポンジの様に冬の雨を溜めておいて、夏の暑い日に葡萄に水を与えてくれます。

フランスではブドウに水を与えることが認められていないので、自然の力でブドウが生かされているのが分かります。

冬は寒く、夏は暑いのもコニャックの特徴です。

ブドウ品種

コニャックに使用されるブドウといえばUgni Blancウニ・ブランです。

今現在、ほとんどのメゾンがUgni Blancウニ・ブランのみを栽培していますが、Ragnaud Sabourinラニョー・サボランではUgni Blancウニ・ブランを90%、残りの10%Folle Blancheフォール・ブランシュを栽培しています。

Folle Blancheフォール・ブランシュUgni Blancウニ・ブランと比べると生産量が低く、病気になりやすい品種のため、栽培している生産者さんは少ないのが現状。

しかし、酸度の高いこの品種のおかげでRagnaud Sabourinラニョー・サボランのコニャックに洗練さを与えているとのこと。

収穫から醸造

機械で収穫を行い、醸造はステンレスタンクで行います。

醸造されたワインは、冬の間に蒸留され、長い眠りへとつきます。

蒸留

以前コニャックの蒸留については詳しく書いたのでその記事をご覧頂けると分かりやすいと思います!

熟成

蒸留されたEaux-de-Vieオー・ド・ヴィはフレンチオーク樽で長年熟成されます。

Ragnaud Sabourinラニョー・サボランでは1年の生産量の15~17倍の量を常に熟成しているそう!

特にGrande Champagneグランド・シャンパーニュという土地柄、長期熟成に向く原酒が作られるのもその理由の一つです。

ブレンド

創業者であり、才能あるセラーマスターであったMarcel Ragnaudマルセル・ラニョー氏の知識を受け継いでいます。

ブレンドはコニャックの性格を決める重要な作業の一つなので、何度も何度も試飲をしてブレンドを決定しています。

メゾン情報

Ragnaud-Sabourinラニョー=サボラン

住所;3, Domaine de, La Voûte, 16300 Ambleville

電話;+33 5 45 80 54 61

参考記事

コニャックについて。

コニャックメゾンの全貌!

コニャックのAOCとクリュ、それぞれの特徴

コニャックのクリュって何?アペラシオンは?

コニャックの原料は?品種は?

コニャックの蒸留について

コニャック、熟成年数についてまとめ。VS/VSOP/XO

コニャック|XXOって何?

コニャックの秘密。どうしてミレジメ/ヴィンテージものが少ないのか。

ピノー・デ・シャラントについて

ピノー・デ・シャラント全生産者リスト

地元でしか見つけられない、ヴァン・ド・ペイ・シャランテとは

最後に

日本でも人気のコニャックメゾンRagnaud-Sabourinラニョー=サボランのご紹介でした。

グランド・シャンパーニュらしいエレガントで華やかなコニャックを造っています。

個人的には、というか皆さん納得だと思いますが、長期熟成されたものこそメゾンの本質が表現されています!

是非一度は飲んで欲しいコニャックの一つです。


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