【長文】コニャックの仕様書全文訳!

コニャック(酒)

今回はかなり長い長い内容です。

お時間ある時に少しずつ読んでもらえればと思います。

2022年に更新された最新の仕様書で、特に写真も載せてないので、本当に興味のある奇特な方だけご覧いただけると有難いです。

では、本当にとても長いですが、どうぞ。

1章:専門情報

A. アペラシオンの名前と蒸留酒のカテゴリー

1. 地理的な名前

原産地呼称「Cognac(コニャック)」「Eau-de-vie de Cognac(オー=ド=ヴィ・ド・コニャック)」「Eau-de-vie des Charentes(オー=ド=ヴィ・ド・シャラント)」のみ認められており(以下「コニャック」と表記する)、1909年5月1日、そして1936年5月15日に以下に示す通りにワインから造られるオー・ド・ヴィが最初に定義された。

2. EC規格n°110/2008によるオー=ド=ヴィのカテゴリー

原産地呼称「Cognac(コニャック)」は2019年4月17日、欧州議会および理事会規則によって定義されたCE規格N°2019/787、付属文書1、ポイント4に定義された「Eau-de-Vie de Vin(ワインのオー=ド=ヴィ)」のカテゴリーに対応し、蒸留酒の定義、名称、説明、ラベルそして地理的表示保護が定義されている。他の食品の表示およびラベルにおける蒸留酒の名称の使用、地理的表示の保護、アルコール飲料におけるエチルアルコール及び農産物由来の蒸留物の仕様に関する規則同規則CE規格N°110/2008を廃止するものとする。

B. 蒸留酒の説明

1. 生産と熟成の方法

a. 原産地呼称「Cognac(コニャック)」は工業使用のもの、熟成されない製品を除き、熟成したオー=ド=ヴィにのみ認められる。

b.「Esprit De Cognac(エスプリ・ド・コニャック)」は「Alambic Charentais(シャラント型蒸留器)」と呼ばれる蒸留器で2度の蒸留に追加蒸留したものであり、アルコール度数が80~85%のものを指す。熟成はされない。
これはスパークリングワイン製造のためだけに使われ、直接消費のための製品でない。

 

2. 主な物理的、科学的、官能的特徴

消費者に届けられるオー=ド=ヴィについてはアルコール度数が最低40%、揮発性物質の含有量は順アルコール1へクトリットル当たり200g以上、メタノール含有量は100g未満である必要がある。

色は光路長10mm、測定波長420nmに対する最低吸光度は0.1である必要がある。

「Eau-de-Vie de Cognac(オー=ド=ヴィ・ド・コニャック)」には独特のアロマとバランスの特徴がある。複雑さと繊細さを特徴とする官能特性は、熟成期間の長さによって進化する。

若いオー=ド=ヴィはブドウの花やアカシア、洋ナシ、エキゾチックフルーツなどの花や果実の香りを持つ。オークとの接触で、バニラ、ココナッツ、焙煎香などの特徴的な香りを得る。

熟成によってフルーツのコンフィ、スパイス、樹、タバコやドライフルーツなどの香りが豊かになり、香りの特徴が複雑になる。これらの複雑で独特な香りを構成し、「Rancio Charentais」(Flanzy、1998)などの文献に記載される。

この香りの進化は、味覚の進化も伴う。これは口当たりが柔らかで、特徴的な丸みとボリュームが生まれ、香りの持続性が大幅に長くなる。

異なるクリュの間で特定のニュアンスがあり、19世紀にCOQUAND(コカン)が設定した区分の基礎となった。

  • Grande Champagne(グランド・シャンパーニュ)は非常に繊細で、偉大な洗練さと花の香りを主体とするオー=ド=ヴィを作り出す。ゆっくり成熟するこのオー=ド=ヴィは最高の熟成をさせるためにオーク樽での長い熟成を必要とする。
  • Petite Champagne(プティット・シャンパーニュ)のオー=ド=ヴィはGrande Champagne(グランド・シャンパーニュ)とほぼ同じ特徴を持つが、Grande Champagne(グランド・シャンパーニュ)のオー=ド=ヴィよりも短い熟成期間を経て最適な品質を得る。
  • 「Cognac(コニャック)」は補足的地理領域「Fine Champagne(フィン・シャンパーニュ)」で保管され、Grande Champagne(グランド・シャンパーニュ)(少なくとも半分)とGrande Champagne(グランド・シャンパーニュ)のブレンドから生まれる官能特徴を持つ。
  • Borderie (ボルドリー)のブドウ畑は、スミレの香りが特徴的な、まろやかで芳香があり、しなやかなオー=ド=ヴィを作り出す。「Champagne(シャンパーニュ)」のオー=ド=ヴィよりも短い熟成期間を経て、最適な品質を得る。
  • 最も広いブドウ畑を持つFins Bois(ファン・ボワ)は丸く、しなやかなオー=ド=ヴィを作り出し、早く熟成し、潰したブドウを連想させるフルーティーなブーケを持つ。
  • いくつかのBois(ボワ)(Bons Bois(ボン・ボワ)、Bois Ordinaires(ボワ・ゾルディネール)、Bois à terroirs(ボワ・ア・テロワール))はフルーティーで熟成が早いオー=ド=ヴィを造る。

オー=ド=ヴィの色も熟成期間によって変化する。淡い黄色から、徐々に濃く金色がかった黄色、そして古いオー=ド=ヴィは琥珀色や赤褐色となる。

3. 同じカテゴリーの他のスピリッツと比較した場合の具体的な特徴

原産地呼称「Cognac(コニャック)」白ブドウ品種から造られる、ワイン由来のオー=ド=ヴィである。生産条件(ブドウ品種、栽培方法、収穫量など)と処理条件(収穫物の運搬、ブドウ果汁の製造、発酵作業)によってオー=ド=ヴィの特性に向いたワインを生産することが出来る。オー=ド=ヴィの香りの質は使用するワインの特徴に大きく由来する。

アペラシオン「Cognac(コニャック)」のブドウ品種、特にUgni Blanc(ユニ・ブラン)は高い生産性と成熟の遅さが特徴で、「Eau-de-Vie de Cognac(オー=ド=ヴィ・ド・コニャック)」の最終品質に最も重要な、低アルコールで酸が高い蒸留用ワインを生産する。

収量が少ないと、ワインのアルコール度数が高くなり、酸度や窒素含有量が低くなる傾向がある。

収量が増加すると、逆にアルコール度数が低下し、酸度が高くなる。しかし、リンゴ酸の割合、アロマの成熟度の低下、希釈、貴腐菌の発生頻度などオー=ド=ヴィの品質に好まない他のパラメータは収量方になると増加する。この一連のパラメータは最適収量範囲の定義に繋がり、この範囲は収穫の特徴によって毎年変化する。年界最大収量を設定することで、「Eau-de-Vie de Cognac(オー=ド=ヴィ・ド・コニャック)」の生産に必要な様々な品質パラメータのバランスが最も良いワインを生産するための最適範囲に生産を設定することが出来る。

オー=ド=ヴィ・ド・コニャック生産に使用されるワインは、1世紀以上にわたって科学的、技術的文献に一貫して記述されてきた特定の品質を持つ。低アルコールで酸が強いワインを求めることは、「Eau-de-Vie de Cognac(オー=ド=ヴィ・ド・コニャック)」の生産において独特で不変の特徴である。(「RAVAZ」(1900)、 「LAFON et al」(1964)、「LURTON et al」(2011)」実際、高い酸によって冬の間、蒸留まで自然に保管され、低アルコールによってワインに含まれる香りをより凝縮することが出来る。

収穫と運搬の条件は収穫物の清潔さを目的としている。遠心分離ポンプの使用は禁止される。

ブドウの圧搾は、アルキメデスねじを使った連続式スクリュープレスを除く、伝統的な圧搾機(空気圧式またはプレート式など)で行われる。

得られたブドウ果汁は連続的に発行が行われる。どんな方法でも濃縮は禁じられる。

オー=ド=ヴィの品質を保証するため、アセトアルデヒドの生成を促す、発酵期間中の二酸化硫黄の添加は禁止される。

最後に、ワインの保管に伴う香りの劣化を防ぐため、収穫翌年の3月31日までと蒸留期限を定める。

ブドウ品種の選択、ブドウ栽培の実施、特定のワイン醸造規則の厳守により、繊細で洗練された香りを持ち、バランスが良く質の高いワイン醸造を可能にする。ワインは植物的な特徴、過剰なアセトアルデヒド(酸化特徴)、高アルコール(重々しさ)、バクテリアによる悪化(アリルアルコール、ブタノール)に関連した特定の化合物の劣化特徴がないことが必要。分析レベルと官能特性の間に関係はあるが、地域的な限界値は定義されていない。限界値は様々な生産者の裁量に任される。

ワインは銅製のシャラント型蒸留器を使用し、蒸留は再蒸留や二段階蒸留と呼ばれる単純単式蒸留の原理に従って行われ、再アルコール度数は72.4%とする。この装置と蒸留技術により、ワインの本質的な香りはそのままに、好ましくない分子や香りを取り除くことが出来る。この選別は硫黄成分や脂肪酸などの好ましくない化合物を除去するために行われるクープと銅材に由来する。

オー=ド=ヴィは非常に豊かな香りを特徴とする。この豊かさはオー=ド=ヴィの香りの複雑さ、熟成適正、口の中での持続性の原因となる揮発性物質の高い含有量に反映される。

 

オー=ド=ヴィは、熟成させない工業用や化合製品の製造を除き、オーク材の中で最低2年間熟成される。

 

この熟成により「Cognac(コニャック)」は色と新しい香り(バニラ、ココナッツ、焙煎香など)をもたらす。さらに熟成によってフルーツのコンフィ、スパイス、木、タバコやドライフルーツなどの香りが含まれ、「Rancio Charentais」(Flanzy、1998)などの文献に記載される。この香りの変化は口当たりの柔らかさ、特徴的な丸みとボリューム、香りの持続性を伴う。オー=ド=ヴィの色は徐々に濃くなり、淡い黄色から黄金色、古いコニャックでは琥珀色や赤褐色となる。

温帯海洋性気候のため、オー=ド=ヴィは適度な湿度下で熟成され、極端な季節による変化を避けることが出来る。年間気温は約13℃で、冬はかなり温暖。この状な条件が柔らかく、調和を伴うオー=ド=ヴィを造りだす。

C. 関連する地理的領域の定義

1. 地理的領域

原産地呼称「Cognac(コニャック)」「Eau-de-Vie de Cognac(オー=ド=ヴィ・ド・コニャック)」「Eau-de-Vie des Charentes(オー=ド=ヴィ・デ・シャラント)」を名乗るためのすべての製造工程は、改正された1908年5月1日の政令で最初に決められた地理的地域で行われ、2022年1月1日の公式地理コードに基づいて以下の地方自治体領域が含まれる。

Charente(シャラント)県のコミューン:

