ここのリキュールが優秀だと聞いて行ってきました。
コニャックの小規模生産者あるあるですが、当主自ら案内してくれました。
歴史
1893年 |
現当主の曾祖父Jean Baptiste(ジャン・バティスト)がブドウ栽培を始めました。 当時はブドウの栽培も行っていましたが、牛や豚の酪農が主な仕事でした。 |
1956年 |
現当主の祖父母であるJean(ジャン)とMathilde(マチルド)が蒸留をはじめ、コニャックの生産を始めました。 この時ブドウ畑は7ヘクタールを所有していました。 |
地元のネゴシアンに販売していましたが、少しずつブドウ畑も拡大していきました。 そして、次第に酪農業を辞めブドウ栽培のみを行うようになります。 |
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1970年 |
現当主の両親François(フランソワ)とGisèle(ジゼル)が自身のブランドの立ち上げを決意しました。 |
フルーツの自然なアロマとコニャックをブレンドする、François(フランソワ)はリキュールの開発も行いました。 |
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1971年7月 |
Cognac François Peyrot(コニャック・フランソワ・ペイロー)の名で最初の商品が販売されました。 この時はVSOPのみの販売でした。 |
2000年代 |
生態系や環境に配慮した減薬農法を本格的に行います。 |
製品の80%を輸出しています。 |
生産コニャック
SELECTION
Selection(セレクシオン)は3年熟成。
トニック割りが推奨されています。
料理に入れたり、カクテルにするのがおすすめされています。
V.S.O.P.
V.S.O.Pは10~12年熟成だそう。
まろやかでしなやか。
グランド・シャンパーニュのエレガントさが感じられる。
NAPOLÉON
Napoléon(ナポレオン)は18年熟成。
VSOPとXOの間なので、熟成年数が長すぎずフルーティーさもある。
X.O.
X.O.は20~25年熟成。
香りは繊細で余韻も長い。
X.O. cafareと中身は同じ。
HÉRITAGE
化粧箱なしのHéritage(エリタージュ)と化粧箱アリのHéritage coffret(エリタージュ・コフレ)。
アルコール度数も43度と少し高い。
エレガントでバニラ、そして熟成香も。
生産ピノ・デ・シャラント
- Pineau des Charentes Blanc(ピノー・デ・シャラント・ブラン)
- Vieux Pineau Blanc des Charentes(ヴュー・ピノ・ブラン・デ・シャラント)
- Pineau des Charentes Rubis(ピノ・デ・シャラント・ルビー)
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生産リキュール
ここのリキュールはかなり優秀!
コンクールで世界一に輝いたこともあります。
Litchee&Cognac
Litchee&Cognac(リチー・エ・コニャック)はその名の通りライチとコニャックのリキュール。
シャンパーニュと割ったり、パイナップルジュースと割るのがおすすめ。
LIQUEUR POIRE WILLIAMS & COGNAC
Liqueur Poire Williams & Cognac(リキュール・ポワール・ウィリアムス・エ・コニャック)は洋ナシとコニャックリキュール。
こちらもシャンパーニュと割るのがおすすめ。
アイスにかけたり、バナナやエビにフランベしても。
LIQUEUR CASSIS & COGNAC
Liqueur Cassis & Cognac(リキュール・カシス・エ・コニャック)。
カシスとコニャックリキュール。
これを使ってキールを造っても香り高くなるのでオススメ。
LIQUEUR DE CAFÉ & COGNAC
Liqueur de Café & Cognac(リキュール・ド・カフェ・エ・コニャック)。
これはコーヒーとコニャックリキュール。
そのまま氷を入れて飲んでもおいしいし、カクテルにしても。
LIQUEUR À LA PÊCHE & COGNAC
Liqueur à la Pêche & Cognac(リキュール・ア・ラ・ペッシュ・エ・コニャック)。
桃とコニャックリキュール。
これもカクテルに。
LIQUEUR DE MÛRE & COGNAC
Liqueur de Mûre & Cognac(リキュール・ド・ミュール・エ・コニャック)。
キイチゴとコニャックリキュール。
シャンパーニュと混ぜるのがおすすめ。
LIQUEUR ORANGE & COGNAC
Liqueur Orange & Cognac(リキュール・オレンジ・エ・コニャック)。
オレンジとコニャックリキュール。
