貴腐ワイン、ソーテルヌの造り方

ワインの造り方

赤ワイン、ロゼワインに引き続き貴腐ワインの造り方です。

ソーテルヌは「貴腐ワイン」の一種

ボルドーびいきの私としては、世界一有名な貴腐ワインといえばソーテルヌ!と言いたい。笑

以前ソーテルヌについてまとめたのでよろしければどうぞ。

まとめ

今回も先に全貌をお届けします。

行程自体は少ないですが、手間の量が他と全く違うのが「貴腐ワイン」です!

収穫

もっとも手間がかかる行程と言っても過言ではない、収穫です。

全房収穫ができるのはかなり稀です。

基本的には粒ごとの収穫

とはいえ「貴腐」化しているものだけを収穫しているのではなく、最終的なワインのバランスを考えて、色々なステージのブドウの実を収穫します。

ちなみにソーテルヌで一番有名なChâteau d’Yquem(シャトー・ディケム)は同じ株を13回収穫します。

…手間が凄い。

他のソーテルヌのワイナリーも少なくても5回は同じ株の収穫をしています。

ちなみに果汁1ℓにおける糖度が221g以上でないとソーテルヌとして認められません。

圧搾

収穫したブドウはすぐに圧搾機にかけられ、果汁だけを抽出します。

並行圧搾機を使うところや、垂直圧搾機を使うところ、どちらも使うところ、様々です。

ちょうど収穫のタイミングでワイナリーを訪問したら、ジュースを飲ませてもらったことがあります。

並行圧搾機

ちなみに並行圧搾機はコレ。

中に風船が入ってるのをイメージしてもらえるとわかりやすいかと。

その風船が膨らむことで、ブドウを潰して果汁だけを取り出せます。

分かりにくさしかないけど、並行圧搾機の中身も載せておきます。笑

下の白い袋が膨らんでブドウを潰します。

垂直圧搾機

そして垂直圧搾機はコレ。

昔からあるのがこっちの圧搾機。

昔は木製でしたが、現在はステンレスで出来ているのが多いです。

(もちろんまだ木製を使っているワイナリーもある)

これは上から圧をかけてブドウを潰すスタイル。

同じく果汁を得ますが、こっちの方が強い圧をかけることができます。

醸し

絞った果汁はすぐにタンクに入れられます。

私の印象ですが、地下に設置されたステンレスタンクに入れられることが多いかな。

ここでステンレスタンク以外のタンクを使うのはかなりレアです。

大抵1晩寝かして、次の作業に進みます。

発酵

タンクや樽でアルコール発酵が行われます。

最初から樽で行うワイナリーや、最初はタンクで行いアルコール発酵の途中で樽に入れ替えるワイナリー、最初から最後までタンクで行うワイナリー、様々です。

絵では便宜上タンクにしてます。

1ℓ当たりの残糖が120~140グラム程度になるとアルコール発酵を止めます。

そしてその後始まるのが熟成ステージ。

熟成

発酵が終わると熟成ステージに入ります。

ソーテルヌでは収穫翌年の6月15日までは熟成をしなければならないと決められています。

基本的に樽で行うところが多いですが、仕様書に樽でなければいけないとは書いていないのでタンクでも問題ありません。

新樽で行ったり、旧樽で行ったり、これまたワイナリーによって様々。

参考記事

ボルドー赤ワイン醸造

一般的なボルドーロゼの造り方 – セニエ法

AOCソーテルヌについて

貴腐ワイン、ソーテルヌの造り方

グラーヴ、ソーテルヌ・バルサックの格付けまとめ

ソーテルヌ/バルサック全ワイナリーSNSまとめ

最後に

ソーテルヌの造り方第一弾、簡単にご説明しましたがいかがでしょうか。

第二弾は仕様書の内容も含めながら、もう少し詳しく説明したい。

一度ベースをつくってしまうと、絵を描くのは簡単なので、とりあえず次は白ワインかな。

こんなの書いて欲しいとかあれば教えて欲しいですーっ。


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