Agris、Aigre、Ambérac、Ambleville、Anais、Angeac-Champagne、Angeac-Charente、Angeduc、Angoulême、Ars、Asnières-sur-Nouère、Aubeterre-sur-Dronne、Aunac-sur-Charente、Aussac-Vadalle、Baignes-Sainte-Radegonde、Balzac、Barbezières、Barbezieux-Saint-Hilaire、Bardenac、Barret、Bassac、Bazac、Bécheresse、Bellevigne、Bellon、Berneuil、Bessac、Bessé、Birac、Blanzaguet-Saint-Cybard、Boisbreteau、Boisné-La Tude、Bonnes、Bonneuil、Bors (Canton de Tude-et-Lavalette)、Bors (Canton de Charente-Sud)、Bouëx、Bourg-Charente、Bouteville、Boutiers-Saint-Trojan、Brettes、Bréville、Brie、Brie-sous-Barbezieux、Brie-sous-Chalais、Brossac、Bunzac、Cellettes、Chadurie、Chalais、Challignac、Champagne-Vigny、Champmillon、Champniers、Chantillac、La Chapelle、Charmé、Charras、Chassors、Châteaubernard、Châteauneuf-sur-Charente、Châtignac、Chazelles、Chenon、Cherves-Richemont、Chillac、Claix、Cognac、Combiers、Condéon、Coteaux-du-Blanzacais、Coulgens、Coulonges、Courbillac、Courcôme、Courgeac、Courlac、La Couronne、Criteuil-la-Magdeleine、Curac、Deviat、Dignac、Dirac、Douzat、Ébréon、Échallat、Édon、Les Essards、Étriac、Feuillade、Fléac、Fleurac、Fontclaireau、Fontenille、Fouquebrune、Fouqueure、Foussignac、Garat、Gardes-le-Pontaroux、Genac-Bignac、Gensac-la-Pallue、Genté、Gimeux、Gond-Pontouvre、Les Gours、Grassac、Graves-Saint-Amant、Guimps、Guizengeard、Gurat、Hiersac、Houlette、L’Isle-d’Espagnac、Jarnac、Jauldes、Javrezac、Juignac、Juillac-le-Coq、Juillé、Julienne、Lachaise、Ladiville、Lagarde-sur-le-Né、Laprade、Lichères、Ligné、Lignières-Sonneville、Linars、Longré、Lonnes、Louzac-Saint-André、Lupsault、Luxé、Magnac-Lavalette-Villars、Magnac-sur-Touvre、Maine-de-Boixe、Mainxe-Gondeville、Mainzac、Mansle、Marcillac-Lanville、Mareuil、Marsac、Marthon、Médillac、Mérignac、Merpins、Mesnac、Les Métairies、Mons、Montboyer、Montignac-Charente、Montignac-le-Coq、Montmérac、Montmoreau、Mornac、Mosnac、Moulidars、Mouthiers-sur-Boëme、Mouton、Moutonneau、Nabinaud、Nanclars、Nercillac、Nersac、Nonac、Oradour、Oriolles、Orival、Palluaud、Passirac、Pérignac、Pillac、Plassac-Rouffiac、Poullignac、Poursac、Pranzac、Puymoyen、Puyréaux、Raix、Ranville-Breuillaud、Reignac、Réparsac、Rioux-Martin、Rivières、La Rochefoucauld-en-Angoumois、La Rochette、Ronsenac、Rouffiac、Rougnac、Rouillac、Roullet-Saint-Estèphe、Ruelle-sur-Touvre、Saint-Amant-de-Boixe、Saint-Amant-de-Nouère、Saint-Aulais-la-Chapelle、Saint-Avit、Saint-Bonnet、Saint-Brice、Saint-Ciers-sur-Bonnieure、Saint-Cybardeaux、Saint-Félix、Saint-Fort-sur-le-Né、Saint-Fraigne、Saint-Front、Saint-Genis-d’Hiersac、Saint-Germain-de-Montbron、Saint-Groux、Saint-Laurent-de-Cognac、Saint-Laurent-des-Combes、Saint-Martial、Saint-Médard、Saint-Même-les-Carrières、Saint-Michel、Saint-Palais-du-Né、Saint-Preuil、Saint-Quentin-de-Chalais、Saint-Romain、Saint-Saturnin、Sainte-Sévère、Saint-Séverin、Saint-Simeux、Saint-Simon、Sainte-Souline、Saint-Sulpice-de-Cognac、Saint-Vallier、Saint-Yrieix-sur-Charente、Salles-d’Angles、Salles-de-Barbezieux、Salles-de-Villefagnan、Salles-Lavalette、Sauvignac、Segonzac、Sers、Sigogne、Sireuil、Souffrignac、Souvigné、Soyaux、Le Tâtre、Torsac、Tourriers、Touvérac、Touvre、Triac-Lautrait、Trois-Palis、Tusson、Val-d’Auge、Val-de-Bonnieure、Val des Vignes、Valence、Vars、Vaux-Lavalette、Vaux-Rouillac、Verdille、Verrières、Verteuil-sur-Charente、Vervant、Vibrac、Vignolles、Moulins-sur-Tardoire、Villebois-Lavalette、Villefagnan、Villejoubert、Villognon、Vindelle、Vœuil-et-Giget、Vouharte、Voulgézac、Vouzan、Xambes、Yviers

Charente-Maritime(シャラント=マリティーム)県のコミューン:

Agudelle、Aigrefeuille-d’Aunis、Ile d’Aix、Allas-Bocage、Allas-Champagne、Anais、Angliers、Angoulins、Annepont、Annezay、Antezant-la-Chapelle、Arces、Archiac、Archingeay、Ardillières、Ars-en-Ré、Arthenac、Arvert、Asnières-la-Giraud、Aujac、Aulnay、Aumagne、Authon-Ébéon、Avy、Aytré、Bagnizeau、Balanzac、Ballans、Ballon、La Barde、Barzan、Bazauges、Beaugeay、Beauvais-sur-Matha、Bedenac、Belluire、Benon、Bercloux、Bernay-Saint-Martin、Berneuil、Beurlay、Bignay、Biron、Blanzac-lès-Matha、Blanzay-sur-Boutonne、Bois、Le Bois-Plage-en-Ré、Boisredon、Bords、Boresse-et-Martron、Boscamnant、Bougneau、Bouhet、Bourcefranc-le-Chapus、Bourgneuf、Boutenac-Touvent、Bran、La Brée-les-Bains、Bresdon、Breuil-la-Réorte、Breuillet、Breuil-Magné、Brie-sous-Archiac、Brie-sous-Matha、Brie-sous-Mortagne、Brives-sur-Charente、Brizambourg、La Brousse、Burie、Bussac-sur-Charente、Bussac-Forêt、Cabariot、Celles、Cercoux、Chadenac、Chaillevette、Chambon、Chamouillac、Champagnac、Champagne、Champagnolles、Champdolent、Chaniers、Chantemerle-sur-la-Soie、La Chapelle-des-Pots、Chartuzac、Le Château-d’Oléron、Châtelaillon-Plage、Chatenet、Chaunac、Le Chay、Chenac-Saint-Seurin-d’Uzet、Chepniers、Chérac、Cherbonnières、Chermignac、Chevanceaux、Chives、Cierzac、Ciré-d’Aunis、Clam、Clavette、Clérac、Clion、La Clisse、La Clotte、Coivert、Colombiers、Consac、Contré、Corignac、Corme-Écluse、Corme-Royal、La Couarde-sur-Mer、Coulonges、Courant、Courcelles、Courcerac、Courçon、Courcoury、Courpignac、Coux、Cozes、Cramchaban、Cravans、Crazannes、Cressé、Croix-Chapeau、La Croix-Comtesse、Dampierre-sur-Boutonne、La Devise、Dœuil-sur-le-Mignon、Dolus-d’Oléron、Dompierre-sur-Charente、Dompierre-sur-Mer、Le Douhet、Échebrune、Échillais、Écoyeux、Écurat、Les Éduts、Les Églises-d’Argenteuil、L’Éguille、Épargnes、Esnandes、Les Essards、Étaules、Expiremont、Fenioux、Ferrières、Fléac-sur-Seugne、Floirac、La Flotte、Fontaine-Chalendray、Fontaines-d’Ozillac、Fontcouverte、Fontenet、Forges、Le Fouilloux、Fouras、Geay、Gémozac、La Genétouze、Genouillé、Germignac、Gibourne、Le Gicq、Givrezac、Les Gonds、Gourvillette、Le Grand-Village-Plage、Grandjean、La Grève-sur-Mignon、Grézac、La Gripperie-Saint-Symphorien、Le Gua、Le Gué-d’Alleré、Guitinières、Haimps、L’Houmeau、La Jard、Jarnac-Champagne、La Jarne、La Jarrie、La Jarrie-Audouin、Jazennes、Jonzac、Juicq、Jussas、Lagord、La Laigne、Landes、Landrais、Léoville、Loire-les-Marais、Loiré-sur-Nie、Loix、Longèves、Lonzac、Lorignac、Loulay、Louzignac、Lozay、Luchat、Lussac、Lussant、Macqueville、Marennes-Hiers-Brouage、Marignac、Marsais、Marsilly、Massac、Matha、Les Mathes、Mazeray、Mazerolles、Médis、Mérignac、Meschers-sur-Gironde、Messac、Meursac、Meux、Migré、Migron、Mirambeau、Moëze、Mons、Montendre、Montguyon、Montils、Montlieu-la-Garde、Montpellier-de-Médillan、Montroy、Moragne、Mornac-sur-Seudre、Mortagne-sur-Gironde、Mortiers、Mosnac、Le Mung、Muron、Nachamps、Nancras、Nantillé、Néré、Neuillac、Neulles、Neuvicq、Neuvicq-le-Château、Nieul-lès-Saintes、Nieul-le-Virouil、Nieul-sur-Mer、Nieulle-sur-Seudre、Les Nouillers、Nuaillé-d’Aunis、Nuaillé-sur-Boutonne、Orignolles、Ozillac、Paillé、Pérignac、Périgny、Pessines、Le Pin、Essouvert、Pisany、Plassac、Plassay、Polignac、Pommiers-Moulons、Pons、Pont-l’Abbé-d’Arnoult、Port-d’Envaux、Port-des-Barques、Les Portes-en-Ré、Pouillac、Poursay-Garnaud、Préguillac、Prignac、Puilboreau、Puy-du-Lac、Puyravault、Puyrolland、Réaux sur Trèfle、Rétaud、Rivedoux-Plage、Rioux、Rochefort、La Rochelle、Romazières、Romegoux、Rouffiac、Rouffignac、Royan、Sablonceaux、Saint-Agnant、Saint-Aigulin、Saint-André-de-Lidon、Saint-Augustin、Saint-Bonnet-sur-Gironde、Saint-Bris-des-Bois、Saint-Césaire、Saint-Christophe、Saint-Ciers-Champagne、Saint-Ciers-du-Taillon、Saint-Clément-des-Baleines、Sainte-Colombe、Saint-Coutant-le-Grand、Saint-Crépin、Saint-Cyr-du-Doret、Saint-Denis-d’Oléron、Saint-Dizant-du-Bois、Saint-Dizant-du-Gua、Saint-Eugène、Saint-Félix、Saint-Fort-sur-Gironde、Saint-Froult、Sainte-Gemme、Saint-Genis-de-Saintonge、Saint-Georges-Antignac、Saint-Georges-de-Didonne、Saint-Georges-de-Longuepierre、Saint-Georges-des-Agoûts、Saint-Georges-des-Coteaux、Saint-Georges-d’Oléron、Saint-Georges-du-Bois、Saint-Germain-de-Lusignan、Saint-Germain-de-Vibrac、Saint-Germain-du-Seudre、Saint-Grégoire-d’Ardennes、Saint-Hilaire-de-Villefranche、Saint-Hilaire-du-Bois、Saint-Hippolyte、Saint-Jean-d’Angély、Saint-Jean-d’Angle、Saint-Jean-de-Liversay、Saint-Julien-de-l’Escap、Saint-Just-Luzac、Saint-Laurent-de-la-Prée、Saint-Léger、Sainte-Lheurine、Saint-Loup、Saint-Maigrin、Saint-Mandé-sur-Brédoire、Saint-Mard、Sainte-Marie-de-Ré、Saint-Martial、Saint-Martial-de-Mirambeau、Saint-Martial-de-Vitaterne、Saint-Martial-sur-Né、Saint-Martin-d’Ary、Saint-Martin-de-Coux、Saint-Martin-de-Juillers、Saint-Martin-de-Ré、Saint-Médard、Saint-Médard-d’Aunis、Sainte-Même、Saint-Nazaire-sur-Charente、Saint-Ouen-d’Aunis、Saint-Ouen-la-Thène、Saint-Palais-de-Négrignac、Saint-Palais-de-Phiolin、Saint-Palais-sur-Mer、Saint-Pardoult、Saint-Pierre-La-Noue、Saint-Pierre-d’Amilly、Saint-Pierre-de-Juillers、Saint-Pierre-de-l’Isle、Saint-Pierre-d’Oléron、Saint-Pierre-du-Palais、Saint-Porchaire、Saint-Quantin-de-Rançanne、Sainte-Radegonde、Sainte-Ramée、Saint-Rogatien、Saint-Romain-de-Benet、Saint-Saturnin-du-Bois、Saint-Sauvant、Saint-Sauveur-d’Aunis、Saint-Savinien、Saint-Seurin-de-Palenne、Saint-Sever-de-Saintonge、Saint-Séverin-sur-Boutonne、Saint-Sigismond-de-Clermont、Saint-Simon-de-Bordes、Saint-Simon-de-Pellouaille、Saint-Sorlin-de-Conac、Saint-Sornin、Sainte-Soulle、Saint-Sulpice-d’Arnoult、Saint-Sulpice-de-Royan、Saint-Thomas-de-Conac、Saint-Trojan-les-Bains、Saint-Vaize、Saint-Vivien、Saint-Xandre、Saintes、Saleignes、Salignac-de-Mirambeau、Salignac-sur-Charente、Salles-sur-Mer、Saujon、Seigné、Semillac、Semoussac、Semussac、Le Seure、Siecq、Sonnac、Soubise、Soubran、Soulignonne、Souméras、Sousmoulins、Surgères、Taillant、Taillebourg、Talmont-sur-Gironde、Tanzac、Ternant、Tesson、Thaims、Thairé、Thénac、Thézac、Thors、Le Thou、Tonnay-Boutonne、Tonnay-Charente、Torxé、Les Touches-de-Périgny、La Tremblade、Trizay、Tugéras-Saint-Maurice、La Vallée、Vanzac、Varaize、Varzay、Vaux-sur-Mer、Vénérand、Vergeroux、Vergné、La Vergne、érines、Vervant、Vibrac、Villars-en-Pons、Villars-les-Bois、La Villedieu、Villedoux、Villemorin、Villeneuve-la-Comtesse、Villexavier、Villiers-Couture、Vinax、Virollet、Virson、Voissay、Vouhé、Yves

