コニャックの品種についてかいてないなぁと思ったけど、書いてた。笑
2018年に書いてたものだったので追記しました。
かなりのボリュームアップになるのではないかと書く前の想像。
タイトルはそのまま残しております。
はじめに
コニャックの品種とタイトルにしましたが、コニャック生産地域では「ピノ・デ・シャラント」「ヴァンド・ペイ・シャランテ」も生産しています。
全てブドウが原料のお酒です。
それぞれ使えるブドウ品種が違うので、全部一緒にまるっとご紹介させてください。
コニャック
コニャックはブドウを使った蒸留酒。
以下品種の使用が認められています。
フィロキセラ以降、Ugni Blanc(ウニ・ブラン/ユニ・ブラン)が沢山栽培されていますが、最近はFolle Blanche(フォール・ブランシュ)のみを使ったコニャックも時々目にするようになりました。
以下、認められている品種です。
仕様書ままの表記にしているのでBと書いてますが、これは白ブドウ(B)を指します。
Blanc(白)の頭文字です。
- Colombard B(コロンバール)
- Folle Blanche B(フォール・ブランシュ)
- Montils B(モンティル)
- Sémillon B(セミヨン)
- Ugni Blanc B(ウニ・ブラン/ユニ・ブラン)
- Folignan B(フォリニャン)―10%までのブレンドが許されている
ピノ・デ・シャラント
Pineau des Charentes(ピノ・デ・シャラント)は酒清強化ワインの一種です。
簡単に言うと、コニャックとブドウ果汁を混ぜて、熟成したもの。
詳しくはこちらをご覧ください。
と言いたいのでピノ・デ・シャラントについてもしっかり書きます。
このピノ・デ・シャラントには赤白ロゼとあって、それぞれ認められている品種が違います。
こちらも仕様書の表記そのままにしております。
B/N/Gはブドウの色を表していて、BがBlanc/白、NがNoir/黒、GがGris/グレーの頭文字です。
ピノ・デ・シャラント;白
- Cabernet Franc N(カベルネ・フラン)
- Cabernet-Sauvignon N(カベルネ・ソーヴィニョン)
- Colombard B(コロンバール)
- Folle Blanche B(フォール・ブランシュ)
- Jurançon Blanc B(ジュランソン・ブラン)
- Merlot Blanc B(メルロー・ブラン)
- Merlot Noir N(メルロー・ノワール)
- Meslier Saint-François B(メリエ・サン・フランソワ)もしくはGros meslier B(グロ・メリエ)
- Montils B(モンティル)
- Sauvignon B(ソーヴィニョン・ブラン)
- Sémillon B(セミヨン)
- Trousseau Gris G(トゥルソー・グリ)もしくはChauché Gris G(ショーシェ・グリ)
- Ugni Blanc B(ユニ・ブラン)
Trousseau Gris G(トゥルソー・グリ)は最大10%のブレンドしか認められていません。
ピノ・デ・シャラント;赤、ロゼ
- Cabernet Franc N(カベルネ・フラン)
- Cabernet-Sauvignon N(カベルネ・ソーヴィニョン)
- Cot N(コット)もしくはMalbec N(マルベック)
- Merlot Noir N(メルロー・ノワール)
ヴァンド・ペイ・シャランテ
Vins de Pays de Charentais(ヴァンド・ペイ・シャランテ)はその名の通りシャラントで生産されるワインです。
ほとんどコニャック生産地域ですね。
これはAOCではなくIGP。
あぁ、この辺も詳しく書きたいな。
書きたいことがどんどん増えていくのがブログの怖いところであり良いところ。
これも赤白ロゼが生産されています。
同様にB/N/Gはブドウの色を表していて、BがBlanc/白、NがNoir/黒、GがGris/グレーの頭文字。
赤ワイン、ロゼワイン
- Alicante Henri-Bouschet N(アリカント・アンリ・
ブーシェ) - Arinarnoa N(アリナルノア)
