【加筆】サンジュリアン2級シャトー、Château Léoville Poyferré

左岸

レオヴィル三兄弟といわれるワイナリーの一つ、シャトー・レオヴィル・ポワフェレです。

ちなみにレオヴィル三兄弟は以下3ワイナリー(アルファベット順)

  • Château Léoville Barton(シャトー・レオヴィル・バルトン)
  • Château Léoville Las Cases(シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ)
  • Château Léoville Poyferré(シャトー・レオヴィル・ポワフェレ)

それぞれ、記事を書いているので、もしよろしければご覧ください。

サンジュリアン、シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ

レオヴィル3兄弟最後、シャトー・レオヴィル・バルトン特集

 

 

歴史

1638年

ブルジョア階級で、ボルドー議会の顧問であったJean de Moytié(ジャン・ド・モワチエ)氏が砂利の上に植えられたブドウ畑を所有していました。

1740年

Alexandre de Gascq-Léoville(アレクサンドル・ド・ガスク・レオヴィル)が新たな所有者となります。

彼は自分の所有するLéoville(レオヴィル)をメドックで一番のワイナリーにしたいと考えていました。

そのために、ブドウ畑と醸造施設を新しくしました。

 

Alexandre de Gascq-Léoville(アレクサンドル・ド・ガスク・レオヴィル)が亡くなった時、Léoville(レオヴィル)はメドックで一番大きい120ヘクタールを所有するワイナリーでした。

 

Alexandre de Gascq-Léoville(アレクサンドル・ド・ガスク・レオヴィル)の相続人がワイナリーを守ります。

その後、Léoville(レオヴィル)のワインはAbadie(アバディ)、Lacaze(ラカーズ)、Chevalier(シュヴァリエ)とMonbalon(モンバロン)の4社で取引が行われます。

1804年

現オーナーであるCuvlier(キュヴリエ)家の祖先、Henri Cuvelier(アンリ・キュヴリエ)がフランスのノール県、オーブールディンにネゴシアンH Cuvelier & Filsを創設します。

この家族経営の会社は急速に発展し、ボルドーのグラン・ヴァン、特にメドックの格付けワインへの興味を持ちます。

1826年

ワイン産業不況の中、Hugh Barton(ヒュー・バルトン)がワイナリーの一部を購入し、Château Léoville Barton(シャトー・レオヴィル・バルトン)が生まれます。

Hugh Barton(ヒュー・バルトン)はChevalier(シュヴァリエ)とMonbalon(モンバロン)のオーナーでした。

 

Lacaze(ラカーズ)の子孫がワイナリーを所有していました。

Abadie(アバディ)とLacaze(ラカーズ)がワイナリーの4分の3を所有するようになります。

1840年

Lacaze(ラカーズ)が長男Adolphe de Lascase(アドルフ・ド・ラスカーズ)のものに、さらにChâteau Léoville Lascase(シャトー・レオヴィル・ラスカーズ)となります。

妹Jeanne de Lascase(ジャンヌ・ド・ラスカーズ)がAbadie(アバディ)を引き継ぎます。

Jeanne de Lascase(ジャンヌ・ド・ラスカーズ)はJean-Marie Poyferré de Cerès(ジャン・マリー・ポワフェレ・ド・セレス)男爵と結婚した娘に権利を譲渡し、男爵の名をつけることでChâteau Léoville Poyferré(シャトー・レオヴィル・ポワフェレ)が誕生しました。

1855年

メドック格付けの2級に選ばれる。

1865年

ネゴシアンのLalande(ラランド)家と銀行家のErlanger(エルランジェール)家がワイナリーを購入します。

1866年

ワインのクルティエを100年以上行っているLawton(ロートン)の親戚の、Armand Lalande(アルマンド・ラランド)が20年間ワイナリーの当主となります。

 

義父の死後、Edouard Lawton(エドワード・ロートン)がワイナリーの当主となります。

Lawton(ロートン)家の狼の紋章がワインのラベルとして維持されます。

1903年

Cuvelier(キュヴリエ)家がサンテステフにあるChâteau Le Crock(シャトー・ル・クロック)を買収します。

参考記事;ポワフェレと同じオーナー、Château Le Crock

1920年

Cuvelier(キュヴリエ)家がLawton(ロートン)家からワイナリーを買収します。

この時、Château Léoville Poyferré(シャトー・レオヴィル・ポワフェレ)と同時にChâteau Moulin Riche(シャトー・ムーラン・リッシュ)も購入します。

