家族経営の格付けワイナリー、シャトー・シガラス・ラボー

左岸

格付けワイナリーは大手企業経営のワイナリーが多いですが、ここはずっと家族経営です。

Château Sigalas Rabaud(シャトー・シガラス・ラボー)に訪問したのはもう数年前。

事前にお願いしていれば、テラスでワインを飲むこともできますー!

ソーテルヌ1日大満足ツアーしたいな。

歴史

17世紀 Rabaud(ラボ―)と呼ばれる場所が出来たとされているのはこの頃です。
1863年 Henri de Sigalas(アンリ・ド・シガラス)によって買収されました。
1900年代

一人息子のPierre Gaston de Sigalas(ピエール・ガストン・ド・シガラス)がそのほとんどを売却してしまいました。

彼が残したのは、現在も残る14ヘクタールの「Sigalas(シガラス)の宝石」と呼ばれる南向きの砂利質の丘のみでした。

現在 Lambert des Granges(ランベール・デ・グランジェ)家がワイナリーを経営しています。

生産ワイン

沢山のワインを生産しています。

軽くそれぞれのワインの説明をしますね。

シャトー・シガラス・ラボー

Château Sigalas Rabaud(シャトー・シガラス・ラボー)甘口白ワインのファーストワイン

1855年の格付けで選ばれているのはこのワインです。

歴史部分でも触れた「Sigalas(シガラス)の宝石」と呼ばれる14ヘクタールの畑から採れるブドウを使っているのもこのワインです。

今回の記事で話しているのは基本的にこのワイン。

リュートナン・ド・シガラス

Lieutenant de Sigalas(リュートナン・ド・シガラス)もソーテルヌの甘口ワイン

ファーストワインと比べると比較的早くから楽しめるワインです。

そしてファーストワインと同じ畑から採れたブドウを使用しています。

多少の変更はありますが、基本的には

  • 83%セミヨン
  • 17%ソーヴィニョン・ブラン

がブレンドされており、12か月熟成。

ラ・セミヨント・ド・シガラス

La Sémillante de Sigalas(ラ・セミヨント・ド・シガラス)は辛口白ワイン

ソーテルヌとして認められている畑から採れたブドウを使用していますが、辛口白ワインはソーテルヌでは認められていないのでボルドー・ブランとして販売されています。

名前の通り100%セミヨンで造られています。

一部樽内で醸造されているので、結構オイリーでボルドーらしい。

熟成期間は8か月。

ラ・ドモワゼル・ドシガラス

La Demoiselle de Sigalas(ラ・ドモワゼル・ドシガラス)も辛口白ワインです。

同様にソーテルヌとして認められている畑から造られていますが、ボルドー・ワインとして販売されています。

ファーストワインと同じ畑のブドウを使用していますが、貴腐化前に収穫することで辛口白ワインを生産しています。

ブレンドされるセミヨンは樽内で醸造を行っています。

年によって多少の前後はありますが、

  • 70%セミヨン
  • 30%ソーヴィニョン・ブラン

のブレンドです。

ル・サンク・ソン・スーフル・アジュテ

Le 5 Sans Soufre Ajouté(ル・サンク・ソン・スーフル・アジュテ)はその名の通り亜硫酸添加なしのワインです。

こちらも年によって多少の変化はありますが

  • 85%セミヨン
  • 15%ソーヴィニョン・ブラン

がブレンドされています。

ブドウ畑

ソーテルヌの丘に14ヘクタールの畑を所有しています。

平均樹齢が45~47年とボルドーでは少し長めです。

(ボルドーでは35年が良くある)

2016年にHVE3という高いレベルで環境に配慮したブドウ栽培をしているという認証を得ています。

  • 85%セミヨン
  • 15%ソーヴィニョン・ブラン

ファーストワインChâteau Sigalas Rabaud(シャトー・シガラス・ラボー)には90%以上セミヨンが使用されています。

収穫と選果

収穫は手摘み。

ソーテルヌのワイナリー記事の時は毎回書いておりますが、粒ごとに収穫をするので機械化ができないのです。

醸造施設

収穫されたブドウはすぐにプレスされます。

アルコール発酵が3~4週間、20~21度下で行われます。

このアルコール発酵、辛口白ワインは樽の中と、タンク内で行われ、甘口白ワインは樽内で行われます。

熟成

ソーテルヌはフレンチオークで18~20か月熟成を行います。

セカンドワインは9~10か月熟成を行います。

樽は12社から購入しています。

まとめ

ブドウ品種

85%セミヨン

15%ソーヴィニョン・ブラン

タンク ステンレスタンク、コンクリートタンク
熟成期間 18~20か月
新樽使用率 20~25%

テイスティング

ワイン5種頂きました!

ラ・ドモワゼル・ドシガラス

La Demoiselle de Sigalas(ラ・ドモワゼル・ドシガラス)2015年。

  • 80%セミヨン
  • 20%ソーヴィニョン・ブラン

セミヨンのフレッシュ感と酸が特徴。

ラ・セミヨント・ド・シガラス

La Sémillante de Sigalas(ラ・セミヨント・ド・シガラス)2016年。

名前の通り100%セミヨンです。

骨格もあり、ソーテルヌらしい蜂蜜の様な甘味を感じます。

食事と一緒に合わせたいワイン。

ル・サンク・ソン・スーフル・アジュテ

Le 5 Sans Soufre Ajouté(ル・サンク・ソン・スーフル・アジュテ)2017年。

リンゴや桃のようなフルーツ、ハーブも感じる。

1リットル当たり糖度45グラム程度で、ソーテルヌよりは甘くなくて飲みやすい。

チーズとかにも良く合いそう!

リュートナン・ド・シガラス

Lieutenant de Sigalas(リュートナン・ド・シガラス)2016年。

こちらは甘口白ワインです。

糖が高くなる代わりに、酸も高くなるのでものすごくバランスがいい。

シャトー・シガラス・ラボー

Château Sigalas Rabaud(シャトー・シガラス・ラボー)2006年。

ファーストワインです。

複雑さがアップする!

バニラやサフランなんかの甘味のあるスパイスを感じます。

複雑さも、深みもしっかりある。

糖と酸のバランスがいいから、ソーテルヌやから甘いけど甘ったるくなく頂ける!

ワイナリー情報

Château Sigalas Rabaud(シャトー・シガラス・ラボー)

住所;1 Sigalas-Rabaud, 33210 Bommes

電話;+33 5 57 31 07 45

参考記事

AOCソーテルヌについて

グラーヴ、ソーテルヌ・バルサックの格付けまとめ

ソーテルヌ/バルサック全ワイナリーSNSまとめ

ワイン醸造:アルコール発酵について。

AOCボルドーで認められている品種(赤/白/ロゼ)

ボルドーワイン=ブレンドワイン

最近のボルドーワインについて

ファーストワインとセカンドワイン…って何?

材質別タンクのメリット・デメリット

最後に

ソーテルヌの格付けワイナリーは現在企業所有のところがとても多い中、ここは家族経営!

あまり大げさに広告をうっていませんが、実はワイナリー内に宿泊することもできます。

ソーテルヌってさ、あんまり観光に力を入れてこなかった地域なんやけど、数年前から宿泊地やレストランとかが増えてきて個人的には嬉しい!

ボルドー市内に宿泊しなくとも、素敵な場所に滞在できるのはいいよね。

またソーテルヌ行きたいなぁ。

ちなみにソーテルヌは赤ワイン用ブドウの収穫が終わった10月~11月がおすすめです!


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