熟成にとてつもないこだわりを持つコニャックメゾン、フラパン

コニャックメゾン

今まで書いてなかったことに驚愕している私ですが、日本でも有名なFrapinフラパンにお邪魔しました。

多分4~5回訪問してるとおもうんやけど、それまでの情報をまとめてお伝えします!

今回結構情報量多いので、長いです。

ゆっくり時間のある時にご覧ください。

歴史

1270年 Frapinフラパン家がSegonzacスゴンザックに到着しました。
最初、Frapinフラパン家はぶどう栽培家でした。 
1494年 Anne-Catherine Frapinアンヌ=カトリーヌ・フラパンAntoine Rabelaisアントワーヌ・ラブレーの息子、François Rabelaisフランソワ・ラブレーが生まれました。
この偉大な先祖に敬意を示すために、キュヴェ「Rabelaisラブレー」を製造しています。
作家であったFrançois Rabelaisフランソワ・ラブレーに敬意を表すのが分かるのがFrapinフラパンのロゴで、羽ペンが使用されています。
1534年 François Rabelaisフランソワ・ラブレーの甥であるJehanジェハンFrançois Ierフランソワ1世によって「Maître Queux-Sommelierメートル・キュー=ソムリエ」に任命されました。
分かりやすく伝えると、彼は厨房の管理権と、王のセラーの鍵も持っていました。
1697年  ルイ14世は薬剤師であるPierre Frapinピエール・フラパンに紋章を与えました。
Frapinフラパン家の紋章は王を象徴するユリの花と薬屋のシンボルである2本のリンボクの樹が描かれていました。 
1872年 Henri Frapinアンリー・フラパンchâteau Fontpinotシャトー・フォンピノに3つの塔を増設させ、現在の形が完成しました。 
1885年  ニューオリンズで開催された国際展示会でFrapinフラパンが「First Degree of Merit」を受賞しました。 
1889年  パリの万博博覧会でPierre Frapinピエール・フラパンGustave Eiffelグスタヴ・エッフェルから金賞を授与されました。 
1892年 

Gustave Eiffelグスタヴ・エッフェルとそのチームは、Domaine Frapinドメーヌ・フラパンのスゴンザックにあるセラーの骨組みを造りました。
この地方ではこれが唯一のエッフェル作品です。 

1895年  Henri Frapinアンリー・フラパンが地域で最初に道路を走った車の一つ「Panhard & Levassorパナール・エ・ルヴァッソール」を購入しました。
現在、Frapinフラパンの本社に展示されていますが、世界に2台しか残っていない車で、Frapinフラパン社のものは現在も走ることができます。 
1898年  フィロキセラによって被害を受けたブドウ畑を植え替えたPierre Frapinピエール・フラパンは、Comice Agricole de Cognacコミス・アグリコール・ド・コニャック(コニャックの農事共進会)からブドウ畑の再建、偉大な栽培に対して名誉賞を授与されました。 
1900年 パリ万国博覧会でFrapinフラパンが金賞受賞しました。
1904~1927年 Frapinフラパンはセントルイス(1904年)、ミラノ(1906年)、ブリュッセル(1910年)、マドリッド(1927年)の万国博覧会や国際博覧会でグランプリを受賞しました。
1945~1966年 Albert Frapinアルベール・フラパンchâteau Fontpinotシャトー・フォンピノ周辺のブドウ畑を開拓しました。
1967年  Cognac Frapin XO VIPコニャック・フラパン・XO・VIPはコンコルドとブリティッシュ・エアウェイズのファーストクラスで提供される唯一のコニャックになりました。 
1990年  Frapinフラパンは75か国以上で販売されています。 
2003年 Frapinフラパンの1948年は「10 downing Street」で英国女王とその官僚が出席した晩餐会で振舞われました。
2008年 Multimillésime n°1 Frapinムルティミレジム・ヌメロ・アン・フラパンはロンドンで開催された、International Spirits Challenge(ISC)において世界のベストスピリッツに選ばれました。
これはコニャックとしては初の快挙でした。
1012年  FrapinフラパンはEntreprise du Patrimoine Vivant(EPV/活発な財産を持つ企業)ラベルを授与されました。
EPVラベルは優れた職人の技術と産業技術を持つ企業に与えられる政府の認定ラベルです。
現在、このラベルを与えられたコニャックメゾンはたった3社のみです。
2013年 Frapinフラパンは「Excellence Françaiseエクセレンス・フランセ」ラベルを受賞しました。
このラベルは2009年に創設され、毎年フランスの最もダイナミックなビジネス部門に属する企業や団体を表彰するもので、世界的に影響力を持つフランス企業に与えられます。
2013年  Frapinフラパンのミレジム1991年がISCにおいて「ベストコニャック・オブザイヤー」を受賞しました。 
2016年  英国のWorld Cognac Awardsにおいて、Frapin VSOPフラパン・VSOPは「世界最高のコニャックVSOP」を、Multimillésime n°6ムルティミレジム・ヌメロ・シスは「世界最高のコニャック」受賞しました。
現在  Marie Frapinマリー・フラパンの孫息子で21代目であるJean Pierre Cointreauジャン・ピエール・コアントローFrapinフラパンの会長を勤めています。