Dordogne(ドルドーニュ)県のコミューン:

Parcoul-Chenaud、La Roche-Chalais、Saint Aulaye-Puymangou

Deux-Sèvres(ドゥ=セーヴル)県のコミューン:

Beauvoir-sur-Niort、Le Bourdet、La Foye-Monjault、Granzay-Gript、Mauzé-sur-le-Mignon、Plaine-d’Argenson、Prin-Deyrançon、La Rochénard、Val-du-Mignon、Le Vert

 

地理的範囲を示す地図は、INAOのウェブサイトで確認することが可能。

2. 補足地理的領域

原産地呼称「Cognac(コニャック)」はこの仕様書のHにて言及されている追加の地理的名称によって補足される場合がある。

この補足地理的領域を使用するためには、以下に示す条件を満たし、2020年1月1日の公式地理コードに基づき、1938年1月13日の政令で定義された地域で栽培されたブドウ由来のワインを使用していなければならず、醸造、蒸留、熟成は上記の地理的範囲内で行われる必要がある。

a. 原産地呼称「Cognac(コニャック)」は補足的地理領域「Grande Champagne(グランド・シャンパーニュ)」(または補足的地理領域「Grande Fine Champagne(グランド・フィン・シャンパーニュ)」)によって補足される:

Charente(シャラント)県

コミューン全域:Ambleville、Angeac-Champagne、Bonneuil、Bouteville、Châteaubernard、Criteuil-la-Magdeleine、Gensac-la-Pallue、Genté、Gimeux、Juillac-le-Coq、Lignières-Sonneville、Mainxe-Gondeville、Merpins、Saint-Fort-sur-le-Né、Saint-Même-les-Carrières、Saint-Preuil、Salles-d’Angles、Segonzac、Verrières

コミューン一部:Bellevigne(2017年1月1日のコミューン委任会で認められたEraville、Malaville、Touzac、Viville)、Bourg-Charente(Charente(シャラント)川左岸)、Cognac(Charente(シャラント)川左岸)、Saint-Brice(Charente(シャラント)川左岸)

b. 原産地呼称「Cognac(コニャック)」は補足的地理領域「Petite Champagne(プティット・シャンパーニュ)」(または補足的地理領域「Petite Fine Champagne(プティット・フィン・シャンパーニュ)」)によって補足される:

Charente(シャラント)県

コミューン全域:Angeac-Charente、Ars、Barbezieux-Saint-Hilaire、Barret、Birac、Châteauneuf-sur-Charente、Guimps、Graves-Saint-Amant、Lachaise、Ladiville、Lagarde-sur-le-Né、Mosnac、Saint-Bonnet、Saint-Médard、Saint-Palais-du-Né、Salles-de-Barbezieux、Vignolles

コミューン一部:Bellevigne(2017年1月1日委任会で認められたNonaville) 、Bourg-Charente(Charente(シャラント)川右岸)、Montmérac(2017年1月1日委任会で認められたMontchaude) 、Val des Vignes(2017年1月1日委任会で認められたJurignac)

Charente-Maritime(シャラント=マリティーム)県

コミューン全域:Allas-Champagne、Archiac、Arthenac、Biron、Bougneau、Brie-sous-Archiac、Brives-sur-Charente、Celles、Chadenac、Champagnac、Cierzac、Coulonges、Échebrune、Germignac、Jarnac-Champagne、Jonzac、Lonzac、Meux、Montils、Neuillac、Neulles、Pérignac、Réaux sur Trèfle、Rouffiac、Saint-Ciers-Champagne、Saint-Eugène、Saint-Germain-de-Lusignan、Saint-Germain-de-Vibrac、Sainte-Lheurine、Saint-Martial-de-Vitaterne、Saint-Martial-sur-Né、Saint-Seurin-de-Palenne、Saint-Sever-de-Saintonge、Salignac-sur-Charente

コミューン一部:Clam(1938年7月28日建設D 142線の北東部のみ)

c. 原産地呼称「Cognac(コニャック)」は補足的地理領域「Fine Champagne(フィーヌ・シャンパーニュ)」)によって補足される。 この名称は上記で定義された補足的地理領域「Grande Champagne(グランド・シャンパーニュ)」と「Petite Champagne(プティット・シャンパーニュ)」で定義された地域を指し、少なくとも50%以上の補足的地理領域「Grande Champagne(グランド・シャンパーニュ)」から生産されたオー=ド=ヴィを含まなければならない。

d. 原産地呼称「Cognac(コニャック)」は補足的地理領域「Borderies(ボルドリー)」によって補足される。

Charente(シャラント)県

コミューン全域: Cherves-Richemont、Javrezac、Louzac-Saint-André、Saint-Laurent-de-Cognac、Saint-Sulpice-de-Cognac

コミューン一部:Cognac(Charente(シャラント)川右岸)

Charente-Maritime(シャラント=マリティーム)県

コミューン全域:Burie、Chérac

e. 原産地呼称「Cognac(コニャック)」は補足的地理領域「Fins Bois(ファン・ボワ)」によって補足される。

Charente(シャラント)県

コミューン全域:Aigre、Ambérac、Anais、Angeduc、Angoulême、Asnières-sur-Nouère、Aussac-Vadalle、Balzac、Barbezières、Bassac、Bécheresse、Bessac、Boisné-La Tude、Boutiers-Saint-Trojan、Bréville、Brie、Brie-sous-Barbezieux、Cellettes、Chadurie、Challignac、Champagne-Vigny、Champmillon、Champniers、La Chapelle、Charmé、Chassors、Claix、Condéon、Coteaux-du-Blanzacais、Coulonges、Courbillac、La Couronne、Deviat、Dignac、Dirac、Douzat、Ébréon、Échallat、Étriac、Fléac、Fleurac、Fontenille、Fouquebrune、Fouqueure、Foussignac、Garat、Gardes-le-Pontaroux、Genac-Bignac、Gond-Pontouvre、Les Gours、Hiersac、Houlette、L’Isle-d’Espagnac、Jarnac、Jauldes、Juillé、Julienne、Ligné、Linars、Lonnes、Lupsault、Luxé、Magnac-Lavalette-Villars、Magnac-sur-Touvre、Maine-de-Boixe、Mansle、Marcillac-Lanville、Mareuil、Marsac、Mérignac、Mesnac、Les Métairies、Mons、Montignac-Charente、Mornac、Moulidars、Mouthiers-sur-Boëme、Nanclars、Nercillac、Nersac、Nonac、Oradour、Pérignac、Plassac-Rouffiac、Puymoyen、Puyréaux、Ranville-Breuillaud、Reignac、Réparsac、Ronsenac、Rouillac、Roullet-Saint-Estèphe、Ruelle-sur-Touvre、Saint-Amant-de-Boixe、Saint-Amant-de-Nouère、Saint-Aulais-la-Chapelle、Saint-Ciers-sur-Bonnieure、Saint-Cybardeaux、Saint-Fraigne、Saint-Genis-d’Hiersac、Saint-Groux、Saint-Michel、Saint-Saturnin、Sainte-Sévère、Saint-Simeux、Saint-Simon、Saint-Yrieix-sur-Charente、Salles-de-Villefagnan、Sigogne、Sireuil、Soyaux、Torsac、Tourriers、Touvre、Triac-Lautrait、Trois-Palis、Tusson、Val-d’Auge、Vars、Vaux-Lavalette、Vaux-Rouillac、Verdille、Vervant、Vibrac、Villebois-Lavalette、Villejoubert、Villognon、Vindelle、Vœuil-et-Giget、Vouharte、Voulgézac、Xambes

