目印はキューピッド、シャトー・ショーヴァン

サンテミリオン

サンテミリオンのChateau Chauvin(シャトー・ショーヴァン)へお邪魔しました。

ここは仕事ではなく、プライベートで訪問したところ。

普段はワイナリー見学を受け入れていない様でした。

歴史

ワイナリーの始まりは1852年。

今現在ワイナリーがある場所は、もともとCorbin(コルバン)の領地でした。

そのコルバンの領地を1852年、オークションで販売し、複数の資産に分割されたのが始まりです。

Chauvin(ショーヴァン)は、後にChâteau Cheval Blanc(シャトー・シュバル・ブラン)となる農地を購入したばかりのJean Fourcaud-Laussac(ジャン・フルコード・ローサック)によって購入されました。

1891年、オーナーが変わります。

ブルジョアのファッションの仕事をしていたVictor Ondet(ヴィクトール・オンデ)は田舎に「folie(フォリ/狂気)」と呼べる美しい家を探していました。

その時見つけたのがここChauvin(ショーヴァン)。

(今現在のセカンドワインの名前がFolieなのはここから来ています)

この時にはChâteau Chauvin(シャトー・ショーヴァン)のワインは既に有名でした。

さらに1954年、オーナーがHenri Ondet(アンリー・オンデ)に変わります。

サンテミリオン最初の格付けである1954年にもChâteau Chauvin(シャトー・ショーヴァン)は選ばれ、2012年の最新格付けでもグラン・クリュ・クラッセに選ばれています。

1989年に父親であるHenri Ondet(アンリー・オンデ)が亡くなり、娘のMarie-France(マリー・フランス)とBéatrice(ベアトリス)が経営を引き継ぎました。

20年以上、彼女らはすべてのエネルギーをかけてワイナリーの経営を続けました。

2014年5月、Sylvie Cazes(シルヴィー・カーズ)とその子供であるJulie(ジュリー)、Pierre(ピエール)とFrançois(フランソワ)Régimbeau(レジャンボー)はChâteau Chauvin(シャトー・ショーヴァン)を買収しました。

彼らはOndet(オンデ)一族が実現してきたものを引き継ぎながら、Château Chauvin(シャトー・ショーヴァン)の歴史に刻まれた新たなページを成功させるために最高の資産を投入します。

Sylvie Cazes(シルヴィー・カーズ)はPhilippe Moureau(フィリップ・モロー)を技術責任者に置き、ブドウ栽培とワイン製造のプログラムを再構築しました。

昔の文献を探したところ、1929年に発行されたChâteau Chauvin(シャトー・ショーヴァン)のエチケットを発見しました。

Sylvie Cazes(シルヴィー・カーズ)に報告したところ、エチケット変更の際のモデルとして使用することに決めました。

次にグラフィック研究を行ったのは「Chauvin(ショーヴァン)」という言葉の意味に戻ることでした。

「Chauvin(ショーヴァン)」になる、とは土地を愛し、土地に誇りを持つことを指します。

そのため1929年のエチケットにはヴィーナスの息子であるクピド(キューピッド)が描かれていました。

クピドはローマ神話の愛の神です。

彼はライオンと聖エミリオンの紋章が描かれた旗を誇らしげに掲げ、優しい表情で飛んでいます。

Château Chauvin(シャトー・ショーヴァン)のエチケットは2014年に変更され、クピドが描かれるようになりました。

ブドウ畑

標高40メートルの場所に15ヘクタールの畑を所有しています。

サンテミリオンのワイナリーは7~8ヘクタールが平均なので、少し大きなワイナリーです。

15ヘクタールは1ブロックにあるので、畑の手入れや、収穫時に便利。

ブドウ品種

品種は3種類

  • 75%メルロ
  • 15%カベルネ・フラン
  • 10%カベルネ・ソーヴィニョン

栽培方法

減薬農法での栽培。

1ヘクタールに8600株植えています。

(平均が6000株なので密植されています)

土壌

粘土と砂を有します。

ポムロールの特徴である青色粘土も少し含んでいるそう。

醸造施設

ステンレスタンクを利用しています。

季節労働者40名と共に、手摘み収穫を行っています。

醸造

収穫されたブドウは6~8度下に一度保管します。

その後温度を上げてアルコール発酵を。

発酵中はルモンタージュとデレスタージュを行います。

さらに醸しを4~5日程度。

マロラクティック発酵庫

ワインは樽に入れられてマロラクティック発酵を行います。

マロラクティック発酵用に1部屋あり、そこで行います。

プレスワイン

プレスワインはクオリティーによってA、B、Cと分けられます。

AとBはファーストワインに、Cはセカンドワインに利用されます。

熟成施設

全体の50~60%が新樽です。

樽は5社から購入、全てフレンチオークです。

焼き加減がミディアムとミディアム・ロングが基本。

熟成期間が14~15か月です。

参考記事

サンテミリオン、最新格付け

ワイナリーSNSまとめ、サンテミリオン編

本には載っていないサンテミリオンの格付けについて

サンテミリオンのAOCをひも解く。

ワイン醸造:アルコール発酵について。

ボルドーワイン=ブレンドワイン

最近のボルドーワインについて

まとめ

コロナ禍の影響で、ワイナリー訪問をする機会が少なくなっていますが、プライベートでワイナリー訪問をしています。

行ったことのない、気になっているワイナリー訪問を続けています。

普通に飲むより、やっぱり訪問すると新しい発見があって楽しいですね!

このワイナリーも今後良くなっていきそう!

訪問したワイナリーは、こちらで報告させていただきます。


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コメント

  1. […] Château Chauvin […]

error: 申し訳ないですが右クリック禁止にしました。データが欲しい方は直接連絡ください。
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