生産商品

色々なキュヴェを生産しています。

  • Frapin 1270
  • VSOP
  • XO VIP
  • Fontpinot XO
  • Cigqr Blend XO
  • Extra
  • Plume Frapin
  • Cuvée Rabelais

そしてビンテージコニャックを製造しています。

日本にはVSOPとXO VIPが入っているとのこと。

コニャックはAOCコニャックで生産されており、75000ヘクタールにもわたる大きな範囲でブドウが栽培されています。

畑については以前書いたので、そちらの記事をご覧ください。

Frapinフラパンのブドウ畑は240ヘクタール、グランド・シャンパーニュにのみ所有しています。

そして大きな一つの塊として畑を持っているのも特徴です。

このグランド・シャンパーニュでは柔らかい石灰を下層土に持つために、根が10メートル程度まで伸びます。

このように根を長く伸ばすことで、繊細なワインができ、香り高いコニャックを造りだします。

そして全て自社畑で採れたブドウのみを使用しているのも、Frapinフラパンの特徴です。

ブドウ品種はウニ・ブランを基本に4㏊のみフォリニャンというブドウも栽培しています。

収穫~醸造

9月中旬から10月にかけて、3週間程度をかけて機械により収穫が行われます。

収穫後、すぐに圧搾を行って果汁のみを抽出。

2022年の9月に新しい圧搾機を導入したとのこと。

そして果汁をタンク内で醸造させることで、蒸留するためのワインを造りだします。

醸造はステンレスタンクを50基所有。

アルコール発酵は4~5日かけて行われます。

普通、コニャック用のワインはアルコール度数が8~10%程度なのですが、Frapinフラパンのワインは10~11%程度のアルコール度数という特徴もあります。

ブドウを収穫するタイミングが他より少し遅く、フルーティーで、より糖度が高くなることで、アルコール度数が高くなるということです。

蒸留

コニャックの蒸留は2回蒸留を必須とします。

Frapinフラパンでは10月下旬から3月下旬にかけて行われます。

蒸留について詳しくは以前書いたものをご覧頂けると嬉しいです。

Frapinフラパンでは6基の蒸留器を所有していて、それぞれ25hl。

グランド・シャンパーニュらしく、澱と共に蒸留を行うことで、深みのあるコニャックを得ることができます。

特徴が、まずはワインを蒸留器に入れ、その後澱を入れるということ。

そして澱と共に蒸留を始めます。

Frapinフラパンでは現在もデジタルで管理をしておらず、3人の蒸留マスターにより香りと味わいによってカットを決めています。

12時間程度かけて行われる1度目の蒸留を終えた後に得られる、Brouillisブルィのアルコール度数は30~32度程度。

その後さらに12時間かけて2度目の蒸留を行います。

Têteテットは78度程度のアルコール度数。

香りはあまりなく、地下に設定されているタンクに入れられます。

Bonne Chauffeボン・ショ―フはは71度程度のアルコール度数で、樽に入れられます。

さらにSecondスゴンのアルコール度数は53%程度。

このスゴンはさらに2種類に分けられ、最初の部分は樽に入れられ、後半部分は地価のタンクに入れられます。

そして最後に得られるのがQueuesクー

アルコール度数は9%程度とかなり低く、Têteテットと同じ地下のタンクに入れられます。