コミューン一部:Montmérac(2017年1月1日委任会で認められたLamérac)、Montmoreau(委任会で認められたAignes-et-Puypéroux)、 Montmoreau-Saint-Cybard(1938年1月20日委任会で認められたSaint-Cybard、2017年1月1日委員会で認められたSaint-Eutrope)、Saint-Brice(Charente(シャラント)川右岸)、Val des Vignes(2017年1月1日委任会で認められたAubeville、Mainfonds、Péreuil)

Charente-Maritime(シャラント=マリティーム)県

コミューン全域:Annepont、Asnières-la-Giraud、Aujac、Aumagne、Authon-Ébéon、Avy、Bagnizeau、Ballans、Bazauges、Beauvais-sur-Matha、Belluire、Bercloux、Berneuil、Blanzac-lès-Matha、Bresdon、Brie-sous-Matha、Brizambourg、La Brousse、Bussac-sur-Charente、Chaniers、La Chapelle-des-Pots、Cherbonnières、Chives、Clion、Colombiers、Consac、Courcelles、Courcerac、Courcoury、Cressé、Dompierre-sur-Charente、Le Douhet、Écoyeux、Les Églises-d’Argenteuil、Fenioux、Fléac-sur-Seugne、Fontaine-Chalendray、Fontcouverte、Fontenet、Gibourne、Le Gicq、Les Gonds、Gourvillette、Grandjean、Guitinières、Haimps、La Jard、Juicq、Léoville、Loiré-sur-Nie、Lorignac、Louzignac、Lussac、Macqueville、Marignac、Massac、Matha、Mazeray、Migron、Mirambeau、Mons、Mortiers、Mosnac、Nantillé、Néré、Neuvicq-le-Château、Ozillac、Paillé、Pons、Poursay-Garnaud、Préguillac、Prignac、Saint-Bonnet-sur-Gironde、Saint-Bris-des-Bois、Saint-Césaire、Saint-Ciers-du-Taillon、Saint-Dizant-du-Bois、Saint-Dizant-du-Gua、Saint-Fort-sur-Gironde、Saint-Georges-Antignac、Saint-Georges-des-Agoûts、Saint-Grégoire-d’Ardennes、Saint-Hilaire-de-Villefranche、Saint-Hilaire-du-Bois、Saint-Jean-d’Angély、Saint-Julien-de-l’Escap、Saint-Léger、Saint-Maigrin、Saint-Martial-de-Mirambeau、Saint-Martin-de-Juillers、Saint-Médard、Sainte-Même、Saint-Ouen-la-Thène、Saint-Pierre-de-Juillers、Sainte-Ramée、Saint-Sauvant、Saint-Simon-de-Bordes、Saint-Sorlin-de-Conac、Saint-Thomas-de-Conac、Saint-Vaize、Saintes、Seigné、Semillac、Semoussac、Le Seure、Siecq、Sonnac、Taillant、Taillebourg、Tesson、Thénac、Thors、Les Touches-de-Périgny、Varaize、Vénérand、Villars-en-Pons、Villars-les-Bois、Villemorin

コミューン一部:Clam(1938年7月28日設立D142線の南西部)、Saint-Savinien(1938年1月20日に定義された昔のコミューンCoulonge-Sur-Charenteに対応)

f. 原産地呼称「Cognac(コニャック)」は補足的地理領域「Bons Bois(ボン・ボワ)」によって補足される。

Charente(シャラント)県

コミューン全域:Agris、Aubeterre-sur-Dronne、Aunac-sur-Charente、Baignes-Sainte-Radegonde、Bardenac、Bazac、Bellon、Berneuil、Bessé、Blanzaguet-Saint-Cybard、Boisbreteau、Bonnes、Bors (Canton de Tude-et-Lavalette)、Bors (Canton de Charente-Sud)、Bouëx、Brettes、Brie-sous-Chalais、Brossac、Bunzac、Chalais、Chantillac、Charras、Châtignac、Chazelles、Chenon、Chillac、Combiers、Coulgens、Courcôme、Courgeac、Courlac、Curac、Édon、Les Essards、Feuillade、Fontclaireau、Grassac、Guizengeard、Gurat、Juignac、Laprade、Lichères、Longré、Mainzac、Marthon、Médillac、Montboyer、Montignac-le-Coq、Moulins-sur-Tardoire、Mouton、Moutonneau、Nabinaud、Oriolles、Orival、Palluaud、Passirac、Pillac、Poullignac、Poursac、Pranzac、Raix、Rioux-Martin、Rivières、La Rochefoucauld-en-Angoumois、La Rochette、Rouffiac、Rougnac、Saint-Avit、Saint-Félix、Saint-Front、Saint-Germain-de-Montbron、Saint-Laurent-des-Combes、Saint-Martial、Saint-Quentin-de-Chalais、Saint-Romain、Saint-Séverin、Sainte-Souline、Saint-Vallier、Salles-Lavalette、Sauvignac、Sers、Souffrignac、Souvigné、Le Tâtre、Touvérac、Val-de-Bonnieure、Valence、Verteuil-sur-Charente、Villefagnan、Vouzan、Yviers

コミューン一部:Montmoreau(2017年1月1日に委任会で認められたMontmoreau-Saint-Cybard(1938年1月20日に定義された旧コミューンMontmoreauに対応)、Saint-Amant-de-Montmoreau、Saint-Laurent-de-Belzagot)

Charente-Maritime(シャラント=マリティーム)県

コミューン全域:Agudelle、Allas-Bocage、Antezant-la-Chapelle、Arces、Archingeay、Aulnay、Balanzac、La Barde、Barzan、Bedenac、Bernay-Saint-Martin、Bignay、Blanzay-sur-Boutonne、Bois、Boisredon、Boresse-et-Martron、Boscamnant、Boutenac-Touvent、Bran、Brie-sous-Mortagne、Bussac-Forêt、Cercoux、Chamouillac、Champagnolles、Chantemerle-sur-la-Soie、Chartuzac、Chatenet、Chaunac、Le Chay、Chenac-Saint-Seurin-d’Uzet、Chepniers、Chermignac、Chevanceaux、Clérac、La Clisse、La Clotte、Coivert、Contré、Corignac、Corme-Écluse、Corme-Royal、Courant、Courpignac、Coux、Cozes、Cravans、Crazannes、La Croix-Comtesse、Dampierre-sur-Boutonne、Dœuil-sur-le-Mignon、Écurat、Les Éduts、Épargnes、Les Essards、Expiremont、Floirac、Fontaines-d’Ozillac、Le Fouilloux、Gémozac、La Genétouze、Givrezac、Grézac、Le Gua、La Jarrie-Audouin、Jazennes、Jussas、Landes、Loulay、Lozay、Luchat、Marsais、Mazerolles、Médis、Mérignac、Meschers-sur-Gironde、Messac、Meursac、Migré、Montendre、Montguyon、Montlieu-la-Garde、Montpellier-de-Médillan、Mortagne-sur-Gironde、Le Mung、Nachamps、Nancras、Neuvicq、Nieul-lès-Saintes、Nieul-le-Virouil、Les Nouillers、Nuaillé-sur-Boutonne、Orignolles、Pessines、Le Pin、Essouvert、Pisany、Plassac、Plassay、Polignac、Pommiers-Moulons、Port-d’Envaux、Pouillac、Puyrolland、Rétaud、Rioux、Romazières、Rouffignac、Sablonceaux、Saint-Aigulin、Saint-André-de-Lidon、Sainte-Colombe、Saint-Félix、Saint-Genis-de-Saintonge、Saint-Georges-de-Longuepierre、Saint-Georges-des-Coteaux、Saint-Germain-du-Seudre、Saint-Loup、Saint-Mandé-sur-Brédoire、Saint-Martial、Saint-Martin-d’Ary、Saint-Martin-de-Coux、Saint-Palais-de-Négrignac、Saint-Palais-de-Phiolin、Saint-Pardoult、Saint-Pierre-de-l’Isle、Saint-Pierre-du-Palais、Saint-Porchaire、Saint-Quantin-de-Rançanne、Saint-Romain-de-Benet、Saint-Séverin-sur-Boutonne、Saint-Sigismond-de-Clermont、Saint-Simon-de-Pellouaille、Saleignes、Salignac-de-Mirambeau、Saujon、Semussac、Soubran、Soulignonne、Souméras、Sousmoulins、Talmont-sur-Gironde、Tanzac、Ternant、Thaims、Thézac、Tonnay-Boutonne、Torxé、Tugéras-Saint-Maurice、Vanzac、Varzay、Vergné、La Vergne、Vervant、Vibrac、La Villedieu、Villeneuve-la-Comtesse、Villexavier、Villiers-Couture、Vinax、Virollet、Voissay

コミューン一部:Saint-Savinien(1938年1月20日に定義された領域Agonnay、Saint-Savinienに対応)

Dordogne(ドルドーニュ)県

コミューン一部:La Roche-Chalais(1938年1月20日に定義された昔のコミューンLa Roche-Chalaisに対応)

g. 原産地呼称「Cognac(コニャック)」は補足的地理領域「Bois Ordinaire(ボワ・ゾルディネール)」や「Bois à Terroirs(ボワ・ア・テロワール)」によって補足される。

Charente-Maritime(シャラント=マリティーム)県

コミューン全域:Aigrefeuille-d’Aunis、Ile d’Aix、Anais、Angliers、Angoulins、Annezay、Ardillières、Ars-en-Ré、Arvert、Aytré、Ballon、Beaugeay、Benon、Beurlay、Le Bois-Plage-en-Ré、Bords、Bouhet、Bourcefranc-le-Chapus、Bourgneuf、La Brée-les-Bains、Breuil-la-Réorte、Breuillet、Breuil-Magné、Cabariot、Chaillevette、Chambon、Champagne、Champdolent、Le Château-d’Oléron、Châtelaillon-Plage、Ciré-d’Aunis、Clavette、La Couarde-sur-Mer、Courçon、Cramchaban、Croix-Chapeau、La Devise、Dolus-d’Oléron、Dompierre-sur-Mer、Échillais、L’Éguille、Esnandes、Étaules、Ferrières、La Flotte、Forges、Fouras、Geay、Genouillé、Le Grand-Village-Plage、La Grève-sur-Mignon、La Gripperie-Saint-Symphorien、Le Gué-d’Alleré、L’Houmeau、La Jarne、La Jarrie、Lagord、La Laigne、Landrais、Loire-les-Marais、Loix、Longèves、Lussant、Marennes-Hiers-Brouage、Marsilly、Les Mathes、Moëze、Montroy、Moragne、Mornac-sur-Seudre、Muron、Nieul-sur-Mer、Nieulle-sur-Seudre、Nuaillé-d’Aunis、Périgny、Pont-l’Abbé-d’Arnoult、Port-des-Barques、Les Portes-en-Ré、Puilboreau、Puy-du-Lac、Puyravault、Rivedoux-Plage、Rochefort、La Rochelle、Romegoux、Royan、Saint-Agnant、Saint-Augustin、Saint-Christophe、Saint-Clément-des-Baleines、Saint-Coutant-le-Grand、Saint-Crépin、Saint-Cyr-du-Doret、Saint-Denis-d’Oléron、Saint-Froult、Sainte-Gemme、Saint-Georges-de-Didonne、Saint-Georges-d’Oléron、Saint-Georges-du-Bois、Saint-Hippolyte、Saint-Jean-d’Angle、Saint-Jean-de-Liversay、Saint-Just-Luzac、Saint-Laurent-de-la-Prée、Saint-Mard、Sainte-Marie-de-Ré、Saint-Martin-de-Ré、Saint-Médard-d’Aunis、Saint-Nazaire-sur-Charente、Saint-Ouen-d’Aunis、Saint-Palais-sur-Mer、Saint-Pierre-La-Noue、Saint-Pierre-d’Amilly、Saint-Pierre-d’Oléron、Sainte-Radegonde、Saint-Rogatien、Saint-Saturnin-du-Bois、Saint-Sauveur-d’Aunis、Saint-Sornin、Sainte-Soulle、Saint-Sulpice-d’Arnoult、Saint-Sulpice-de-Royan、Saint-Trojan-les-Bains、Saint-Vivien、Saint-Xandre、Salles-sur-Mer、Soubise、Surgères、Thairé、Le Thou、Tonnay-Charente、La Tremblade、Trizay、La Vallée、Vaux-sur-Mer、Vergeroux、Vérines、Villedoux、Virson、Vouhé、Yves