- Cabernet Franc N(カベルネ・フラン)
- Cabernet-Sauvignon N(カベルネ・ソーヴィニョン)
- Cot N(コット)
- Egiodola N(エジオドラ)
- Gamay N(ガメイ)
- Jurançon Noir N(ジュランソン・ノワール)Folle Noire(フォール・ノワール)
- Merlot Noir N(メルロー・ノワール)
- Mourvèdre N(ムーヴェードル)Balzac Noir(バルザック・ノワール)
- Négrette N(ネグレット)
- Pinot Noir N(ピノ・ノワール)
- Tannat N(タナ)
Tannat(タナ)はîle de Ré(イル・ド・レ/レ島)のみ栽培が認められています。
そしてAlicante Henri-Bouschet N(アリカント・アンリ・
白ワイン
- Arriloba B(アリロバ)
- Chardonnay B(シャルドネ)
- Chasan B(シャザン )
- Chenin B(シュナン)
- Colombard B(コロンバール)
- Folle Blanche B(フォール・ブランシュ)
- Montils B(モンティル)
- Muscadelle B(ムスカデル)
- Sauvignon B(ソーヴィニョン)
- Sauvignon Gris G(ソーヴィニョン・グリ)
- Sémillon B(セミヨン)
- Trousseau Gris G(トゥルソー・グリ)
- Ugni Blanc B(ユニ・ブラン)
そしてUgni Blanc BはIGPの範囲内において白ブドウの栽培面積の50%を超えてはいけません。
IGPの範囲内に、ということなのでワイン用のブドウは、ということです。
(コニャックメゾンDrouet提供)
品種の特徴;白色ブドウ
コニャック生産地域で使ってもいい品種すべてをブドウの色の違いで分けてみました。
これはコニャックやピノ・デ・シャラント、さらにヴァンド・ペイ・シャランテ(ワイン)で使えるものです。
上に書いた品種でBと書いてあるものをアルファベット順に並べました。
それぞれの品種の簡単な説明です。
シノニムも書いていますが、これが全てではないのでシノニム大全集みたいなのも作ろうかなぁ。
Arriloba(アリロバ)
1954年、Raffiat de Moncade(ラフィアト・ド・モンカード)とSauvignon Blanc(ソーヴィニョン・ブラン)の交配種。
1960年代に栽培が増えた品種でもあります。
フランスの南西地方(ランドやシャラント)で有名ですが、他の地域にはほとんどあります。
アルコール度数が高く、綺麗な酸を持ち、熟成に向く品種デス。
パイナップルや蜂蜜、花やグレープフルーツなどの香りを持ち、辛口だけではなく甘口のワインも作られます。
Chardonnay(シャルドネ)
世界中で知られている品種です。
これを読んでくれている方も飲んだことあるのではないでしょうか。
作り手、つくる場所等々で化ける品種。
フランスではブルゴーニュやシャンパーニュで多く栽培されています。
若いワインはアカシアなど白いフルーツ、クルミ、アーモンド、ブリオッシュ、柑橘フルーツなどの香りを持ちます。
萌芽が早く、春の霜の被害を受けやすいですが、多様な土壌に対応してくれます。
Chasan(シャザン )
Listan(リスタン)とChardonnay(シャルドネ)の交配種。
芽吹きが早いのも特徴の一つです。
繊細で、香り高いワインを生産する品種ですが、酸化には弱い。
柑橘フルーツやアーモンド、バターや白い花、ドライフルーツ、リンゴやバニラなどの香りを持つ品種です。
Chenin(シュナン)
Anjou(アンジュ)原産と言われている品種です。
南アフリカやオーストラリア、アルゼンチン、チリ、アメリカ等々でも栽培されています。
Savagnin(サヴァニャン)の子孫で、Sauvignonasse(ソーヴィニョナス)を親に持ち、さらにVerdelho(ヴェルデーリョ)とSauvignon blanc(ソーヴィニョン・ブラン)の異母(父)兄弟でColombard(コロンバール)の父です。
シノニムが沢山あります。それはもう沢山。