それぞれ、TêteテットQueuesクーはワインと一緒にさらに2度蒸留され、SecondスゴンBrouillisブルィと一緒にさらに1度蒸留されます。

熟成

リムーザンのオークを使った樽で熟成されます。

この樽での熟成によって、オー・ド・ヴィにタンニンと色を与えます。

余談ですが、1年で30~40程度の樽を購入しているとのこと。

樽は新樽、ルー、古い樽の3種に分けられます。

この分別の違いはコニャックメゾンによって変わるのですが、ここFrapinフラパンでは

  • 新樽:0~5年
  • ルー:5~15年
  • 古樽:15~80年

新樽はワインに色と香りを与えるという仕事があり、オー・ド・ヴィを最大1年新樽で熟成します。

少し見づらいですが、以下写真は新樽に入れられたオー・ド・ヴィの色の変化を見ることができます。

左から、2か月、3か月、6か月、9か月、1年新樽で熟成したものです。

ルーは、色や香りをオー・ド・ヴィに与えますが、もちろん新樽よりは影響が弱いです。

VSOPにブレンドされるコニャックは数年この樽に入れられます。

古樽は香りや色の影響をお酒に与えませんが、酸化と蒸発は起こり続けます。

コニャックの凝縮をする、という表現が似合うかもしれません。

さらにFrapinフラパンの特徴は熟成セラーの湿度にもこだわっています。

湿度の高いセラーと湿度の低いセラーを10か所ずつ所有しており、それぞれ以下のような違いがあります。

  • 湿度の高いセラー

1階に位置しているセラーで、打ちっぱなしの土の床です。

蒸発は2%程度で、よりアルコールが蒸発します。

コニャックに丸みとしなやかさを与えます。

  • 湿度の低いセラー

2階に位置している、屋根裏セラーで、水分が先に蒸発します。

蒸発は4%程度。

それにより、コニャックにフィネスとエレガンス、余韻の長さを与えます。

Frapinフラパンのブドウを作り出すグランド・シャンパーニュからできるコニャックは、卓越したアロマを表現するために長い熟成を必要とします。

ミレジムと呼ばれるビンテージ物のコニャックについても少しだけ。

Frapinフラパンでは毎年6~8樽でビンテージ用コニャックを熟成しています。

とはいえ、試飲をしている過程でビンテージ物としてリリースしないと決定されれば通常の熟成にすることもあるとのこと。

ビンテージについては以下記事をご覧ください。

参考記事

コニャックについて。
【長文】コニャックの仕様書全文訳!
コニャックメゾンの全貌!
コニャックのAOCとクリュ、それぞれの特徴
コニャックのクリュって何?アペラシオンは?
コニャックの原料は?品種は?

コニャックの蒸留について
コニャック、熟成年数についてまとめ。VS/VSOP/XO
コニャック|XXOって何?
コニャックの秘密。どうしてミレジメ/ヴィンテージものが少ないのか。
ピノー・デ・シャラントについて
ピノー・デ・シャラント全生産者リスト
地元でしか見つけられない、ヴァン・ド・ペイ・シャランテとは

最後に

久しぶりの投稿ですが、相変わらずものすごく長い記事になってしまいました。

ここまで読んでくださった方ありがとうございます。

また訪問すると思うので、訪問したら追記しますね!

今年はこのブログも更新頻度を増やしたいと思っているので、どうぞよろしくお願いします。


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