Dordogne(ドルドーニュ)県

コミューン全域:Parcoul-Chenaud、Saint Aulaye-Puymangou

コミューン一部:La Roche-Chalais(1938年1月20日に定義された旧コミューンSaint-Michel-de-Rivière、Saint-Michel-l’Écluse-et-Léparonに対応)

Deux-Sèvres(ドゥ=セーヴル)県

コミューン全域:Beauvoir-sur-Niort、Le Bourdet、La Foye-Monjault、Granzay-Gript、Mauzé-sur-le-Mignon、Plaine-d’Argenson、Prin-Deyrançon、La Rochénard、Val-du-Mignon、Le Vert

D. 製造方法の説明

1. ブドウ品種

オー=ド=ヴィの製造に充てるワインは以下のブドウ品種に由来する。

  • Colombard B(コロンバールB)、Folle Blanche B(フォール・ブランシュB)、Montils B(モンティルB)、Semillon B(セミヨンB)、Ugni Blanc B(ユニ・ブランB)
  • Folignan B(フォリニャンB)は最大10%使用可能

2. ブドウの栽培方法

a. 栽培密度

ブドウの木は1ヘクタールに2200株以上を栽培する必要がある。

b. 軌間

ブドウの木の畝間は最大3.5mとする。

c. 剪定方法

毎年剪定を行うことを義務とする。すべての剪定方法が認められている。

d. 1ヘクタールにおける芽の数

1ヘクタールにおける芽の数は80000に制限されている。

e. 若いブドウの木に対する生産導入

原産地呼称「Cognac(コニャック)」は、7月31日以前に植栽されたブドウであれば2年目の若木から造られたワイン由来の認められたオー=ド=ヴィが認められる。

f. 枯れた株や欠けた株

    • 初期の植栽密度、または区画変更における密度が1ヘクタールあたり2500株以下であるものに関しては、農村・海事漁業法645-24項により枯れた株や欠けた株の割合が20%と言及されている。
    • 初期の植栽密度、または区画変更における密度が1ヘクタールあたり2500株以上、2900株以下であるものに関しては、農村・海事漁業法645-4項により枯れた株や欠けた株の割合が25%と言及されている。
    • 初期の植栽密度、または区画変更における密度が1ヘクタールあたり2900株以上であるものに関しては、農村・海事漁業法645-24項により枯れた株や欠けた株の割合が35%と言及されている。

g. 農業環境対策

ブドウ畑の全面的な除草剤の使用を禁止する。

全ての畝間で繁殖させてものであれ、自然発生したものであれ、機械的または人工的な植生を管理する必要がある。

枕地の薬品による除草を禁止する。

3. 収量

年間最大収量は、1ヘクタール当たりのブドウの最大量またはそれに相当するワインの量もしくはブドウ果汁の基準のアルコール度数(TVA)10%における、1ヘクタール当たりの推定量(ヘクトリットル)で表示する。これは、国立原産地名称研究所INAOの提案に基づき、原産地保障管理団体との協議の後、基準のアルコール度数10%における、1ヘクタールで収穫されたワインの160ヘクトリットルの目標収量を限度とし、毎年各省令で決定される。

さらに、前述の年間収量は収量上限制限における一定量のオー=ド=ヴィにおいて「個別の気候変動」の可能性を残すために個別に増加することもできる。この量のオー=ド=ヴィは熟成することが難しい。

個別の気候変動を対象とした量は、年間収量を超えて構成される。

その他の品質備蓄は、年間収量に含まれる。
最大年間収量の上限は基準TAV10%で使用されるワインの量に基づき、補足的地理的領域ごとに計算され、増加させることが出来る。
 

個別の気候変動により認められた量を除き、認可された最大年間収量を超えて生産された製品は、原産地呼称「Cognac(コニャック)」を名乗ることができない。これは農村・海事漁業法D.645-22に規定された条件の下、処理される必要がある。

4. 収穫時の搬送

収穫されたブドウの搬送に遠心分離ポンプの使用は禁止されている。

5. 果汁の生産

連続プレスと呼ばれる、アルキメデスネジを使用した圧搾機の使用は禁止されている。

6. 発酵作業

全ての濃縮作業は禁止されている。

発酵期間中の二酸化硫黄の使用は禁止されている。

7. 蒸留する製品の分析基準

蒸留時におけるワインの最小アルコール度数は7%で、最大アルコール度数は12%でなければならない。含有揮発性酸量は1リットル当たり12.25ミリ当量以下でなければならない。

8. 蒸留

a. 蒸留時期

その年のワインを蒸留することで得られたオー=ド=ヴィのみが原産地呼称「Cognac(コニャック)」を名乗ることが出来る。

蒸留は収穫年の翌年の3月31日までに終わらせる必要がある。

b. 蒸留原則

蒸留は再蒸留や二段階蒸留と呼ばれる単純単式蒸留の原理に従って行われる。この方法は、2段階ある「Chauffes(ショーフ/加熱)」ステップの連続で構成される:

  • プルミエ・「Chauffes(ショーフ/加熱)」(1度目の過熱)はワインの蒸留を意味し、Brouillis(ブルイ)を得る;
  • ドゥジエム・「Chauffes(ショーフ/加熱)」(2度目の過熱)、「Repassse(ロパス/再蒸留)」または「Bonne Chauffe(ボンヌ・ショーフ)」はBrouillis(ブルイ)の蒸留を指し、蒸留の最初と最後を除くことでコニャックのオー=ド=ヴィを得る。(「Flegmes(フレグム/アルコール原液)」とも呼ばれる」;
  • プルミエ・ショーフやドゥジエム・ショーフ時に、「Eau-de-Vie de Cognac(オー=ド=ヴィ・ド・コニャック)」として保管されていない、ワインまたはBrouillis(ブルイ)を蒸留の開始および終了時に追加することが出来る。

c. 蒸留設備の説明

「Charentais(シャラント)」蒸留器は直火で加熱される窯、ポットカブト、スワンネック、ない場合もあるがワイン予熱器、冷却器付きの蛇管によって構成されている。

窯、ポットカブト、スワンネック、蛇管、アルコール計ホルダーは銅製でなければならない。

窯の合計容量は30ヘクトリットル(許容誤差5%)を超えてはならず、1回の過熱時に中に入れられる液体量は25ヘクトリットル(許容誤差5%)が最大である。

ただし、Brouillis(ブルイ)を得るための最初の過熱(プルミエ・ショーフ)に必ず使うという条件下において、窯の総容量が140ヘクトリットル(許容誤差5%)を超えず、1回の火入れ(ショーフ)に使用されるワインの量が120ヘクトリットル(許容誤差5%)に制限されている場合のみ、前段落で決定した最大容量を超える窯を使用することが出来る。

d. オー=ド=ヴィのアルコール度数

2回蒸留の後、得られるアルコール度数はオー=ド=ヴィの通常容器で20度下において72.4%を超えてはいけない。

e. 「エスプリ・ド・コニャック」の製造

これは2回蒸留の後、蒸留器を使って追加で行われる3度目の蒸留によって得られる。アルコール度数は80%から85%の間でなければならない。

f. クリュの変更における蒸留の方法

「Crus(クリュ)」とはこの仕様書のC. 2.で定義された地理的領域のことである。

異なるクリュから得られたワインを蒸留する場合、蒸留の最初と最後に得られたBonne Chauffe(ボンヌ・ショーフ)は以下の条件を除いて、Brouillis(ブルイ)またはワインに混ぜてはいけない。

  • 蒸留所に3基以上の蒸留器を所有している場合、変更前、蒸留中において最後のBonne Chauffe(ボンヌ・ショーフ)は、少なくとも3基の蒸留器の付加容量の最大33%を使用する必要がある。
  • Bonne Chauffe(ボンヌ・ショーフ)蒸留の最初と最後の組み込みは、使用している蒸留器の容量の最大8%に制限される。

9. 熟成

「Eaux-de-Vie de Cognac(オー=ド=ヴィ・ド・コニャック)」の熟成は必ずオークでできた容器に入れなければいけない。

直接消費者に提供される場合、オー=ド=ヴィは最低2年間熟成させる必要がある。この最初の2年間の熟成はこの仕様書のC. 1.で定義された領域で行われる。

熟成の方法は、経済、予算、農業を担当する大臣令により定められる。

10. 仕上げ

熟成年数やプロフィールの異なるオー=ド=ヴィのブレンドは、「コニャック」製造における昔ながらの伝統である。これにより、正確で調和のとれた特徴を備えた製品を一貫として製造することが可能である。

「以下の方法のみが認められています:

  • キャラメルE150a(通常キャラメル)による着色の適用
  • 最終的な味を完成させるため、規則2019-787の第9条a.およびc.に定義された製品での甘味付け
  • お湯で煎じたオークチップの添加

 

オー・ド・ヴィのオブスキュレーション(キャラメルの添加)の影響は4%vol.以下である。%vol.で示されるオブスキュレーションは、体積比の実質アルコール度数と無添加のアルコール度数の差で得られる。オークチップの投入は伝統的な方法である:使用できる木の種類は仕様書に記載されているものに準じ、必要に応じて目的のオー・ド・ヴィに対応するオー・ド・ヴィを加えることで安定させる。」