1932年

Château Le Crock(シャトー・ル・クロック)がCru Bourgeois Exceptionnel(クリュ・ボルジョワ・エクセプショネル)に選ばれました。

1979年

Château Léoville Poyferré(シャトー・レオヴィル・ポワフェレ)とChâteau Moulin Riche(シャトー・ムーラン・リッシュ)、Château Le Crock(シャトー・ル・クロック)共に、Didier Cuvelier(ディディエ・キュヴリエ)がワイナリーのオーナーとなります。

1985年

Olivier Cuvelier(オリヴィエ・キュヴリエ)がH Cuvelier & Filsというネゴシアンの会社をボルドーで経営します。

1998年

Paul Cuvlier(ポール・キュヴリエ)の意思を継いで、Bertrand Cuvelier(ベルナール・キュヴリエ)がアルゼンチン、メンドーサのアンデス山脈の麓に土地を買いました。

この土地はブドウの木を植えるためです。

いとこのJean-Guy Cuvlier(ジョン・ガイ・キュヴリエ)が加わり、アルゼンチンでワインを造るという夢を実現させました。

2002年

Bertrand Cuvelier(ベルナール・キュヴリエ)とBaudouin Fauvarque(ボードゥアン・フォヴァルク)が共同経営していたネゴシアンHaubourdin, Cuvelier FauvarqueはLepoutre(レポゥトル)氏とBigo(ビゴ)氏に買収されます。

ネゴシアンは名前の変更をせず、Cuvelier(キュヴリエ)家の所有ワイナリーが生産するワインの流通を続けます。

 

ちょっと脱線、サンジュリアンについて

シャトー・レオヴィル・ポワフェレがあるサンジュリアンは、かなりレベルの高いアペラシオンだと言われています。

総面積は920ha

そのうち11ワイナリーが1855年の格付けに選ばれています。

なんと、総面積の85%が格付けワイナリー

この密度で格付けワイナリーのある地域は、ここサンジュリアンだけです。

造っているワイン

歴史部分でも触れましたが、Cuvlier(キュヴリエ)家がサンジュリアンで生産しているワインは以下3種類です。

  • Château Léoville Poyferré(シャトー・レオヴィル・ポワフェレ)
  • Château Moulin Riche(シャトー・ムーラン・リッシュ)
  • Pavillon de Léoville Poyferré(パヴィヨン・ド・レオヴィル・ポワフェレ)

畑について

持っている畑は全部で80ha

この中にChâteau Léoville Poyferré(シャトー・レオヴィル・ポワフェレ)とChâteau Moulin Riche(シャトー・ムーラン・リッシュ)の畑を所有しています。

それぞれの面積等については後程。

これは土壌のサンプルです。

上部から、石、砂、粘土という感じです。

メドック特有の石があることで、実の皮の厚いカベルネ・ソーヴィニョンやプティ・ヴェルドに向く土壌を所有しています。

(参考;メドック地方の土地柄を詳しく!

ブドウ品種

赤ワインしか造っていないので、植えているブドウも赤ワイン用の品種のみです。

  • 61%カベルネ・ソーヴィニョン
  • 27%メルロ
  • 8%プティ・ヴェルド
  • 4%カベルネ・フラン

プティ・ヴェルドの量ですが、サンジュリアンで一番多いです!

Château Léoville Poyferré(シャトー・レオヴィル・ポワフェレ)

昔から持っていた60haの畑で採れたブドウで造られているのが、ファーストワインのシャトー・レオヴィル・ポワフェレ。

土壌に石が比較的多いのも特徴です。

Château Moulin Riche(シャトー・ムーラン・リッシュ)

同じサンジュリアンに畑を持ちますが、伝統的にポワフェレを造っていた畑ではないので、別のワイン、シャトー・ムーラン・リッシュを造っています。

畑面積は20ha

造っているチームや醸造室も同じです。

 

Pavillon de Léoville Poyferré(パヴィヨン・ド・レオヴィル・ポワフェレ)

セカンドワインですが、シャトー・レオヴィル・ポワフェレとシャトー・ムーラン・リッシュを造る畑80ha全体の若木からとれるブドウで造られています!

