若手オーナーのワイナリー、シャトー・クリネ

ポムロール

ポムロールって見学できるワイナリーがかなり少ないです。

私がよくいくワイナリー、Château Clinet(シャトー・クリネ)をご紹介。

歴史

元々、Clinet(クリネ)という名前は、16世紀にブドウ畑を所有していた男性の名前だと言われています。

当時Clinet(クリネ)はポピュラーな名前だったそう。

その人の名前がシャトー・クリネを含む場所の名前へとなりました。

(このあたりの地主さんだった)

ですので、Clinetとついたワイナリーがポムロールにはいくつかあります。

1999年にLabarde(ラバルド)家がワイナリーを購入。

2003年Ronan Laborde(ロナン・ラバルド)氏が当主になりました。

彼は当時23歳とかなり若い!

ブドウ栽培からマーケティングまで、色々変更しました。

2004年に醸造施設を新しく造り、今のシャトー・クリネのスタイルへとなります。

ブドウ畑

畑は12ヘクタール所有しています。

減薬農法での栽培ですが、可能な限り除草剤などを減らしています。

6月の摘葉は東側だけ行い、8月~9月に西側も摘葉します。

これは、夏の厳しい西日を直接ブドウにあてないためです。

ブドウ品種

元々はカベルネ・ソーヴィニョンとメルロだけでしたが、現在は

  • 90%メルロ
  • 9%カベルネ・ソーヴィニョン
  • 1%カベルネ・フラン

が植えられています。

土壌

深さ1~2メートルまで粘土が広がります。

この粘土土壌はAOCポムロールになくてはならない土壌!

収穫

もちろん手摘み収穫です。

基本的には若いメルロ、古いメルロ、カベルネ・ソーヴィニョン、カベルネ・フランの順に収穫します。

収穫後は選果、除梗、さらに選果を行います。

醸造施設

歴史部分でも触れましたが、2004年に新しくしました!

オーナーが変わって一番最初にしたことが新しい醸造施設をつくること。

オーナーが若いこともあり、モダンなワイン造りを心掛けています。

彼が求めるのはフルーティーで木の香りが少ないワイン。

今までは木のタンク(13基)で醸造していましたが、ステンレスタンク(17基)での醸造に変更。

タンクのサイズを小さくしたので、数が増え、区画ごとの醸造も可能に。

さらに一切ポンプを使わず、グラヴィティでの醸造を可能にしました。

醸造

収穫されたブドウはタンクに入れられ、タンクの温度を3~4日間8℃に設定します。

その後人工的にタンクを18℃まで上げ、アルコール発酵が始まります。(27~28℃)

アルコール発酵中はルモンタージュとピジャージュを行います。

発酵後、さらに5~15日醸しを行います。

熟成施設

マロラクティック発酵は樽内で行います。

元々100%新樽使用でしたが、最近は60~70%新樽使用。

16か月熟成です。

参考記事

ポムロール全ワイナリーSNSまとめ

AOCポムロールについて

ワイン醸造:アルコール発酵について。

AOCボルドーで認められている品種(赤/白/ロゼ)

ボルドーワイン=ブレンドワイン

最近のボルドーワインについて

ファーストワインとセカンドワイン…って何?

材質別タンクのメリット・デメリット

ボルドーでのステンレスタンク

最後に

シャトー・クリネはどなたでも見学を受け入れています。

ここだけ見学するのももちろん楽しいですが、Ronan by Clinet(ロナン・バイ・クリネ)と共に見学すると楽しさ倍増です。

Ronan by Clinet(ロナン・バイ・クリネ)は、いわゆるジェネリックワイン。

ポムロールの地で、AOCボルドーのワインを造っています。

ここのテラスでの試飲が本当に気持ちいいので、是非どうぞ!


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