5世紀の歴史で5回だけオーナーが変わっています。
今現在はビオディナミでの栽培が注目されているソーテルヌの生産者、Château Climens(シャトー・クリマン)のご紹介。
私何回か訪問したけど、乾燥させたハーブが並んでたり中々面白い見学をさせてくれます。
歴史
1547年 |
Climens(クリマン)という名前が初めて契約書に登場します。 バルサック王の検察官をしていたGuiraut Roborerl(ギロー・ロボレル)が父から相続したことが書かれています。 2つの名前が一つになりRobrel de Climens(ロボレル・ド・クリマン)家になりました。 この一族は2世紀半もの間ワイナリーを維持し、ブドウ畑も発展させ続けました。 |
17世紀 | エレガントで控えめな邸宅が建てられます。 |
1802年 |
Jean-Baptiste Roborel de Climens(ジャン=バティスト・ロボレル・ド・クリマン)の未亡人がわいアンリーを売却しました。 この時、既に確立されたワイナリーでありながら、革命によって被害を受けたワイナリーでした。 この時の購入者がボルドーのネゴシアンであるJean Binaud(ジャン・ビノー)です。 |
この後2つのブドウ栽培を行う家族がこのワイナリーの経営を行います。 | |
1855年 |
今までの生産者がこのテロワールの価値を知り、しかるべき行動をしていたこともあり、プルミエ・クリュに選ばれたのは当然のことかもしれません。 |
1855年 |
ここから1世紀弱もの間、ボルドーの偉大な一族であるGounouilhou(グヌイユ)家の所有でした。 印刷業、ジャーナリスト、政治家、航空業界のパイオニアである彼らは、ワイナリーの立場を上げる方法を知っていました。 |
1970年初頭 |
メドックに既にワイナリーを所有していたLucien Lurton(ルシアン・ルリュトン)はソーテルヌに関心を持っていました。 その中でもChâteau Climens(シャトー・クリマン)のフィネスに魅了されました。 |
1971年 | ソーテルヌの危機に関わらず、Luchien Lurton(ルシアン・ルリュトン)はワイナリーを購入しました。 |
1992年 | 娘のBérénice Lurton(ベレニス・ルリュトン)がワイナリーを引き継ぎました。 |
2010年 | ブドウ畑全体をビオディナミック栽培に移行。 |
2014年 | ビオディナミック栽培の認証取得。 |
生産ワイン
- Château Climens
- Cyprès de Climens
- Asphodèle
Château Climens(シャトー・クリマン)はファーストワイン。
Cyprès de Climens(シプレ・ド・クリマン)はセカンドワインです。
さらにAsphodèle(アスフォデル)という辛口白ワインも生産しています。
ブドウ畑
31ヘクタールを所有していて、ブドウはまさかの100%セミヨン!
普通はソーヴィニョン・ブランもブレンドするのでこの100%セミヨンは結構珍しいです。
地表には粘土や砂が多く、地中には化石の混じった石灰土壌で栽培するのも特徴。
平均樹齢は38年。
1ヘクタールに6600株植えられています。
収穫と選果
収穫量は樹齢20年程度のものだと1ヘクタールに13へクトリットル程度ですが、ファーストワインのChâteau Climens(シャトー・クリマン)は7へクトリットルとかなり収量を減らしています。
それだけ収穫時の選果をしているってことですね。
ソーテルヌの造りに関しては以前記事にしたので、よろしければこちらをどうぞ。
これを見れば収穫の大変さとかわかって貰えると思う!
醸造から熟成
区画ごとに収穫されたものは圧搾機にかけられます。
その後醸造はフレンチオーク内で行われ、新樽は30~40%程度。
熟成は20~22か月とボルドーワイン全体では長いですが、ソーテルヌではちょい長いくらいかな。
まとめ
ブドウ品種 | 100%セミヨン |
熟成期間 | 20~22か月 |
新樽使用率 | 30~40% |
ワイナリー情報
住所;33720 Barsac
電話;+33 5 56 27 15 33
参考記事
最後に
感想やこんな内容書いて欲しい!などあればお気軽に連絡ください。 sachiwines@gmail.com その他色々やってるので、良かったら見てください Instagram Twitter レストランブログ Facebook|Bordeaux-Japon.net ボルドージャポンネット Homepage|SachiWines 旧ブログ|レストランブログ
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