日本でも人気のワイナリーの一つ、Château Chasse Spleen(シャトー・シャス・スプリーン)です。
アートにも力を入れてるから、写真見たことある人も多いのでは?
日本でも沢山流通してますよね!
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目次
歴史
18世紀初頭 | ボルドーのブルジョワ階級に剣の所持と土地の所持が認められました。 |
1720年 |
Gressier(グレシエ)氏はポイヤックへと続く丘陵地に目を付けました。 そして丘の上にある邸宅にGrand Poujeaux(グラン・プジョー)と名を付けました。 |
1740年 | ブドウ栽培のために大きな邸宅を立てました。 |
北ヨーロッパ市場が開き、ボルドーの生産者も良いワインを造る様になりました。 この傾向にGressier(グレシエ)氏は感銘を受け、彼のワインは名声を得ました。 |
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1820年 |
1つのワイナリーが祖父の名前と邸宅の名前に分割されました。 息子がPoujeau Gressier(プジョー・グレシエ)を相続し、Castaing de Poujeau(カスタン・ド・プジョー)家に嫁いだ娘のLucrèce(リュクレース)もブドウ畑を相続しましたが、名前はありませんでした。 |
既に未亡人であったLucrèce(リュクレース)の義理の娘、Rosa Ferrière(ローザ・フェリエール)は夫から引き継いだCastaing Grand Poujeaux(カスタン・グラン・プジョー)の経営を一人で行っていました。 Rosa Ferrière(ローザ・フェリエール)は個性的な女性でした。 プロテスタントで、Moulis-en-Médoc(ムーリス・オン・メドック)にプロテスタントの学校を作りました。 当時は政治的な行動でしたが、1960年代まで村の子供たちが通いました。 |
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1862年 |
ロンドン万博に複数のビンテージを出品するために、この畑からできるワインにも名前が必要になります。 |
Rosa Ferrière(ローザ・フェリエール)はマーケティング部門でも優秀でした。 他のワイナリーととても似た名前を持つ名前では退屈になってきました。 他の多くのワイナリーと同様に、Grand Poujeaux(グラン・プジョー)も土地の名前とオーナーの名前を合わせたものだからです。 Byron(バイロン)卿の伝説を思い出しました。 ここGressier(グレシエ)を訪れたByron(バイロン)卿は曽祖父のもてなしを受け、この場所は「Spleen(憂鬱)」を「Chasse(追い払う)」とほめたたえました。 |
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18世紀 |
北ヨーロッパでボルドーのグラン・ヴァン市場が広がりました。 ボルドーの生活が北ヨーロッパで身近になり、Segnitz(セグニッツ)家はブレーメンでボルドーワインの販売を数世代行う一族でした。 |
20世紀初頭 | ボルドーにおけるSegnitz(セグニッツ)家の地位が高まりました。 |
1912年 |
Segnitz(セグニッツ)家がChâteau Chasse-Spleen(シャトー・シャス・スプリーン)をFerrière(フェリエール)未亡人から購入します。 Ferrière(フェリエール)未亡人の相続人がワイナリーの相続を求めなかったからです。 Segnitz(セグニッツ)家が購入してから、Château Chasse-Spleen(シャトー・シャス・スプリーン)が北ドイツで広がります。 |
1914年 |
戦争が始まり、敵国所有のワイナリーということでChâteau Chasse-Spleen(シャトー・シャス・スプリーン)は国に押収されます。 後にSegnitz(セグニッツ)家はドイツ国内でのChâteau Chasse-Spleen(シャトー・シャス・スプリーン)ブランドを失いたくなかったので、すぐに新しい生産者と関係を結ぶことで、ドイツ国内での販売を始めました。 |
その後、Château Chasse-Spleen(シャトー・シャス・スプリーン)は2度競売にかけられますが、買い手が付きませんでした。 | |
1922年 |
ランド出身のProsper Lahary(プロスペール・ラーリー)がChâteau Chasse-Spleen(シャトー・シャス・スプリーン)の所有者になります。 彼は木材や燃料というワイン以外の事業を持っていたために、ワイナリーの経営が安定しました。 |
1964年 | メドックで初めて地下に熟成室を造りました。 |
Prosper Lahary(プロスペール・ラーリー)の息子Franck(フランク)がワイナリーを継ぎます。 Prosper(プロスペール)はワイナリーを投資の対象と見ていましたが、Franck(フランク)はワイン造りに情熱を持ちました。 |
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1977年 |
Franck Lahary(フランク・ラーリー)は余生を自身の生まれ故郷であるランドで過ごしたいと考え、ワイナリーの売却を決めます。 ワイン市場の移り変わりに対応できるMerlaut(メルロー)家が所有者となります。 この時Jacques Merlaut(ジャック・メルロー)は65歳でした。 |