Pineau blanc(ピノ・ブラン)、Franc pineau(フラン・ピノー)、Pinot d’Anjou(ピノ・ダンジュ)、Plant d’Anjou(プラント・ダンジュ)、Pineau de la Loire(ピノー・ド・ラ・ロワール)、Plant de clair de lune(プラント・ド・クレール・ド・)、Vouvray(ヴーヴレ)ではGros pineau(グロ・ピノー)、Verdurant(ヴェルデュラン)など。
アプリコット、アカシア、アーモンド、アーモンドグリル、パイナップル、サンザシ、バナナ、ベルガモット、ブリオッシュ、カカオ、カモミール、シナモン、スイカズラ、レモン、マルメロ、洋ナシのコンポート、マルメロのジャム、アプリコットのジャム、柑橘フルーツの皮、スパイス、クルミなど。
Colombard(コロンバール)
シャラント県でも最も古くから育てられていた品種。
Chenin(シュナン)とGouais(グーエ)という品種からできた。
しっかりとした白ワインを生産し、ライムや柑橘系フルーツの香りを持つ。
Folle Blanche(フォール・ブランシュ)
17世紀にコニャックやアルマニャックで使われていた品種。
ブドウの実が成熟するのも早く、皮は白や緑。
ミネラルが豊富な土壌を好む。
溌溂とした酸のある白ワインを作り出す。
Folignan(フォリニャン)
Ugni Blanc(ユニ・ブラン)とFolle Blanche(フォール・ブランシュ)の交配種。
コニャック地方で生産されていて、バラなどの花の香りを与える品種。
Jurançon Blanc(ジュランソン・ブラン)
その名の通りジュランソンで有名な品種です。
近いとはいえ、Jurançon Noir(ジュランソン・ノワール)とは形が似ていません。
素朴な品種で、うどん粉病やべと病、灰色カビ病に敏感です。
酸とアルコールが低いのが特徴で、蒸留に向く品種です。
Merlot Blanc(メルロー・ブラン)
Folle Blanche(フォール・ブランシュ)とMerlot Noir(メルロー・ノワール)の交配種。
ボルドーや近隣の地域で発展しましたが、現在はあまり栽培されていません。
Merlau(メルロー)やMerlaut(メルロー)とも表記されます。
そしてアルコール度数の低いワインをだします。
Meslier Saint-François(メリエ・サン・フランソワ)
パリ盆地が原産地と言われています。
Gouais Blanc(グエ・ブラン)とChenin(シュナン)の交配種。
Gros meslier B(グロ・メリエ)のシノニム。
うどん粉病や灰色カビ病に繊細な品種。
アルマニャックとコニャックの一部で栽培されていて、ニュートラルでフレッシュ、アルコール度数の高いワインを造ります。
蒸留すると、繊細で香り高いオー・ド・ヴィができます。
Montils(モンティル)
コニャックで使われているとして有名な品種。
果汁の多い小さな実をもち、成熟度によって実の色が変わる。
酸味の強いブドウを付けるため、蒸留酒を造るのに適している。
Muscadelle(ムスカデル)
ジロンドやドルドーニュで主に栽培されている品種です。
アメリカや南アフリカ、オーストラリアやクロアチア、ロシア等でも栽培されています。
Issal de tarayre(イサル・ドタライレ)、Marmésie(マルメシー)、Guilan(グイラン)、Guillan(グイラン)、Bouillenc(ブイエン)、Musquette(ムスケット)、Raisinote(レイゾノト)、Cadillac(カディヤック)、Douçanelle(ドゥサネル)、ドルドーニュではMuscat fou(ムスカ・フ)、オーストラリアではTokay(トカイ)とも呼ばれます。
ワインはしばしば甘く酸も低く、香りも軽やか。
パイナップルやレモン、マスカット、アカシアやスイカズラなどの花の香りがします。
Sauvignon(ソーヴィニョン・ブラン)
Sauternes(ソーテルヌ)、Nièvre(ニエーヴル)ではBlanc fumé(ブラン・ヒュメ)、Béarn(ベアルン)ではAhumat(オーマ)、Poitou(ポワトゥ)ではFié(フィエ)Fyé(フィエ)と呼ばれます。
