小さいながらも世界的に有名なワイナリー、ドメーヌ・ド・ラ

右岸

ずっとずっと行きたかったDomaine de l’A(ドメーヌ・ド・ラ)に行ってきました!

サンテミリオンの近く、サンテミリオンと似た土壌を持つカスティヨン・コート・ド・ボルドーにあるワイナリーです。

ここずっと行きたくて、友人とワイナリー訪問するタイミングで行ってきた!

小さなワイナリーやのに、メジャー地域じゃないのに、とっても有名なワイナリー。

実際に飲んで、素晴らしいワインで、その場所をより見てみたかった。

歴史

公式ホームページにもほとんど情報がない…。

小さな生産者さんだと良くあることですよね。

訪問した時に聞いた情報を年表にしました。

1999年

4ヘクタールの土壌を購入。

当時は内2.5ヘクタールのみ栽培されていました。

当時の栽培割合は

  • 60%メルロ
  • 25%カベルネ・フラン
  • 15%カベルネ・ソーヴィニョン

後にカベルネ・ソーヴィニョンはメルローに植え替えが行われます。

そしてこの時に購入した畑で植え替えが行われなかったものは畝間が2メートル。

2003年 ワイン製造のための建物を購入しました。
~2005年

畑の植え替えを行い、ここで植え替えが行われた畑の畝間は3メートル。

これは機械での畑作業を考えてのことだそう。

2006年 新しい醸造施設での醸造が開始。
2017年 オーガニック栽培を始めます。
2020年 オーガニック(BIO)の認証取得。
現在

畑を少しずつ増やし、現在は12ヘクタールまで。

内10.5ヘクタールが栽培されています。

生産ワイン

ファーストワイン、Domaine de l’A(ドメーヌ・ド・ラ)のみ

と言いつつ白ワインも製造している。

100%シャルドネなんやけど、生産本数が少なすぎて、見つけるのは困難です。

ブドウ畑

12ヘクタールをカスティヨンに所有しています。

ブドウ品種は

  • 80%メルロ
  • 20%カベルネ・フラン

が栽培されています。

土壌は粘土質や砕けやすい石灰質の両方を持ち、平均樹齢は40年程度。

シャルドネ

少しだけシャルドネの話を。

2010年から栽培しています。

生産本数は1000~1200本程度。

ボルドーではかなり少ない本数なので、本当に見つけるのは難しい。

1株に4~5株を残して栽培されていて、人の手と馬が畑作業を行っています。

醸造は樽とワイン・グローブを使用。

このワイン・グローブ、右岸で時々目にします。

大きなガラスの入れ物で、木の影響を受けず、ブドウ本来の香りを楽しむことが出来るのが特徴。

とはいえ、ブレンドされるので最終的なワインは樽からのニュアンスを感じます。

収穫と選果

収穫は手摘みで行われ、小さな籠?箱?に入れられます。

小さな箱を使うことで、ブドウの重さで下のブドウを潰さない様にするのが目的。

最近のボルドーは収穫に使うカゴがどんどん小さくなっています。

選果され、キュヴォンと呼ばれる大きなジョウゴでタンク内にブドウが入れられます。

醸造施設

木製のタンクを使用しています。

何で木製タンク?って聞いたら醸造中の温度管理のため、と言われました。

外気の影響を受けにくいからって。

アルコール発酵中は、ルモンタージュを行うタンクとピジャージュを行うタンクがあります。

ピジャージュを行うタンクはタンク上部ががっつり開いているの。

(もちろん大きな蓋はある)

そしてマロラクティック発酵は一部樽内で、一部タンク内で。

熟成

16~18か月熟成を行います。

樽は10社から購入していて、全て粒子が細かいものを選択。

さらに焼き加減はミディアム・ロングが基本らしい。

熟成中、澱引きは1度しか行わないのもここの特徴です。

(ボルドーは3か月に1回行うワイナリーが多い)

新樽は30%で、残りのほとんどは1度ワインを熟成した樽、さらに2度ワインを熟成した樽も少し使います。

まとめ

ブドウ品種

80%メルロ

20%カベルネ・フラン

タンク 木製タンク
マロラクティック発酵 タンク内/樽内
熟成期間 16~18か月
新樽使用率 30%

テイスティング

ビンテージ違い2本試飲させてもらいました。

どちらもものすごく美しい!

フルーツの香りがしっかりあるし、黒トリュフが特徴的。

2017年はお花やスパイシーの香りが強く、2015年は黒いフルーツをしっかり感じた。

香りの詳細は違うけど、いずれもタンニンと酸が美しくバランスが良い。

そして後味の長さとフレッシュさも心地よい。

長熟向きではあるけど、早く飲んでも十二分に楽しめるワインでした!

ワイナリー情報

Domaine de l’A(ドメーヌ・ド・ラ)

住所;11 Lieu-dit Fillol, 33350 Sainte-Colombe

電話;+33 5 57 24 92 43

参考記事

サンテミリオンの近く、アペラシオン・カスティヨンとは

ワイン醸造:アルコール発酵について。

AOCボルドーで認められている品種(赤/白/ロゼ)

ボルドーワイン=ブレンドワイン

最近のボルドーワインについて

ファーストワインとセカンドワイン…って何?

材質別タンクのメリット・デメリット

最後に

カスティヨンに位置する小さい、でも偉大なワイナリーでした。

毎年ここのワインをおいていたショップからワインが消えたので何でかと思ってたら、プリムール販売をやめたらしい。

ここのワインを購入したかったら、直接購入しかできひんねんて。

あ、もちろん直接購入しているインポーターさんからは購入できます。

カスティヨンっていうあまり目立たない地域にありながら、金額がそれほど安くないので、買ってくれる人には全部説明したい、とのこと。

普通に見学も受け入れてくれて、かなり楽しかった!

また行きたい。


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