1978年にChâteau La Gurgue(シャトー・ラ・ギュルグ)、1982年に格付け5級Château Haut-Bages Libéral(シャトー・オー=バージュ・リベラル)を買収します。 さらに1992年格付け3級Château Ferrière(シャトー・フェリエール)の補佐役につき、1996年Château Citran(シャトー・シトラン)、1997年に格付け2級Château Gruaud-Larose(シャトー・グリュオ=ラローズ)を買収しました。 他にもグループは2003年にムーリスのChâteau Gressier Grand Poujeaux(シャトー・グレシエ・グラン・プジョー)、2005年にChâteau de Camensac(シャトー・ド・カマンサック)を買収しました。 現在はメドック地区に450ヘクタールもの格付け、またはそれに準ずる畑を所有しています。 |
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1977年 | Franck Lahary(フランク・ラーリー)の死去。 |
2008年12月 | 97歳でJacques Merlaut(ジャック・メルロー)死去。 |
生産ワイン
赤白含め5種類のワインを造っています。
- Château Chasse-Spleen
- L’Oratoire de Chasse-Spleen
- L’Héritage de Chasse-Spleen
- Blanc de Chasse-Spleen
- Château Gressier Grand Poujeaux
Château Chasse-Spleen
Château Chasse-Spleen(シャトー・シャス=スプリーン)は言わずもがなのファーストワイン。
今後お伝えするのは基本的にこのワインです。
ちなみにワインに使われるブドウは平均樹齢40~45年くらいのものを使用しています。
L’Oratoire de Chasse-Spleen
L’Oratoire de Chasse-Spleen(オラトワール・ド・シャス=スプリーン)。
1979年以降造られているワインです。
セカンドワインで、Château Chasse-Spleen(シャトー・シャス=スプリーン)と同様の区画でも若木から採れたブドウと、立地的にChâteau Chasse-Spleen(シャトー・シャス=スプリーン)のワインにならないと判断されている区画から採れたブドウで造られています。
L’Héritage de Chasse-Spleen
L’Héritage de Chasse-Spleen(エリタージュ・ド・シャス―スプリーン)。
ワイナリーがAOC制定前に所有していた畑のうち12ヘクタール程度がAOCオー・メドックに指定されました。
そのオー・メドックにある畑から採れたブドウを使っているのがこのワイン。
現在は約20ヘクタール程オー・メドックに畑を所有しています。
昔はErmitage de Chasse-Spleen(エルミタージュ・ド・シャス=スプリーン)と呼ばれていましたが、他にも似たような名前のものがあったために2000年に変更されました。
Blanc de Chasse-Spleen
Blanc de Chasse-Spleen(ブラン・ド・シャス=スプリーン)はその名の通り白ワイン。
1995年に初めて販売されました。
数ヘクタール程畑を所有しており、65%セミヨン、35%ソーヴィニョン・ブランを栽培しています。
Château Gressier Grand Poujeaux
Château Gressier Grand Poujeaux(シャトー・グレシエ・グラン・プジョー)とChâteau Chasse-Spleen(シャトー・シャス=スプリーン)は隣接しています。
伝統的なブレンドを今現在も続けていて、カベルネ・ソーヴィニョン50%、メルロー50%がブレンドされています。
ブドウ畑
107haの畑と45haの森を所有しています。
ワイナリー公式のYouTubeがあるので共有しますね。
このブログでは久しぶりに100ha超えのワイナリーです。
- 52%カベルネ・ソーヴィニョン
- 33%メルロ
- 残りがカベルネ・フランとプティ・ヴェルド
を栽培しています。
1haに9200株植えていて、つまり畝間は1メートル、株間が90センチメートルで植えています。
4ha白ワイン用のブドウも所有していて、ソーヴィニョン・ブラン、セミヨン、ムスカデルを栽培しています。
栽培はオーガニックではなく、減薬農法。
そして、環境配慮を高いレベルでしているという、HVE3の認定を得ています。
収穫と選果
200人程度の収穫者と共に3週間くらいかけて手摘みで収穫を行います。
収穫されたブドウは除梗し、選果、フロワーを通してからタンクにブドウを入れます。
醸造施設
タンクはステンレスタンクとコンクリートタンクを所有しています。
最近ボルドーでよくあるモダンなタンク、と言うよりは旧世代のタンクです。
とはいえ温度管理はもちろんできます。
最近はかなり小さなタンクを所有しているワイナリーが多いですが、こちらは少し大きめ。
9月から12月まで、アルコール発酵、醸し、マロラクティック発酵をタンク内で行います。
熟成
醸造室の隣にあるので、醸造したワインをすぐに運ぶことが出来ます。
全てフレンチオークで、10社から樽を使用しています。
熟成期間は16~18か月。
最初数か月熟成した後、2月頃にブレンドを、さらに熟成を続けます。
まとめ
ブドウ品種 |
52%カベルネ・ソーヴィニョン 33%メルロ 残りがカベルネ・フランとプティ・ヴェルド |
タンク | コンクリート、ステンレス |
マロラクティック発酵 | タンク内 |
熟成期間 | 16~18か月 |
新樽使用率 | 40% |
ワイナリー情報
Château Chasse Spleen(シャトー・シャス・スプリーン)
住所;32 Chem. de la Razé, 33480 Moulis-en-Médoc
電話;+33 5 56 58 02 37
参考記事
最後に
アートにも力を入れているワイナリー、シャトー・シャス・スプリーンのご紹介でした。
格付けではないけれど、実力派のワイナリー。
日本にも沢山入っていて、なんとホームページががっつり日本語に訳されていました…!凄い。
お店等でみかけたら是非買ってみてください。
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