Sauternes(ソーテルヌ)、Barsac(バルサック)、Loupiac(ルピアック)、Sainte Croix du Mont(サン・クロワ・デュ・モン)、Bergerac(ベルジュラック)、Monbazillac(モンバジリアック)、Pouilly fumé(ピュイィ・ヒュメ)、Blanc fumé de Pouilly(ブラン・ヒュメ・ド・ピュイィ)、Sancerre(サンセール)、Menetou-Salon(メントゥ・サロン)などなど、沢山の地域で生産されています。
ソーテルヌでは特に甘口ワインの生産に使われます。
他地域で、辛口ワインを造る時は香り高く、エレガント、繊細でバランスの取れたワインができます。
アプリコット、アカシア、アーモンド、パイナップル、バラの木、カシス、レモンやアカシアの花などの香りを持ちます。
Sémillon(セミヨン)
ボルドーや南西地方で多く生産されている品種。
ソーヴィニヨンブランと相性が良い。
実の皮は薄く、甘口白ワインを生産するための貴腐がつきやすい。
クルミやアカシアの花、はちみつなどの香りを持つ。
Ugni Blanc(ウニ・ブラン)
コニャックやラングドック地方などで多く生産されている品種。
イタリアワインを含む、辛口白ワインの生産に用いられる。
ブレンドによく使われる品種で、フレッシュ感をワインにもたらす。
品種の特徴;灰色ブドウ
上に書いた品種でGと書いてあるものをアルファベット順に並べました。
それぞれの品種の簡単な説明です。
Sauvignon Gris(ソーヴィニョン・グリ)
フランス、南西地方原産の品種。
南西地方、ラングドック、コニャックやボルドー、ロワール等で栽培されている品種です。
グレープフルーツやツゲ、パンのグリル、パッションフルーツやライチなどの香りを持ちます。
Trousseau Gris(トゥルソー・グリ)
Savagnin blanc(サヴァニャン・ブラン)の子孫で、オーストラリア、アルゼンチン、アメリカなどでも生産されています。
Chauché Gris G(ショーシェ・グリ)のシノニム。
スパイシーで、燻製香、胡椒やピーマンなどの香りを持ちます。
品種の特徴;黒色ブドウ
上に書いた品種でNと書いてあるものをアルファベット順に並べました。
それぞれの品種の簡単な説明です。
Alicante Henri-Bouschet(アリカント・アンリ・ブーシェ)
Grenache noir(グルナッシュ・ノワール)とPetit Bouschet(プティ・ブシェ)の交配種。
色の濃い品種で、オイリー。
酸も高く、アルコール度数も高くなります。
カシスやキルシュ、ブルーベリーなどの香りを持ちます。
Arinarnoa(アリナルノア)
Tannat(タナ)とCabernet-Sauvignon(カベルネ・ソーヴィニョン)の交配種。
アルゼンチンやブラジルなどで栽培されていて、フランスではあまり有名ではありません。
色が濃く、エレガントで力強いタンニンを持つワインができます。
酸とアルコールのバランスも良く、若いときはハーブの香りを持ちますが、熟成にも向いています。
キャラメルやカシス、皮、スパイス、胡椒やスミレ等の香りを持ちます。
Cabernet Franc(カベルネ・フラン)
カベルネ・フランはボルドーの最も古い品種の一つです。
ボルドーでは特に右岸に向いている品種。
繊細なタンニンを持ち、赤いフルーツやスパイス等の香りが特徴です。
ワインは若くから飲めますが、偉大なビンテージでは長期的に飲むことが出来ます。
現在はヨーロッパをはじめとした20か国で生産されています。
Cabernet-Sauvignon(カベルネ・ソーヴィニョン)
メドック、グラーヴ、サンテミリオン、南西地方等で栽培されている品種です。
Petit bouchet(プティ・ブシェ)、Lafite(ラフィット)、Petite vidure(プティ・ヴィデュレ)やVidure(ヴィデュレ)、Menut(t)(ムヌト)、Cabernet(カベルネ)などとも呼ばれます。
タンニンが強く、樽熟成に向いています。
カシスやブラックチョコレート、スパイスや燻製、たばこやトリュフなどの香りを持ちます。
Cot(コット)
