ポイヤックの2級シャトー、シャトー・ピション・バロン

折角ワイナリーに沢山行っているので、ワイナリー見学で得た知識をアウトプットして行こうと思います。

Château Pontet-Canetに引き続き、第二弾はChâteau Pichon Baron

 

生産しているワイン

殆どのボルドーのワイナリーでは、ファーストワイン、セカンドワイン(、サードワイン)の生産を木の樹齢で分けています。

ですが、シャトー・ピション・バロンは3種類のワインがそれぞれの畑を持つのが特徴!

三種類のワインは以下の名前で販売されています。

  • Château Pichon Baron(シャトー・ピション・バロン)
  • Les Tourelles de Longueville(レ・トゥレル・ドゥ・ロングヴィル)
  • Les Griffons de Pichon Baron(レ・グリフォン・ド・ピション・バロン)

 

Château Pichon Baron(シャトー・ピション・バロン)

言わずと知れた、メドック・ポイヤックの格付けワイン。

1855年に2級に選ばれ、現在はスーパーセカンド(質のいい2級ワイン)とも呼ばれているワインです。

昔から持っている畑から採れたブドウのみを使って作られるのが、このワインの特徴です。

 

Les Tourelles de Longueville(レ・トゥレル・ドゥ・ロングヴィル)

1988年から販売されているセカンドワイン。

栽培されているブドウ品種全てを使うのもここの特徴。

トゥレルは小さな塔という意味で、お城の両端にある塔のことを指します。

 

Les Griffons de Pichon Baron(レ・グリフォン・ド・ピション・バロン)

2012年から販売されている、もう一つのセカンドワイン。

レ・トゥレル・ドゥ・ロングヴィルとはスタイルの違うセカンドワインで、シャトー・ピション・バロンの弟分と呼ばれる。

 

ブドウ畑

畑の総面積は73ha。

その中で先ほどの3種類のワインを生産しております。

常に畑の2~3%は植え替えを行っているので、73haすべてでブドウを生産しているわけではありません。

1haに9000本のブドウの木が植えられていて、35hlのワインが採れます。
(ちなみにポイヤックの法律では56hlが最小量)

ビオやビオディナミではなく、減薬農法でのブドウ栽培。

昔の伝統的な造り方をしていますが、可能な限り肥料は少なく、化学薬品は全く使っておりません

 

ブドウ品種

ボルドーで認められている品種の内、4種類を植えています。

割合は以下。

  • 65%カベルネ・ソーヴィニョン
  • 30%メルロ
  • 3%カベルネ・フラン
  • 2%プティ・ヴェルド

石や砂の多い場所に、カベルネ・ソーヴィニョンを
粘土の多い場所に、メルロを
基本的には植えているそうです。

 

Château Pichon Baron(シャトー・ピション・バロン)

先ほども少し言いましたが、40haある伝統的に持っている畑から生産されているワイン。

ジロンド川とも近く、一番近いところは川から500メートルの場所にあります!

基本的にはカベルネ・ソーヴィニョンとメルロのブレンド。

平均樹齢は30年から35年で、カベルネ・ソーヴィニョンが少し多いです。

 

Les Tourelles de Longueville(レ・トゥレル・ドゥ・ロングヴィル)

少し内陸にある畑、14haから生産されるワイン。

鉄分が多い土壌に植えられているのも特徴。

そして、植えられている4種類すべてを使うのは、このトゥレルだけです。

 

Les Griffons de Pichon Baron(レ・グリフォン・ド・ピション・バロン)

弟分のこちらは19haの畑を持ちます。

石や砂が多い場所で造られる、カベルネ・ソーヴィニョンやメルロのブレンド。

 

収穫

収穫はもちろん手摘み。

大体100人くらいの季節労働者が2週間かけて収穫を行います。

収穫の順番は

若いメルロ→古いメルロ→カベルネ・フラン→プティ・ヴェルド→若いカベルネ・ソーヴィニョン→古いカベルネ・ソーヴィニョン

 

選果

最初の選果は3台の選果台を使って。

その後除梗されて、レーザーを使った選果機を使います。

※除梗することによって、梗が除かれ、房の状態から実だけの状態になります。

この機械化された選果機は1時間で6トンものブドウを選果することができる優れもの!

醸造室での作業

シャトー・ピション・バロンが醸造で使うタンクは、ステンレスと木。

  • 40のステンレスタンク
  • 6の木のタンク

を持っており、地下にコンクリートタンクも持っています。

コンクリートタンクは、ブレンドや作業で少し使いますが、基本的な醸造はステンレスと木。

アルコール発酵

タンクに入れられたワインはアルコール発酵が行われます。

この間、行われるのがルモンタージュ、デレスタージュ、ピジャージュ。

(それぞれの作業については、前に書いた記事 ワイン醸造:アルコール発酵について。をご覧ください)

基本的にはルモンタージュを行いますが、醸造の最初はデレスタージュを、木のタンクにはピジャージュを行います。

それぞれの作業を決めるのは人の舌。

毎日、最低2回試飲することによって、それぞれのタンクにどの作業を行うかを決めます。

 

マロラクティック発酵

リンゴ酸を乳酸に変えるこの発酵、シャトー・ピション・バロンはタンクの中で行われます。

 

熟成室での作業

ボルドーの多くのワイナリーと同じ様に、1年目の熟成室と2年目の熟成室を持ちます。

1年目の熟成室では最初の6か月を、残り1年は2年目の熟成室で熟成を行います。

 

樽について

このワイナリーはそれぞれのワインで熟成期間と新樽使用率を変えています。

  • シャトー・ピション・バロンは計18か月熟成、80%の新樽使用。
  • レ・トゥレル・ドゥ・ロングヴィルは計12か月熟成、30%の新樽使用。
  • レ・グリフォン・ド・ピション・バロンは計18か月熟成、40%の新樽使用。

樽会社は大体8社。

そして焼き加減は軽めから強めまで様々です。

そうすることで、同じワインを入れたとしても、樽によって個性の異なるワインができ、最終的なワインに複雑さを与えることができます

 

澱引き

澱引きは3か月に1回と、ボルドーのベーシックなスパンで行っています。

ただ、澱引き後に樽を洗った後はUV(紫外線)を使って、樽を守っているのが、ここの大きな特徴!

 

最後に

シャトー・ピション・バロンはワイン観光業に力を入れているワイナリーの一つ。

一般の方でも見学ができますが、人気シャトーなので早めの予約をおすすめします!

見学で説明を受けたこと、すべてを書いた訳ではないので、皆さん是非行ってみてください☺

 


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