美しい醸造施設を持つ、シャトー・ボールガール

ポムロール

ポムロールはChâteau Beauregard(シャトー・ボールガール)のご紹介です。

確か初めてお邪魔したのはソムリエ協会で。

その後個人的に何度か訪問させてもらったワイナリーです。

一般の方の見学も受け入れているので、興味のある方是非どうぞ。

歴史

12世紀

Chevaliers Hospitaliers de Saint Jean de Jérusalem(エルサレムの聖ヨハネのホスピタリエ騎士団)がChâteau Beauregard(シャトー・ボールガール)の紋章にもなっている有名な騎士団の十字架を作ったことに由来します。

ポムロールの小さな邸宅を所有していて、土地を耕していました。

17世紀

Beauregard(ボールガール)家がこの場所に最初の建物を建てました。

しかし、後(ナポレオン時代)に現在のお城に建て替えられます。

現在のお城は、美しいジロンド県様式の邸宅で、堀と美しい公園を見渡すことが出来る2つの鳩舎を構えています。

ボルドー大劇場の建築家であるVictoir Louis(ヴィクトワール・ルイ)によって設計されました。

さらにこの邸宅はGuggenheim(グッゲンハイム)家のモデルとなり、ロングアイランド半島のワシントン港に同じものを建てさせ「Mille-Fleurs(ミル・フルール/千の花)」と名付けました。

18世紀 複数の農業を行っていましたが、ワイン専業農家になりました。
2014年

Moulin(ムーラン)家とCathiard(カティアール)家がワイナリーを購入し、大規模な改革が行われます。

200年前に建てられた邸宅を、5部屋ある宿泊施設に変えました。

また醸造施設も完全にリノベーションされました。

  彼らはさらにラランド・ド・ポムロールのChâteau Pavillon Beauregard(シャトー・パヴィヨン・ボールガール)とソーテルヌのChâteau Bastor Lamontagne(シャトー・バストール・ラモンターニュ)、グラーヴのChâteau Saint Robert(シャトー・サン・ロベール)も取得します。

生産ワイン

ファーストワインとセカンドワイン、そしてラランド・ド・ポムロールで1種ワインを生産しています。

  • Château Beauregard
  • Benjamin de Beauregard
  • Château Pavillon Beauregard

Château Beauregard

Château Beauregard(シャトー・ボールガール)はファーストワインです。

平均樹齢は35年。

基本的にこの記事で書いているのはこのワインのことです。

年間生産本数は4万本程度。

Benjamin de Beauregard

Benjamin de Beauregard(ベンジャミン・ド・ボールガール)はセカンドワインです。

砂の多い土壌で採れたブドウが基本的に使われていますが、醸造に関してはファーストワインと変わりません。

年間生産本数は3万本。

Château Pavillon Beauregard

Château Pavillon Beauregard(シャトー・パヴィヨン・ボールガール)はラランド・ド・ポムロールにあるワイナリーです。

2015年からポムロールの新しい醸造施設で醸造が認められています。

ブドウ畑は8ヘクタール

2012年にオーガニック栽培の認定を得ています。

平均樹齢は30年程度で、粘土と石が多い土壌にブドウが植えられています。

栽培品種も2種のみで、70%メルロー30%カベルネ・フラン

こちらも手摘みで収穫されていて、醸造はシャトー・ボールガールで行われています。

年間生産本数は3万本。

ブドウ畑

ポムロールの南東に位置していて、石が地表に沢山ある地域に畑を持っています。

粘土も多く、これによってエレガントで味わい深いワインができているとのこと。

畑は17.5ヘクタールでそれを35区画に分けています。

2009年からオーガニック栽培を行っていて、2014年にその認証を得ました。

  • 70%メルロー
  • 27%カベルネ・フラン
  • 3%カベルネ・ソーヴィニョン

が栽培されています。

収穫と選果

全て手摘みで収穫されています。

この時の収穫は区画ごとに行われ、タンクを小さくしたことで区画も小さくでき、最適なタイミングでの収穫が可能になりました。

収穫されたブドウは2度選果台で選果が行われます。

さらに除梗した後に光学選果機で選果を行います。

醸造施設

22基のタンクを所有していて、現在は全てコンクリートタンクです。

区画に合わせた小さなタンクで、それぞれのブドウに合わせて醸造が可能になりました。

アルコール発酵は25~30度で行われます。

熟成

発酵が終わったワインは、品質の良いものは樽でマロラクティック発酵が行われます。

7社から樽を購入していて、熟成期間は15~20か月

まとめ

ブドウ品種

70%メルロー

27%カベルネ・フラン

3%カベルネ・ソーヴィニョン

タンク コンクリートタンク
マロラクティック発酵 樽/タンク
熟成期間 15~20か月

ワイナリー情報

Château Beauregard(シャトー・ボールガール)

住所;73 Rue de Catusseau, 33500 Pomerol

電話;+33 5 57 51 13 36

参考記事

ポムロール全ワイナリーSNSまとめ

AOCポムロールについて

最近お気に入りのアペラシオン、ラランド・ド・ポムロール

ボルドー赤ワイン醸造

ワイン醸造:アルコール発酵について。

AOCボルドーで認められている品種(赤/白/ロゼ)

ボルドーワイン=ブレンドワイン

最近のボルドーワインについて

ファーストワインとセカンドワイン…って何?

環境配慮から見るボルドーワイン

材質別タンクのメリット・デメリット

ボルドーでのコンクリートタンク。

最後に

久しぶりにポムロールのワイナリーのご紹介でした。

ここ数年、品質の上がり方が凄いワイナリーのひとつ。

かなり新しい技術が投入されていて、品質の安定化がされている。

美しいタンクも見ものなので、是非見学してほしいワイナリーの一つです。


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