Cahors(カオール)でよく栽培されている品種。
Magdeleine noire des Charentes(マグデレーヌ・ノワール・デ・シャラント)とPrunelard(プルネラール)の交配種だと分析されています。
スペインやブルガリア、オーストリア、チェコ共和国、スペインイタリア等でも栽培されています。
Malbec(マルベック)、フランス南西地方ではAuxerrois(オークセロワ)、ボルドーではPressac(プレサック)やNoir de Pressac(ノワール・ド・プレサック)、Plant du Lot(プラント・デュ・ドット)、Plant de Cahors(プラント・ド・カオール)、Plant du Roy(プラント・デュ・ロワ)、Balouzat(バルザ)、Mauzat(モーザ)、Vesparol(ヴェスパロル)、Prolongeau(プロロンゴー)、イタリアではMalbech(マルベッチ)、オーストリアではMalbek(マルベック)、ブルガリアではKot(コット)とも呼ばれています。
色が濃く、タンニンも沢山もち、熟成に向く品種です。
ロゼワインにもよく使われていて、カカオやカシス、皮やスパイス、スグリ、ジャスミン、スミレ等の香りを持ちます。
Egiodola(エジオドラ)
1954年にAbouriou(アブリオウ)とTinta da madeira(タンタ・ド・マデイラ)の交配種。
Ezhiodola(エジオドラ)とも呼ばれます。
色が濃く、香りも高い品種。
重みのあるワインになり、タンニンもしっかり。
新酒だったりロゼワインに向く品種です。
Gamay(ガメイ)
ブルゴーニュで良く栽培されている品種です。
Pinot(ピノ)やGouais(グエ)の自然交配によって生まれました。
Gamay beaujolais(ガメイ・ボジョレ)やBourguignon(ブルギニョン)、Romanèche(ロマネシェ)、Petit bourguignon(プティ・ブルギニョン)、Grosse dôle(グロス・ドール)、Plant lyonnais(プラント・リヨネ)等でも呼ばれます。
柑橘フルーツやバナナ、カカオやカシス、熟したサクランボやスパイス、イチゴ、トリュフ等の香りを持ちます。
Jurançon Noir(ジュランソン・ノワール)
フランス南西地方原産。
Jurançon blanc(ジュランソン・ブラン)の黒色品種です。
Folle blanche(フォール・ブランシュ)とCôt(コット)の自然交配によって生まれました。
Folle Noire(フォール・ノワール)、Fola belcha(フォラ・ベルチャ)、Enrageat(エンラジェア)やEnrageade(エンラゲアド)、Dame noire(ダム・ノワール)、Plant de dame(プラント・ド・ダム)、Moutot(ムート)、Chalosse(シャロス)やJalosse(ジャロス)、Grand noir(グランド・ノワール)、Canut(カヌット)、Cannut(カヌット)、Gouni(グーニ)、Gouny(グーニー)、Quillat(クイヤット)、Quillard(クイヤール)等と呼ばれます。
アルコール度数はあまり高くなく、軽やかなワインを造ります。
フルーティーでスミレなどの香りを持ちます。
Merlot Noir(メルロー・ノワール)
ボルドー地方やフランス南西地方で栽培されています。
Magdeleine noire des Charentes(マグデレーヌ・ノワール・デ・シャラント)とCabernet franc(カベルネ・フラン)の交配によって得られた品種で、Côt(コット)の異母(父)兄弟です。
Merlau(メルロー)、Crebutet(クレブテット)、Bigney(ビグネイ)、Vitraille(ヴィトライユ)、Plant Médoc(プラント・メドック)、バスク地方ではBordeleza belcha(ボルデレザ・ベルチャ)、Bidailhe(ビダイヒ)、Sémillon rouge(セミヨン・ルージュ)、Sémilhon rouge(セミヨン・ルージュ)等と呼ばれます。
酸化に弱いので、空気と沢山接触することは好みません。
サクランボや皮、スパイスやイチゴジャム、トリュフやスミレなどの香りを持ちます。
