Twitterを始めてから、Twitterによってブログのネタを貰うことも多いです。
今回はワインディレクターである田邉氏の呟きを受けての記事です。
目次
野田祥子ツイート+α
必要ない方は飛ばしてください。
田邉氏のツイートへのコメント
フランスで学生やってたとき、卵アレルギーの親戚に伝えた記憶が残ってた。
年代はすごい曖昧やったけど、2012年ビンテージのものから記載義務が出来ました。
(合っててよかった…(#^^#)
翌々日、ふと思いついて書いたのがこれ。
フランスと日本、どちらも結婚式をあげたんやけど、フランスはワイナリーに直接確認。
(ワイナリーで挙式しました。
以前ワイナリーで結婚式を挙げる。という記事もあげているので、もしよければご覧ください)
日本ではホテルで挙式したので、ホテルの人に聞いたりしたなぁと。
日本ワインを出したので、コラージュを行っておらず、卵問題はすぐに解決した。笑
そしてこれ。
アレルギーとは無縁、とはいかないまでも、比較的アレルギーの少ない生活をしてきたなぁと思います。
それがね、ここ数か月新たなアレルギー発症疑惑が色々…。
早くアレルギー検査しにいかななぁと思いつつ…と話が横にそれそうなのでやめます。笑
卵ってほぼ毎日食べてるし、よく料理にも使うんやけど、彼女が来るときは卵を家から一掃します(食べる)。
ふいに使ってしまわないようにね。
と、本題はここからです。
始めに
導入が長すぎる?
うん。私もそう思う。本題に入るって言ったのに。
もう少しお付き合いください。
それで、2012年から記載義務があるという私の記憶が果たして正しいのかを調べた。
そしたら色々資料が見つかったので、訳してみようと思ったのです。
経済・財務省が公開しているワインのエチケット(ラベル)に関する資料。
他にも見つけたので、順次訳していこうと思います。
以下、ここからが本当に本題です!
タイトル
ワインのエチケットの記載事項は、消費者に選択基準を与えること、公正な競争のための情報を与えること、健康を守ること、商品の追跡可能性を確立することです。エチケットを読もう!
ワインのカテゴリーは?
ワインには2つのカテゴリーが存在する
以前のテーブルワインに対応するVSIG(Vin Sans Indicqtion géographique/地理的表示のないワイン)とIG(Indication Géographique/地理的表示)ありのワインに分類される。
地理的表示ありのワインは、それぞれの仕様書によって厳しく強制されている。
情報量/資料数共に多すぎるので、少しずつ公開予定です。
地理的表示ありのワインは、2つのグループに分けられる
AOP(Appellation d’Origine Protégée/原産地統制名称)ワインとIGP(Indication Géographique Protégée/地理的表示保護)ワインに分けられる。
全てのワインのエチケットには以下のものが含まれる。
- 8つの記載義務がある。Vin Mousseux(ヴァンムスー/泡ワイン)に関しては9番目である、糖度(Brut、Secなど)の記載義務を持つ。
- AOPやIGPは10番目である「appellation d’origine protégée」または「indication géographique protégée」の記載義務を持つ。
どの表示が義務化されている?
ワインのカテゴリー(vin、vin mousseux、vin pétillantなど)という販売名称。
AOPやIGPの表示を含むワインに関しては除かれることもある。
地理的表示のあるワイン
地理的表示のあるワイン(AOPとIGP)はエチケットに「appellation d’origine protégée」または「indication géographique protégée」と表示する必要がある。
これらのワインは「appellation d’origine protégée」や「indication géographique protégée」または伝統的な名称である「appellation d’origine contrôlée」や「vin de pays」、EU連合のAOPやIGPのロゴ、AOCのロゴも任意で認められている。
TAVA(Titre Alcoométrique Volumique Acquis/体積当たりの保有アルコール度数)
TAVAは0.5%の単位で「% vol.」を使用し表示しなければならない(12% vol.または11.5% vol.)。
表示は「titre alcoométrique acquis」、「alcool acquis」または略記である「alc」でも可能。
産地
この表示は、販売名(例:vin de France、vin de l’Union européenne)もしくは補足的記載(例:Produit de France、en Italie)を示す。
容量
それぞれのカテゴリーに含まれるワインは、日常的に使われる容量が定義されている(例:スティルワインは100mlから1500mlまで)。
この範囲の中で、スティルワインは以下の容量で販売する必要がある(100ml、187 ml、250 ml、375 ml、500 ml、750 ml、1000 ml、1500 ml)。
瓶詰め者の名前
瓶詰め者とは実際に瓶詰作業を行った人または、法人を指す。
名前と住所(瓶詰め者の本拠地であるコミューンの名前や所属している国)を「embouteilleur」もしくは「mis en bouteille par」の用語の後に表示する義務がある。
地理的表示のあるワインに関して、瓶詰め者はEU諸国で決定された特別な表示に変えることも可能。
- 生産者(例:mis en bouteille au château、au domaine)
- 協同組合などの生産者によるグループ(例:mis en bouteille à la Propriété)
- 会社が位置している明確な地理的区域(例:mis en bouteille dans la zone de production)