オーク材チップの投入は、伝統的に認められている方法の一つである。

11. 臨時措置

a. ブドウ畑の管理方法

2009年9月21日より前にブドウの樹が植えられた区画は、密度と畝間に関する規定に準拠していなくとも、2040年の収穫まで、AOCとしてオー=ド=ヴィの製造に使用することができる。

b. ブドウ品種

Jurançon Blanc B(ジュランソン・ブラン・B)、Meslier Saint-François B(メリエ・サン・フランソワ・B)、Select B(セレクト・B)は2005年9月18日までに植えられた木にのみ認められている。2020年の収穫まで、ブドウ品種の規定内に含まれる。

c. 地理的領域内での最低熟成

この仕様書のC. 1.で定義された地理的領域外での原産地呼称「コニャック」としてのオー=ド=ヴィの熟成を2009年9月21日までに行っていた場合、2023年7月31日まで継続することが出来る。

E. 起源との関係

Eau-de-Vie de Cognac(オー=ド=ヴィ・ド・コニャック)は、地理的要因、ブドウ品種、栽培方法、ワインの醸造や蒸留、オー=ド=ヴィの熟成の技術など、アペラシオンにおける仕様書のすべての要素に対応して、バランスと特有の典型的な香りを持つ。

コニャックの特徴である複雑さとフィネスは、熟成期間中に変化し続ける。

若いオー=ド=ヴィはブドウの花、アカシア、ブドウ、洋ナシやエキゾチックフルーツなどの花やフルーツの香りを持つ。オーク材との接触により、バニラやココナッツ、焙煎香などの特徴的な香りが生まれる。
熟成により、とくにフルーツコンフィやスパイス、木材、たばこ、ドライフルーツなどの香りの豊かさや複雑さが増幅する。これらの香りの複雑さや特徴については、「Rancio Charentais」(1998年(Flanzy C))などの文献に記載されている。
 

これらの香りの変化は、味の変化も伴う。口当たりが柔らかに、特徴的なボリュームとまろやかさ、香りの持続性をもたらす。

オー=ド=ヴィの色も熟成により同時に変化する。パールがかった黄色から、次第に強くなり、黄金色へ、さらに琥珀、最も古いオー=ド=ヴィは赤褐色へと変化する。

Flanzy C. (1998);「Œnologie:Fondements Scientifiques Et Technologiques」、「Collection Sciences Et Techniques Agroalimentaires」、「Lavoisier Tec & Doc」編集者

1. テロワールと自然および人的要因との関係の説明

a. クリマ

「コニャック」生産地はCharente-Maritime(シャラント・マリティーム県)ほぼ全域と、Charente(シャラント県)の大部分、Dordogne(ドルドーニュ県)のいくつかのコミューンとDeux-Sèvres(ドゥー・セーヴル県)でアキテーヌ盆地の北側に位置し、大西洋会沿岸のいくつかのコミューンで構成されている。西はGironde(ジロンド川)と島々(Ré(レ島)とOléron(オレロン島))を、東はAngoulême(アングレーム)に向かってMassif Central(マシーフサントラル/中央高地)の最初の麓までである。Charente(シャラント)川はこの地域を横切り、小さな支流が流れ込む:Né(ネ川)、Antenne(アンテネ川)、Seugne(スーニュ川)など。

温帯大西洋気候は、沿岸地域を除いて、日当たりが良く、温度較差も少ない、かなり均一な気候を持つ。海に近いため、年間を通じて、特に冬の間に沢山雨が降る。その結果、干ばつは稀で、ブドウ畑に定期的に水を供給することが出来る。年間平均気温は約13度で、冬の寒さも穏やか。ブドウの成熟を保証するのに十分な温度で、ブドウが焼けるほどの高温にはならない。

b. ブドウ畑

地質学の教授Henri Coquand(アンリ・コカン)(1811-1881)は19世紀半ばにこの地域の地質を研究し、異なる土壌が生み出すオー=ド=ヴィの品質をテイスターと共に異なる地域ごとの分類を行った。
彼らの仕事は1860年頃に異なる「クリュ」の境界を定め、これらのクリュ範囲を決定する1938年1月13日の決定の根拠となった。「コニャック」のアペラシオンを補完する地理的名称は歴史的な名前が引き続き使用された:「Grande Champagne(グランド・シャンパーニュ)」「Petite Champagne(プティット・シャンパーニュ)」、「Fine Champagne(フィーヌ・シャンパーニュ)」、「Borderies(ボルドリー)」、「Fins Bois(ファン・ボワ)」、「Bons Bois(ボン・ボワ)」、さらに追加しなければならない「Bois Ordinaires(ボワ・ゾルディネール)」、「Bois À Terroir(ボワ・ア・テロワール)」
 

補足的地理的領域「Fine Champagne(フィーヌ・シャンパーニュ)」はその性質上、一つの領域に対応していないことを明記する。

但し、その使用は補足的地理的領域「Grande Champagne(グランド・シャンパーニュ)」と「Petite Champagne(プティット・シャンパーニュ)」由来のオー=ド=ヴィのブレンドのみに認められており、「Grande Champagne(グランド・シャンパーニュ)」由来のオー=ド=ヴィを50%以上含んでいる必要がある。

当時行われた研究によると、これらの名前を特徴づける土壌は以下の様に定義されている:

  • Grande Champagne(グランド・シャンパーニュ)とPetite Champagne(プティット・シャンパーニュ):白亜紀の柔らかな石灰質の上、地表に浅い粘土石灰土壌
  • Borderies(ボルドリー):石灰による脱炭酸されたシレックス(火打石)、シリカ粘土土壌
  • Fins Bois(フィン・ボワ):主に「Groies(グルワ土壌)」つまり、表面に赤い粘土石灰、かなり石が多く、ジュラ紀の硬い石灰土壌で、残りが非常に粘土の多い土壌
  • ボワ(Bons Bois(ボン・ボワ)、Bois Ordinaires(ボワ・ゾルディネール)そしてBois À Terroirs(ボワ・ア・テロワール)):沿岸地区、いくつかの谷そしてブドウ畑の南部全体は砂質土壌。これらは中央高地から浸食によりもたらされた砂である

「Cognac(コニャック)」の生産に関わるブドウ畑は約75,000ヘクタールで、つまり地域のブドウ畑の95%(つまり、地理的領域内の農業面積9%)が含まれます。Ugni Blanc(ユニ・ブラン)は最も栽培されている品種で、今日のコニャックのブドウ畑における98%を占める。

c. 「コニャック」の経済

この地域の経済は歴史的に「Cognac(コニャック)」の発展と結びついており、多くの関連する職業や産業が発展し、「Cognac(コニャック)」の生産と貿易の上で完全に展開された専門的な共同社会を形成している。

「Cognac(コニャック)」の生産に携わる企業(約5,500の農家、100の専門蒸留所、300のネゴシアン)は約12,000人の専門的な共同社会を形成している;樽会社、蒸留器生産会社、ガラス製造会社、段ボール及び印刷、コルク会社、配送会社、ワイン醸造研究所、農業機器生産会社、等。

2. テロワール由来の歴史的要素

シャラントで行われた考古学研究によって、最初のブドウ栽培が西暦1世紀の終わりである証拠を見つけました。さらに発掘調査によりこの地域は農業、特にブドウ栽培に関わる建物が非常によく整備されていたことが証明されたことで、ローマ帝国以来、この地域でのワイン生産があったことが裏付けられました。

中世では、Charente(シャラント)川のおかげで国際貿易に有利な行動様式が地域内で生まれました。コニャックの町は既にワイン貿易で有名であり、11世紀以塩貿易都市として有名となります。大西洋沿岸から塩を求めてやってきたオランダの船により、Poitou(ポワトゥ)のブドウ畑から造られたワインは、北海に隣接する国々で高く評価されることとなる。

15世紀、オランダ人がこの地域のワインをより良く保存するために蒸留することを決定します。ルネッサンス期に貿易がさらに発展。よって、オランダ船舶がコニャックとシャラントの港にやってきて、「Champagne(シャンパーニュ)」と「Borderies(ボルドリー)」の有名クリュのワインを買い求めます。

しかし、これらのワインはアルコール度数も低く、長い航海によって品質が落ちました。よりよくこれらのワインを保存するために、オランダの蒸留知識を持って、ワインの蒸留を促しました。彼らはそれを「Brandwijn」(文字通り「Vin Brûlé(焦げたワイン)」を意味する)と名付け、後に「Brandy(ブランデー)」、ワインのオー=ド=ヴィと名付けられました。

15世紀初頭、二回蒸留が登場し、ワインよりはるかに凝縮した変質しないオー=ド=ヴィとして移動できるようになりました。オランダ人によってシャラントに設置された最初の蒸留器は徐々に変化した;シャラント人は二回蒸留の技術を習得し改良しました。

19世紀半ばに、多くのメゾンがオー=ド=ヴィを樽ではなく瓶で出荷する様になりました。

この新たな商業様式は、関連商業の誕生につながります;ガラス製造会社(ボトル生産における機械化を地元で開発)、箱やコルクの生産会社や印刷会社など。

1875年頃にシャラント地方にも根から樹液を吸い取って、ブドウの木を攻撃する半翅(はんし)属の昆虫、フィロキセラが現れました。これによりブドウ畑のほとんどが被害に遭い、フィロキセラ前には280,000ヘクタールあった畑が、1893年頃にはわずか40,600ヘクタールまでに減少した。ヨーロッパの他の地域と同様に、シャラント地方のブドウ畑はアメリカ種との接ぎ木のおかげで再構築されます。しかし、これにより1888年に「コニャック」のための専門家間の品質研究機構であるブドウ栽培者委員会の創設に繋がり、1892年にブドウ畑研究所となります。
この機関はブドウ品種の研究に多くの投資を行います。20世紀半ば、ユニ・ブランが圧倒的に使用される品種となったのは、この機関の働きに由来します。ユニ・ブランは、接ぎ木によって弱くなってしまったフィロキセラ前に伝統的に使用されていた品種(コロンバール、フォール・ブランシュ等)と比べると強い品種と証明されたためです。
 

また、生産量(収穫量1ヘクタールに120~130ヘクトリットル)、酸度、低糖度のためアルコール度数の低いワインが生産できることからも好まれました。イタリア原産品種(「Trebbiano Toscano(トレッビアーノ・トスカーノ)」の名で知られる)で、この地域はこの品種の成熟において北限にあります。

3. 商品の名声における歴史的要素

17世紀末から、特に18世紀に市場が整備され、需要を満たすためにネゴシアンが誕生しました。アングロサクソン由来の「Comptoirs(コントワー/商館)」は地域の主要な町に設立しました;例えば1715年Martell(マーテル)、1724年Rémy Martin(レミー・マルタン)、1759年Delamain(デラマン)、1765年Hennessy(ヘネシー)、1782年Godet(ゴデ)、1791年Hine(ハイン)、1795年Otard(オタール)。

1860年1月23日、ナポレオン三世の指導の下、フランス・イギリス間で貿易条約が締結されたことにより、コニャックが飛躍的に成長し、1879年にピークに達した。(ネゴシアンの創設;1819年Bisquit(ビスキー)、1843年Courvoisier(クルボワジエ)、1853年Royer(ロワイエ)、1862年Meukow(ミュコー)、1863年Camus(カミュ)とHardy(ハーディ))

20世紀前半、地域ごとの慣例や法、基準を認めるために「コニャック」に関する法律が制定されました。

  • 1909年:生産地域の地理的領域の区切り;
  • 1936年:「Cognac(コニャック)」がAOC(地理的表示)として認めらる;
  • 1938年:地域内のアペラシオン(クリュまたは補足的地理的領域の区切り);