Mourvèdre(ムーヴェードル)
スペイン原産の品種で、フランスではプロヴァンス地方で良く栽培されています。
Estrangle chien(エストラングル・シエン)、Balzac Noir(バルザック・ノワール)、ラングドックではEspar(エスパール)、Mataro(マタロ)、Damas noir(ダマ・ノワール)、Balzac(バルザック)、コルシカ島ではMacalu(マカル)やRossola nera(ロソラ・ネラ)、スペインではMorastell(モラステル)やMonastrell(モナストレル)、アルジェリアではMatterou fin(マトロー・ファン)とも呼ばれます。
骨格を持ち、アルコール度数も高く、タンニンもしっかり、色の濃いワインを造ります。
Grenache noir(グルナッシュ・ノワール)やSyrah(シラー)とブレンドして使われることも良くあります。
アカシアの花、シナモン、キノコや、皮やスパイス、トリュフやバニラなどの香りを持ちます。
Négrette(ネグレット)
フランスの南西地方原産と言われている品種です。
Négret de Gaillac(ネグレット・ド・ガイヤック)、Tarn(タルン)、レ島やオレロン島ではFolle noire(フォール・ノワール)、アメリカではPinot Saint George(ピノ・サン・ジョルジュ)、Ragoûtant(ラグタン)、Petit noir(プティ・ノワール)、Villemur(ヴィルミュール)、Chalosse noire(シャロス・ノワール)等と呼ばれます。
香り高く、タンニンが軽いワインをつくります。
カカオやカシス、イチゴやフランボワーズ、ジャスミンや胡椒、スミレ等の香りを持ちます。
Pinot Noir(ピノ・ノワール)
ブルゴーニュ原産の品種と言われています。
Plant fin(プラント・ファン)、Pinot fin(ピノ・ファン)、ジュラやブルゴーニュではNoirien(ノイリエン)、トゥーレーヌではNoble(ノーブル)、Morillon(モリヨン)、Maurillon(モーリヨン)、オーベルニュではBourguignon(ブルギニョン)、ブルターニュではBerligou(ベルリゴー)やBerligout(ベルリゴー)、ジュラではSavagnin noir(サヴァニャン・ノワール)等と呼ばれます。
サンザシ、バナナ、カカオ、コーヒー、シナモン、カシスやサクランボ、キノコやスパイスなどの香りを持ちます。
Tannat(タナ)
フランスの他にイタリアやハンガリー、ウルグアイ、ペルー、アルゼンチン、ブラジル、オーストラリアやアメリカでも栽培されています。
Madiran(マディラン)、Moustroun(ムーストルム)、Bordelais(ボルドレ)などと呼ばれます。
アルコール度数とタンニンも高く、力強い赤ワインをつくる品種です。
カシスやフランボワーズなどの赤いフルーツの香りを主に持ちます。
参考記事
コニャックの秘密。どうしてミレジメ/ヴィンテージものが少ないのか。
最後に
思ったより長い記事になってしまいました。
ここまで読んでくださった方、お疲れさまでした。
コニャック生産地域でメルローが栽培されている話をすると、え?と言われることがあるのですが、「コニャック」製造には認められていません。
というのを伝えたくて書いたブログ記事。
コニャック生産地域で認められているブドウ品種をまとめている記事は見たことがないので、参考になれば嬉しいです。
そして仕様書を読んでるとさ、栽培密度とか収穫量とかも書いてるんやけど……これは興味ある人がいるのか…?
興味ある方がいれば書こうかな。
感想やこんな内容書いて欲しい!などあればお気軽に連絡ください。 sachiwines@gmail.com その他色々やってるので、良かったら見てください Instagram Twitter レストランブログ Facebook|Bordeaux-Japon.net ボルドージャポンネット Homepage|SachiWines 旧ブログ|レストランブログ
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