 

収穫について

大体ですが、毎年9月末から10月頭に行われる収穫。

もちろん手摘みで、120人程の収穫者と共に収穫を行います。

選果について

まずはブドウの房の状態で選果。

除梗をしてさらに選果。

そしてレーザーの選果機を使って選果を行います。

醸造について

全てステンレスタンクを使用しています。

それぞれの区画ごとに醸造できるように、

区画の数だけタンクがあります。

アルコール発酵

ブドウは天井に沿うようにつけられているパイプを通ってタンクの中に入っていき、その後、アルコール発酵が行われます。

(参考;ワイン醸造:アルコール発酵について。

モンタージュは1日4回が平均

ただ、試飲をして必要だと思えば回数を増やしたり減らしたりします。

1990年に導入された寸胴タンク

シャトー・レオヴィル・ポワフェレでは2種類のタンクを使用しています。

そのうちの一つが1990年に導入されたタンク。

タンクの壁は一層で、温度管理は内部のプレートを使って行います。

このタンクで造られるのはシャトー・ムーラン・リッシュとパヴィヨン・ド・レオヴィル・ポワフェレの二種類。

2010年に導入された台形タンク

こちらは上部が狭くなっているタンク。

壁は二層で、二つの層の間に冷たい/熱い液体を通すことで温度管理を行います。

温度を下げることができるので、アルコール発酵前にひと手間、低温での醸しを行っています。

選果されたブドウをタンクの中に入れ、低温(3~6度)に下げます。

そうすることで、ブドウ自身の持つピュアなフルーティーさを出すことができるんだそう。

マロラクティック発酵

マロラクティック発酵も、シャトー・レオヴィル・ポワフェレとその他二つで違います。

(参考;ワイン醸造:マロラクティック発酵について。

シャトー・レオヴィル・ポワフェレは樽の中で、その他2つはタンク内で行われます。

 

熟成

ボルドーの沢山のワイナリーと同じように、1年目の熟成室と2年目の熟成室を持っています。

まずは1年目の熟成室で6~8か月熟成。

その後ブレンドを行い、2年目の熟成室へ。

その後さらに熟成を続け、瓶詰、出荷されます。

樽について

樽は全てフランスオーク

12~15社もの樽会社から樽を買っており、ほとんどの樽の焼き加減はミディアム。

樽会社毎に、使っている森だったり、作業の癖があるので、違う性格の樽ができます。

いろんな性格を持つ樽で熟成することで、いろんな性格を持つワインができる、という訳。

熟成期間と新樽

これも3種類のワインですべて異なります。

シャトー・レオヴィル・ポワフェレは18か月熟成で80%新

シャトー・ムーラン・リッシュも同じく18か月熟成で20%新樽

パヴィヨン・ド・レオヴィル・ポワフェレは15か月熟成で、新樽使用率は0%

 

まとめ

ブドウ品種

61%カベルネ・ソーヴィニョン

27%メルロ

8%プティ・ヴェルド

4%カベルネ・フラン

タンク

ステンレスタンク

マロラクティック発酵

樽内

熟成期間

18か月

新樽使用率

80%

 

ワイナリー情報

Château Léoville Poyferré(シャトー・レオヴィル・ポワフェレ)

住所;38 Rue de Saint-Julien, 33250 Saint-Julien-Beychevelle

電話;+33 5 56 59 08 30

メール;

 

参考記事

サンジュリアン、シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ

レオヴィル3兄弟最後、シャトー・レオヴィル・バルトン特集

ポワフェレと同じオーナー、Château Le Crock

1855年メドック格付けまとめ

ワイナリーSNSまとめ、メドック編

メドック格付けワイナリー、セカンドワインリスト

2018年野田祥子的メドック格付け

メドック地方の土地柄を詳しく!

ワイン醸造:アルコール発酵について。

ボルドーワイン=ブレンドワイン

最近のボルドーワインについて

材質別タンクのメリット・デメリット

ボルドーでのステンレスタンク

 

最後に

1年程前に書いたレオヴィル・ポワフェレの記事を加筆してみました。

時間が経っているので、書きたいことや、私のブログの書き方も少しずつ変わってきています。

ということで、今後は加筆記事も増えるかな?と思っています!

今後もお付き合い頂けると嬉しいです。


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