ムエックス家の所有するポムロールのワイナリー、Château Tailleferへ行ってきました。
とはいえ、行ったのは数か月前ですが。
移動制限もなくなったし、そろそろワイナリー見学したいところ。
歴史
1761年 |
Pierre de Belleymeはルイ15世の依頼を受けて、ギュイエンヌ県(現在のGirondeからAveyronまでの領域)の地図を作成しました。 20年かけて地理学者がかつてないほど詳細な地図を描き上げました。 彼はこの仕事で爵位を得て、Château Tailleferを地図上に発見しました。 |
20世紀初頭 |
多くのコレーズ人が貧しい地域を離れ、リブルヌ地方に移住しました。 彼らは邸宅を購入し、世界に彼らのことを知らしめました。 Antoine Moueixもその内の一人で、ワインのネゴシアンを起ち上げ、さらにワイン生産者になることを決めました。 |
1923年 | Antoine Moueixが最初に購入したのがChâteau Tailleferでした。 |
2013年1月 | Château Tailleferは5世代目、Claireとその夫Cyrilの手にうつりました。 |
2013~2017 |
土壌の再調査を深さ3メートルまで行いました。 この調査以降、畑の植え替えや栽培密度の変更を行いました。 |
2015年 |
醸造のコンサルタントであるEric Boissenotにコンサルの依頼を始めました。 彼はボルドーで有名な醸造コンサルタントですが、ボルドー右岸ではここChâteau TailleferとChâteau Néninの2社のみです。 |
生産ワイン
Château Tailleferのみの生産です。
セカンドワインや白ワインを生産しないワイナリーも結構ありますねー。
ここのワイン造りで大切にしているのが、香りやタンニンのバランスの良さ。
さらに長期熟成向きのワインであること、エレガントであり伝統的であること、です。
ブドウ畑
Château Taillefer(シャトー・タイユフェール)の土壌は「Taillefer」と名前が付けられた場所に位置しています。
標高は25メートル程度。
低いと思われると思いますが、ポムロールの一番高いところが35メートル程度なので、比較的高いところにあります。
ここに12ヘクタールの畑を所有しています。
- 85%メルロー
- 15%カベルネ・フラン
とポムロールらしい割合で栽培しています。
シリカとグラーヴ、青色粘土がまじりあう場所にブドウを栽培しています。
この青色粘土はポムロールの特徴で、青白い粘土のことを指します。
そして酸化鉄がここTailleferの特徴です。
歴史部分でも触れましたが、2013年以降土壌の再調査を行って、それにより栽培密度を高くしました。
昔は1ヘクタール当たり6000株だったのを現在は1ヘクタール当たり8600株まで。
あくまでも私の受けている印象ですが、栽培密度を高くするワイナリーが増えてきたかな、と。
収穫と選果
収穫日はかなり注意して決定しています。
収穫時期が近づいてくると1日に1~3回ブドウの試食を行った上で収穫日を決定しています。
収穫は手摘みで行います。
その後ブドウの密度で選果を行い、さらに大きさで選果を行います。
醸造施設
醸造はコンクリートタンクで。
14区画あるので14基のタンクを所有しています。
アルコール発酵は26~27度で。
その間ルモンタージュを1日2回行います。
発酵が終わった後に醸しを行い、タンクの中に果汁/ワインが入っているのは計3週間程度です。
プレスワイン
プレスワインは品質毎に分けています。
ざっくりとはプレスの最初、中頃、最後で分けているそう。
1区画に5樽程度で、年間60樽くらいできるそうです。
熟成
ブレンドを終えた後に熟成が始まります。
フレンチオーク樽で熟成を行います。
樽は5社から購入していて、焼き加減はミディアムかミディアムプラス。
新樽使用は40%、1度ワインを熟成した樽を40%、2度ワインを熟成した樽を20%使用しています。
まとめ
ブドウ品種 |
85%メルロー 15%カベルネ・フラン |
タンク | コンクリート |
新樽使用率 | 40% |
試飲
テイスティングは2016~2018年までの3ビンテージさせてもらいました。
どれもエレガントで、一本芯が通ったようなワイン。
どれもまだまだ若く、ポテンシャルを感じる!
2016年は乾燥し、涼しい年でした。
エレガントで赤いフルーツが主体。
2017年は霜の被害を受け生産70%減ですが、残ったブドウの品質はとても良かったとのこと。
渋みも特徴で、新樽使用が多いこともあり木の香りもしっかり感じます。
しなやかで、スーボワも。
2018年はコルクをDIAM30に変えた年でもあります。
春は雨が多く、夏は乾燥して太陽がさんさんと降り注いだ都市。
ふくよかで、ボリューミー。でもワイナリーの特徴であるエレガントさもしっかり。
このビンテージは化けそう。
ワイナリー情報
Château Taillefer(シャトー・タイユフェール)
住所;30 Chemin de Taillefer, 33500 Libourne
参考記事
最後に
シャトー・タイユフェールいい経験でした。
5代目のご夫婦が案内してくれて、聞きたいこと色々聞けて、とても良かった!
ポムロールのワイナリー訪問する度に、あぁ私はポムロール好きやなぁと再確認する。
あまり知られていない小さなワイナリーも沢山あって、まだまだ行きたいワイナリー沢山ある!
家族経営のワイナリーが多くて、一族の歴史や哲学を知れるのも楽しい。
最初にも書いたけど、そろそろワイナリー訪問再開させたい。
感想やこんな内容書いて欲しい!などあればお気軽に連絡ください。 sachiwines@gmail.com その他色々やってるので、良かったら見てください☆ InstagramやTwitter レストランブログ Facebook・Bordeaux-Japon.net ボルドージャポンネット Homepage・SachiWines 旧ブログ・Bordeaux-Japon.net ボルドージャポンネット レストランブログ
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