チョコレートと合わせたり、クレープに入れるのがおすすめ。
LIQUEUR MANDARINE & COGNAC
Liqueur Mandarine & Cognac(リキュール・マンダラン・エ・コニャック)。
マンダリンとコニャックリキュール。
クレープなどのデザートに混ぜたり、フルーツサラダに入れても。
LIQUEUR AMANDE & COGNAC
Liqueur Amande & Cognac(リキュール・アモンド・エ・コニャック)。
アーモンドとコニャックリキュール。
ケーキをつくる時の隠し味に。
LIQUEUR CERISE & COGNAC
Liqueur Cerise & Cognac(リキュール・セリーズ・エ・コニャック)。
さくらんぼとコニャックリキュール。
赤色がかわいい。
こちらもデザートの隠し味に。
LIQUEUR DE CHÂTAIGNE & COGNAC
Liqueur de Châtaigne & Cognac(リキュール・ド・シャテーニュ・エ・コニャック)。
栗とコニャックリキュール。
LIQUEUR ROSE & COGNAC
Liqueur Rose & Cognac(リキュール・ローズ・エ・コニャック)。
こちら謎に公式ホームページに載ってなかったけど、実際に試飲させてもらいました。
最初は薔薇が広がり、後味のコニャックが心地いい。
ここのリキュールはバランスが良い。
ブドウ畑
現在は25ヘクタールを所有していますが、将来的には35ヘクタールまで増やしたいとのこと。
100%グランド・シャンパーニュです。
品種はほとんどがユニ・ブラン。
フォール・ブランシュとコロンバールも栽培しています。
栽培方法ですが、HVE3というサディスナブルな栽培の認定を取っています。
が、あくまでも減薬農法。
収穫
9月から10月に機械で収穫を行います。
機械導入する前は、40人程度で1か月かけて収穫を行っていましたが、現在は3人で12日程度で収穫ができるようになりました。
収穫量の多いコニャックではこれは大きな技術革新です。
収穫されたブドウは50ヘクトリットルの圧搾機で絞られます。
機械、これでもか!ってくらい詳しく見せてくれて、個人的にテンション上がったポイント。
機械とか見せてもらうと、テンション上がるのは私だけでしょうか…?
醸造
ブドウ果汁はグラスファイバーのタンクに入れられます。
そして発酵は20度程度で8日間。
蒸留
蒸留器は90年前から同じものを使用しています。
毎年11月末から2か月半かけて蒸留を行います。
ちなみに使っている蒸留器はオリーブ型。
澱と共に蒸留をし、スゴンはワインに入れられます。
- 参考;コニャックの蒸留について
熟成
4か所の熟成セラーを持ちます。
蒸留されたオー・ド・ヴィは1年間新樽に入れられ、その後古い樽に。
ものによって変わりますが、60年くらいは樽に入れられているとのこと。
ピノ・デ・シャラント
ピノ・デ・シャラント・ブランはブドウ果汁を清澄します。
そして3分の2果汁、3分の1コニャックをブレンドして熟成。
使用品種はコロンバールです。
ピノ・デ・シャラント・ルージュはブドウ果汁を醸します。
3~6日間ルモンタージュを行うことで果皮の色を抽出。
こちらも同様に3分の2果汁、3分の1コニャックをブレンドして熟成。
使用品種はメルロー。
ピノ・デ・シャラントについて、別記事書いている途中なのでもう少しお待ちください。
まとめ
ブドウ品種 |
ユニ・ブラン フォール・ブランシュ コロンバール |
タンク | グラスファイバー |
テイスティング
何飲む?って聞かれて、何をいただくか迷った。
とりあえず購入したいXO以上のラインを。
私はBrut de fût(ブリュット・ド・フ)と呼ばれる、原液の樽出しコニャックが好き。
ここのメインはなんと言ってもリキュールよね。
ということでリキュールもいくつか試飲させてもらいました。
このリキュールすごいよ。
果実の凝縮感と、コニャックの圧倒的なバランス!
とかいいつつ購入したのはコニャックだけれど。
皆にお勧めしたいのはリキュール!見つけたら飲んでみて欲しい。
ワイナリー情報
住所;1 Chemin du Paradis, 16200 Mainxe-Gondeville
電話;+33 5 45 81 16 70
参考記事
コニャックの秘密。どうしてミレジメ/ヴィンテージものが少ないのか。
最後に
私だけかもしれんけど、機械見せてもらえるとテンション上がる(笑)
ここは、これでもか!ってくらい見せてくれて、個人的にテンション爆上がりやったけど、一緒に行ってくれた人はどうだったのか…。
コニャックとピノー・デ・シャラントを購入したんやけど、圧倒的にリキュールがおすすめ。
アイスにかけるだけで絶対おいしい。
私が買わなかったのは、甘味があまり得意ではないから。
気になった方は是非一度飲んでみてください。
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