瓶詰め者の名前や住所は原産地名称や地理的名称を含み、この記載は地理的表示のないワインに関してはコード化する必要がある。
瓶詰め者と販売者、ディストリビューターの名前や住所が異なる場合、エチケットに明確に記載する必要がある(例:mise en bouteille par EMB XX XXX France – Distribué par X)。
ロット数
ロットは同じ条件で生産されたすべての製品に相当する。
ロット数は数字か「L」を含む文字、もしくは明確に表示されていると理解できるその他の表示が認められている。
アレルギー
ワインはアレルギー物質(亜硫酸、卵や卵の主成分、牛乳や牛乳の主成分)が検出された場合、エチケットに表示義務がある。
亜硫酸は1リットルに10㎎以上検出された場合、SO2の表示義務がある。
これらの記載は、時にヨーロッパ諸国に情報を与えるための絵文字で表示されることや、「contient」などの後に以下に示す様にアレルギー物質を記載する必要がある。
- 亜硫酸に関して:「sulfites」または「anhydride sulfureux」。フランスは英語表記である「contains sulphites」「sulfites」も認めており、フランス人消費者に理解しやすくしている。
- 卵や卵の主成分に関して:「œuf」「protéine de l’œuf」「produit de l’œuf」「lysozyme de l’œuf」「albumine de l’œuf」
- 牛乳や牛乳の主成分に関して:「lait」「produit du lait」「caséine du lait」「protéine du lait」
糖度
スパークリングワインに関して義務化されている表記は、その他ワインに関しては任意事項である。
スパークリングワインの保有糖度によって、以下の表記が使われる;
brut nature、extra-brut、brut、extra-sec、sec、demi-secそしてdoux。
オーガニックワインとは?
最初に、オーガニック栽培に関しての法律はワインの製造状況に関与していないことを示しておく。
ヨーロッパ市場では、「obtenu à partir de raisins issus de l’agriculture biologique/オーガニック栽培由来のブドウから得られた」という表記がエチケットの表記に認められているだけである。
2012年2月8日に採択された、オーガニックワインに関するヨーロッパでの法案はこの不備を満たした。
この法案により、伝統的なワイン製造に伴う、特定のやり方と習慣的に用いられてきたワイン醸造の行程にのみ限定された。
ワインの種類と残糖量によって、亜硫酸の保有限度を1リットル当たり最大30~50㎎に制定した。
オーガニック栽培に関する新しい規定に従って製造されたワインは、2012年8月1日から「vin biologique」の認証を取得、エチケットに表記することが出来る。
ヨーロッパ規定のロゴは義務で、フランス規定のロゴも使用することができる。
どの表示が任意?
ビンテージと品種
ビンテージ表記について、85%以上のブドウが同じ年に栽培される必要がある。
同じ様にブドウ品種についても85%以上同じ品種を使用していれば書くことが出来る。複数種類のブドウ品種の名前を記載する場合、これらの品種で100%になる必要がある。
AOPやIGPのワインに関しては、国の規制によりワインのブレンドには15%以上これらの品種が含まれていなければならない。
特定の製造方法に関する記載
ヨーロッパ圏で販売されるワインについて、特定の製造方法についての記載が認められている。
例えば:AOPやIGPのワインは、樽の木の種類の記載の有無にかかわらず「élevé en fût」または「vieilli en fût」の表記により木のチップを使用せずに、木でできた入れ物で熟成されたことを示す。
フランスで製造されたワインは、容量の50%以上が6か月以上木の入れ物で発酵や熟成を行った場合に記載することが出来る。
ワイン農家
地理的表示アリのワインは、農家の名前(Château、Domaine、Clos、Masなど)を記載することが出来る。
「château」「clos」「cru」の記載は原産地統制ワインのみ表記が認められている
2つの条件:
- 記載された生産者の下で生産されたブドウのみを使用していること
- 記載された生産者の下で醸造を行うこと
どの表示が任意かつ規制されていない?
自由に記載が出来るもの(例:「vieilles vignes」「récolté à la main」)は、瓶詰め者によって食品における消費者情報や、消費者法に関するEU法n°1169/2001を遵守できることを条件とし、エチケットに記載することが出来る。
最後に
ここまで読んでくださった方、お疲れさまでした。
そしてありがとうございます。
今回は文字ばかりに記事になってしまいましたが、たまにはこういう記事もあげていこうと思っています。
基本はボルドーワイン/コニャックについてですが、フランスワインについても少しずつ記事を増やそうと思っております。
どうぞお付き合いくださいませ。
感想やこんな内容書いて欲しい!などあればお気軽に連絡ください。 sachiwines@gmail.com その他色々やってるので、良かったら見てください☆ Instagram・sachiko0418 レストランブログ Facebook・Bordeaux-Japon.net ボルドージャポンネット Homepage・SachiWines 旧ブログ・Bordeaux-Japon.net ボルドージャポンネット レストランブログ
コメント
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[…] フランス経済・財務省公開資料翻訳:ワインのエチケット […]
[…] https://sachiwines.net/vinsetiauetage/ […]