第二次世界大戦の間、「Cognac(コニャック)」の在庫を確保するために「Bureau de répartition des vins et eaux-de-vie(ワインとオー=ド=ヴィの流通事務所)」が設立されました。1946年の解放で1948年からブドウ畑研究所と関連付けられたBureau National Interprofessionnel du Cognac(BNIC/コニャック管理委員会)に変わりました。ブドウ栽培者と「Cognac(コニャック)」のネゴシアンは、「Cognac(コニャック)」の発展と職業の集団的利益を守るというBNICの一般的な目的を定義することに同意しました。BNICは特に原産地呼称「Cognac(コニャック)」を知る、守る、販売促進するため、またブドウ栽培者とネゴシアン間の関係を良好にするために介入します。また、熟成過程における保証、年数の管理など「Cognac(コニャック)」の品質管理や、輸出に必要な証明書の発行など公共サービスのための任務を行います。

歴史的に輸出製品である「Cognac(コニャック)」は現在、約160か国に住んでいる消費者によって、95%以上が海外で消費されています。極東からアメリカ大陸、ヨーロッパを経由して「Cognac(コニャック)」は高品質のオー=ド=ヴィの代名詞であり、フランスの生活芸術の象徴です。

4.  地理的領域と品質、製品の特徴間の因果関係

この地域のブドウ品種、特にユニ・ブランは収穫量が多く、成熟が遅いという特徴があり、Eau-de-Vie de Cognac(オー=ド=ヴィ・ド・コニャック)の最終的に欠かせない最も重要な要素である、蒸留のためのワインのアルコール度数が低く、酸が高いなど多くの利点を持つ。

Eau-de-Vie de Cognac(オー=ド=ヴィ・ド・コニャック)生産を目的としたワインは科学的・技術的文献で1世紀以上一貫して説明されている真の特異性を示す。
Eau-de-Vie de Cognac(オー=ド=ヴィ・ド・コニャック)の生産において、アルコール度数が低く、酸の高いワインは特別で一定の特徴を示す(RAVAZ(1900年)、LAFON Et Al(1964年)、LURTON Et Al(2011年))。
 

つまり、ワインの酸度により、蒸留が行われるまでの冬の期間自然にワインを保存することを可能にし、アルコール度数の低さによりワインに含まれる香りの望ましい凝縮を可能にする。

収量の低下時、ワインのアルコール度数の増加、および葡萄の酸度と窒素含有量の低下が生じる傾向がある。収量の増加時は逆にアルコール度数が低く、酸度が増加する傾向がある。

ただし別の視点では、収量が多ければ、リンゴ酸の割合、香りの成熟度の変化の少なさ、希釈、ボトリティスの被害の頻度など、オー=ド=ヴィの品質に不利な条件が増える。

したがって、この一連の条件は収穫の特性に応じて、毎年変化する地域ごとに最適な収量の定義に繋がる。

また、これらの条件の進化に応じて、年間最大収穫量を設定することにより、ワインの製造にあたる適正収量ゾーンは、Eau-de-Vie de Cognac(オー=ド=ヴィ・ド・コニャック)生産に異なる条件下で必要な様々な品質条件間の裁量のバランスをもたらす。この年間収量は気候条件下で最適範囲内にある。

さらに、収量が過度に増加した場合に生産されたワインの品質面でのリスクは、最大収量制限の設定を含む、ブドウ畑の生産性に関する追加の措置の実施に繋がる。

オー=ド=ヴィの香りの品質は、主に使用されるワインの特性に基づきます。

アペラシオン「Cognac(コニャック)」の仕様書で指定されているように、ブドウ品種の選択と特定のワイン醸造規則の尊重により、高品質のオー=ド=ヴィの生産に不可欠な、繊細で洗練された香りのワインを造ることが出来ます。これらのワインは、植物や過剰なアセトアルデヒド(酸化の特徴)、過度のアルコール(重さ)や保存中のワインに起こる劣化に関する化合物の等の特徴を持ってはいけない。仕様書とは別に、収穫とプレス、発酵方法、蒸留前のワインの保管に関する多くの推奨事項は、定期的に更新され、生産エリア内の生産者に広く拡散される。

剪定と醸造の方法:

酸の高さと低アルコールは、いくつかの要因に基づいて、生産者が選択する選定方法によってより強化される:

  • 畝間の間隔;
  • 幹の高さと植生の高さ;
  • 剪定方法;伝統的な高い剪定のブドウ畑、コルドン(高い一本仕立てや低く固定された剪定など)

ブドウの圧搾は、収穫直後に従来の水平圧搾機、または空気圧圧搾機で行われます。アルキメディアン・スクリューの連続圧搾は禁止されています。得られた果汁はすぐに発行されます。シャプタリザシオン(加糖、発酵前のブドウ液に糖分を転嫁する作業)は禁止されています。

圧搾と発酵はオー=ド=ヴィの最終的な品質に影響を与えるため、注意深く管理されます。未来のオー=ド=ヴィの品質を維持するために、蒸留のためのワイン発酵期間中は二酸化硫黄の添加が認められません。
そのため、ワインの保存中のリスクをなくすために、「Cognac(コニャック)」の原料となる白ワインの蒸留期間は収穫の翌年の3月31日までと設定されています。
 

蒸留:

コニャックの蒸留プロセスは、蒸留の原理に基づいています:不連続蒸留、または「à Repassse(ア・ロパス/再蒸留)」とも呼ばれる二回蒸留、そして使用される蒸留器:「シャランテ/シャラント式」と呼ばれるスチルは、その形状、材質、容量、加熱方法が1936年から定められており、オー=ド=ヴィの品質を決定する重要な要素です。

すなわち

  • 装置の形状は揮発性物質の選択に寄与する;
  • 直火で加熱することで、ボイラーの底面とワインとの接触時に補完的な香りの合成が行われる(調理現象);
  • 金属の物理的特性(可鍛性、熱伝導の良さ)とワインに含まれる特定の成分との科学反応を鑑みて、蒸留器は、ワインや蒸気、蒸留物に触れる部分は全て銅でできている。

この種類の蒸留器は、蒸留におけるすべての作業に繊細な作業が必要です;アルコール度数(TAV)に応じて蒸留酒を分ける「Coupe(クープ)」によって、次の蒸留で再度使われる部分と、クールを分けます。このため、2度目の蒸留の容量が限られていることもあり、コニャックの蒸留は今でも伝統的な作業であり、蒸留者のノウハウによって管理されています。このように、ワインの品質(澱の含有量、TAV、酸度など)や品質目標に応じて、蒸留者がカットのタイミングを判断します。

地理的分類によるオー=ド=ヴィの特徴:

蒸留を終え、得られるオー=ド=ヴィは、ブドウの栽培地によって分析的にも官能的にも非常に多様性に富んでいます。この多様性のため、様々な期間にわたって異なる熟成技術を使う必要があります。

Grande Champagne(グランド・シャンパーニュ):

グランド・シャンパーニュはオー=ド=ヴィに偉大なフィネス、卓越した特徴と、花を香りの中心とした余韻を与えます。熟成はゆっくりで、このオー=ド=ヴィは成熟に向けてオーク樽での長い熟成が必要です。

Petite Champagne(プティット・シャンパーニュ):

グランド・シャンパーニュとほとんど同じ性質を持つオー=ド=ヴィをつくりますが、グランド・シャンパーニュの偉大なフィネスはありません。

Fine Champagne(フィーヌ・シャンパーニュ):

「Fine Champagne(フィーヌ・シャンパーニュ)」という名称の「Cognac(コニャック)」は、グランド・シャンパーニュ(少なくとも半分)とプティット・シャンパーニュのオー=ド=ヴィをブレンドすることで得られる官能的な特徴を持っています。

Borderies(ボルドリー):

この畑から作られるオー=ド=ヴィは、スミレの香りが特徴的な丸みを帯びたブーケと柔らかさを持ちます。「シャンパーニュ」のオー=ド=ヴィよりも短い熟成期間で最適な品質が得られる地域と評価されています。

Fins Bois(ファン・ボワ):

ファン・ボワは最も広い範囲で認められています。丸みがあり、しなやかなオー=ド=ヴィが得られ、熟成がかなり早く、絞ったブドウを思わせるフルーティーさを持ちます。

Bois(ボワ)(Bons Bois(ボン・ボワ)、Bois à Terroir(ボワ・ア・テロワール)、Bois Ordinaires(ボワ・ゾルディネール)):

ボン・ボワはフルーツの香りを持ち、熟成の早いオー=ド=ヴィを得ます。

熟成

蒸留器から出た新しいオー=ド=ヴィは原料となるワインの品質を反映しています。

オー=ド=ヴィの熟成はオー=ド=ヴィが成熟するための過程、つまり最も調和の取れた感覚印象受容性の特性に対応するための進化の期間です。
製品の熟成には、オーク製の容器のみが認められています。
オー=ド=ヴィの熟成期間は熟成させるオー=ド=ヴィの特徴、求める製品の品質プロフィール、熟成に使われるオークの容器の種類と年数によって決定されます。
これには、木材からの化合物の抽出の他、酸化減少や着色を含む熟成したオー=ド=ヴィの感覚的な特徴を得るために不可欠な、多くの物理化学的変化が含まれます。

 

「コニャック」の熟成は地域による気候条件と、歴史の中で培われてきたノウハウの両方の影響を受ける作業です。熟成の過程では、蒸留器を出た新しいオー=ド=ヴィを数年(場合によっては数十年)オークの容器に入れておく必要があります;様々な物理化学現象が起こります:水とアルコールの蒸発、様々な物質の凝縮、木材から化合物の抽出、酸化など。これらの現象はオー=ド=ヴィの初期特性(アルコール度数や酸度)、保管されている場所の特性や、セラーの物理特性(温度、湿度、換気)によって変化します。
「Cognac(コニャック)」生産地の温帯海洋性気候で、適度な湿度と極端な季節変化を避けて熟成する特徴を持ちます。セラーの場所や構造は、オー=ド=ヴィがまろやかに熟成するように、バランスの取れた条件を与えるために調整されます。
長期熟成の間に、オー=ド=ヴィと外部環境、木との交換を行うために、用途に応じて粒子の細かいオーク(Tronçais│トロンセ)または粒子の粗いオーク(Limousin│リムーザン)、Quercus Petraea(フユナラまたはオウシュウナラ)、Quercus Robur(ヨーロッパナラ)が選ばれます。この地域で発展してきた多くの樽会社はコニャックのセラーマスターと協力しながら「Cognac(コニャック)」の熟成に最適なノウハウを蓄積してきました。新しいオー=ド=ヴィの初期の特徴、熟成段階、最も適切な容器の選択はセラーマスターの役目です。

 

「Cognac(コニャック)」がオークの木と空気に触れて成長する間、水分とアルコール分が少しずつ蒸発していきます。このアルコール蒸気は(詩的に「天使のわけまえ」と呼ばれる)は毎年数百万本に相当する量で、セラー近辺ではTorula Compniacensis(トルラ・コンピアセンシス)という微細なカビが生まれ、この地域の石を覆って黒くしています。
「Cognac(コニャック)」の熟成はブレンドの技術と切り離せません。この技術はコニャックメゾンのセラーマスターの職業の重要な部分を担っています。色のパレットを持つ画家のように、セラーマスターは異なる産地のコニャックを選択します:異なるクリュ、異なる熟成年数、若い樽で熟成コニャックや、古い(すでにコニャックが熟成された)樽、異なるタイプのセラー(湿度の高い、低い)など。

 

実際、それぞれのオー=ド=ヴィは、その熟成過程に応じて、独自の官能特性を持ち、ブレンドされる他のオー=ド=ヴィによって強化されます。

複雑であるために、技術的なレシピを単純に適用するだけでは実現できません。セラーマスターは経験に基づいた知識(原料の多様性とアペラシオンの特徴の知識、原料と熟成による相互作用に関する経験、必要な技術の習得)が必要で、試飲による検査と、生産の各段階におけるオー=ド=ヴィの素晴らしい感覚的記憶を必要とします。

このノウハウは、同じ職の先輩へ長年の見習い期間を必要としますが、この地域の企業組織の密度と、セラーマスター、ブドウ栽培者、ネゴシアン、クルティエ間の専門家コミュニティでの交流のおかげで、差別化され、維持、継承されてきました。

F. 国内規制条項

  • 1921年8月19日、ワイン、スパークリングワイン、オー=ド=ヴィに関する、商品販売における不正行為、食品や農産物の偽装の抑止に関する1905年8月1日の法律を適用するための法令;
  • 1938年3月11日、「Esprit de Cognac(エスプリ・ドゥ・コニャック)」に関する法令;
  • 2003年7月27日、「Eau-de-Vie de Cognac(オー=ド=ヴィ・ド・コニャック)」と修正された熟成に関する一般税法第302条Gを適用する命令;
  • 2016年12月16日、蒸留酒の表示、その組成およびその製造上お件に関する法令。

G. 申請者

申請者のグループはBureau National Interprofessionnel Du Cognac(BNIC、コニャック委員会)

BP 90018

23 Allées Bernard GUIONNET

16101 COGNAC Cedex

H. 地理的表示の補完的要素

「Cognac(コニャック)」の原産地統制名称は、以下のいずれかの地理的名称で補完することができます:「Grande Fine Champagne(グランド・フィーヌ・シャンパーニュ)」、「Grande Champagne(グランド・シャンパーニュ)」、「Petite Fine Champagne(プティット・フィーヌ・シャンパーニュ)」、「Petite Champagne(プティット・シャンパーニュ)」、「Fine Champagne(フィーヌ・シャンパーニュ)」、「Borderies(ボルドリー)」、「Fins Bois(ファン・ボワ)」、「Bons Bois(ボン・ボワ)」、「Bois Ordinaires(ボワ・ゾルディネール)」「Bois à Terroirs(ボワ・ア・テロワール)」

I. ラベルに関する具体的なルール

a. 「Cognac(コニャック)」という名称は、補足の地理的名称と結びついていない限り、「Appellation Contrôlée(統制名称)」の文言なしに使用することができます。

b. 出荷される「Eau-de-Vie de Cognac(オー=ド=ヴィ・ド・コニャック)」の最低年数は、それぞれ以下のように対応する必要があります:

  • 記載コント2:「3 Etoiles(トロワ・ゼトワール)」「Sélection(セレクション)」「VS」「De Luxe(ド・リュックス)」「Very Special(ベリー・スペシャル)」「Millésime(ミレジム、ビンテージ)」
  • 記載コント3:「Supérieur(シューペリウール)」「Cuvée Supérieure(キュヴェ・シューペリウール)」「Qualité Supérieure(カリテ・シューペリウール)」
  • 記載コント4:「VSOP」「Réserve(レゼルヴ)」「Vieux(ヴュー)」「Rare(ラール)」「Royal(ロワイヤル)」「Very Superior Old Pale(ベリー・シュペリオール・オールド・ペール)」
  • 記載コント5:「Vieille Réserve(ヴィエイユ・レゼルヴ)」「Réserve Rare(レゼルヴ・ラール)」「Réserve Royale(レゼルヴ・ロワイヤル)」
  • 記載コント6:「Napoléon(ナポレオン)」「Très Vieille Réserve(トレ・ヴィエイユ・レゼルヴ)」「Très Vieux(トレ・ヴュー)」「Héritage(エリタージュ)」「Très Rare(トレ・ラール)」「Excellence(エクセレンス)」「Suprême(シュプレーム)」
  • 記載コント10:「XO」「Hors d’Age(オール・ダージュ)」「Extra(エスクトラ)」「Ancestral(アンセストラル)」「Ancêtre(アンセトル)」「Or(オール)」「Gold(ゴールド)」「Impérial(アンペリアル)」「Extra Old(エクストラ・オールド)」「XXO」「Extra Extra Old(エクストラ・エクストラ・オールド)」
  • 「XXO」と「Extra Extra Old(エクストラ・エクストラ・オールド)」の記載は14年かそれ以上の熟成オー=ド=ヴィに限定されています。

上記に列挙された合成された特集の熟成表記を除き、同一ラベルに、同一コントの複数の熟成に関する記載をしても、年数カウントは変わりません。

同一ラベルに、異なるコントの複数の熟成に関する記載をする場合、使用されている最も古いコントのものを除かなければなりません。

熟成に関する表示とその方法は、購入者や消費者に「Cognac(コニャック)」の熟成期間や実質的な品質に混乱を招いてはいけない。

2章:報告義務と記録の保持

A. 申請義務

1. 年間活動申請

原産地呼称「コニャック」オー=ド=ヴィは、生産地として認められている区画で収穫されたブドウから作られたワインで、毎年使用量の申請が行われています。

申請書はCharentes-Cognac(シャラント・コニャック)のワイン生産地の職業別組合連合会に提出され、それらの関する情報を保護組織、管理組織、および承認された検査機関に送付します。

2014年以降の収穫については、翌年の収穫のために、その年の7月1日までに割り当て宣言書を提出しなければなりません。

事前に割り当てられた、原産地呼称「Pineau Des Charentes(ピノー・デ・シャラント)」のためのブドウ果汁生産に使われる区画は、このアペラシオンの仕様書で定義された手順に従って識別されるが、収穫申請の時点でこのアペラシオン指定されていないものは、収穫申請の際に使用目的の変更をする以外の手続きがなくとも、原産地呼称「Cognac(コニャック)」を生産するために使用することができる。これらの区画で生産されるオー=ド=ヴィの量は、潜在アルコール度数を10%とした場合、当該年の原産地呼称「Pineau Des Charentes(ピノー・デ・シャラント)」に定められた年間果汁収穫量を超えてはならない。

原産地呼称「Cognac(コニャック)」に事前に割り当てられたすべての区画のブドウ畑からの生産で、その収穫が原産地呼称「Cognac(コニャック)」の生産のための収穫申告書に記載されていないもの、または原産地呼称「Cognac(コニャック)」の条件を満たさないものは、本仕様書のD. 3.の規定に従う必要がある。

2. 返還申請

原産地呼称「Cognac(コニャック)」を主張するすべての事業者は、市場規制措置の一環として予備保管され、必要に応じて市場に出す可能性のある場合も含め、いわゆる「個別気候予備」の一部として生産された量を含む、認められている年間収穫限度の範囲内での生産量を理解するために、返還申請書を提出する必要がある。
この申請は、すべての事業者に、原産地呼称として主張する総生産をまとめた一枚の文書の形をとっています。
この申請書は収穫の翌年5月1日までに保護・管理組織に提出する義務がある。

 

オー=ド=ヴィの製造を目的としたワインは、一般税法付属書2の第286-I条に規定されている書類で申告する必要があります。

また、蒸留作業開始の申請、特に返還申請の場合、自社のための蒸留を行う作業者は蒸留シーズンの最初の部分的な返還申請の宣言が含まれます。

「XXO」および「Extra Extra Old(エクストラ・エクストラ・オールド)」という表記のオー=ド=ヴィを市場に出すことを希望する事業者は、BNICに伝えられる申請にその旨を記載する必要があります。

3. ブドウ畑の再生の取り組み

栽培方法に関する経過措置の対象となるブドウの木については、所有者が保護・管理機関との間で植え替え契約に署名しなければならない。

B. 記録の保持

原産統制名称「Cognac(コニャック)」のオー=ド=ヴィの生産は、ブドウ栽培の会計管理と事業者が保管する蒸留記録に基づいていつでも管理することが出来る。

在庫記録は、XXOやExtra Extra Old(エクストラ・エクストラ・オールド)などの熟成用語の使用を立証し、管理する必要がある。

3章:主な管理項目と推定方法

A. 構造規則

管理項目 基準値 推定方法
範囲内の生産場所や蒸留所の位置 地理的範囲 参考資料
蒸留装置の記述的特徴 蒸留器の型と大きさ 参考資料あるいは/および視覚

B. 年間規則

管理項目 基準値 推定方法
蒸留器充填時のワインの分析基準 

最低アルコール度数:7%

最高アルコール度数:12%

最大揮発性酸度:12.25ミリ当量/ℓ 

参考資料あるいは/および分析 
オー=ド=ヴィの最大アルコール度数  20℃下で単位体積当たり72.4%  参考資料あるいは/および分析 
蒸留期間  遅くとも収穫翌年の3月31日まで  参考資料 
最低熟成年数  2年  参考資料 

C. オー=ド=ヴィの特徴

管理項目 基準値 推定方法
物理特性  10㎜の光路で420nmの最小吸光度が0.1  分析 
感覚需要特性  透明度 – 香り – 味わい  官能試験 

監査機関の参考文献

Institut National De l’Origine Et De La Qualité (I.N.A.O.)

12、Rue Henri Rol-Tanguy
TSA 30003
93555 – MONTREUIL-SOUS-BOIS CEDEX
電話:(33) (0)1.73.30.38.00
Fax:(33) (0)1.73.30.38.04
メール:info@inao.gouv.fr

 

監査機関は規格45011に基づいて管理されています。

この仕様書に準拠しているかどうかのチェックは、INAOに代わって、能力、公平性、独立性を保証する第三者機関が、承認された管理計画に基づいて実施します。

管理計画では、事業者が自らの活動に対して行う自己点検と、保護・管理組織の責任の下で行う内部点検を定めています。これは、第三者機関が実施した外部チェックと、分析および官能試験を示すものです。すべての調査は調査の下行われます。

参考記事

コニャックについて。

コニャックメゾンの全貌!

コニャックのAOCとクリュ、それぞれの特徴

コニャックのクリュって何?アペラシオンは?

コニャックの原料は?品種は?

コニャックの蒸留について

コニャック、熟成年数についてまとめ。VS/VSOP/XO

コニャック|XXOって何?

コニャックの秘密。どうしてミレジメ/ヴィンテージものが少ないのか。

ピノー・デ・シャラントについて

ピノー・デ・シャラント全生産者リスト

地元でしか見つけられない、ヴァン・ド・ペイ・シャランテとは


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