プリムール2024 Day2/Château Pichon Baron

プリムール2024

シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドのすぐ斜め向かいにあるシャトー・ピション・バロンへ行ってきました。

昔々は同じワイナリーでしたが、兄弟間で遺産相続をしたことで分かれたワイナリー2件です。

歴史の話をすると長くなってしまうので省きますが、この2つのワイナリーがお城を建てた話が好きなので少しだけ。

姉妹が相続したのがシャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド。

兄弟が相続したのがシャトー・ピション・バロンです。

シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドが美しいお城を建てた時、兄弟は女には負けるか!と今のピション・バロンのお城を建てたと言われています。

家族っぽいエピソードで個人的に好き。

2024年について

2階にあるテイスティングルームで試飲をしたんやけど、景色が美しい!

ここではAXAが所有しているワイナリーのワインをいくつも試飲させて頂きました。

久しく訪問できていないのだけれど、ガイド担当者が覚えててくれたのが嬉しい。みんな記憶力良すぎ。

2日目も後半に差し掛かり、どんどん2024年の気候の話が減っていき、それぞれのワインの話が増えています。

それでも聞いたのは涼しく雨が多い年だったから酸がしっかり出たこと、平均気温が高かったからブドウの皮の成熟が上手くいったことでした。

フレッシュさと張りのあるワインができたとのこと。

春はフレッシュで湿度が高く、6月の開花は不結実や結実不良も伴い不均一でした。そしてベト病の被害も大きいものでした。

難しい年の始まりと共に7月と8月は暑く乾燥していて、ブドウにいい影響を与えます。

選果を例年以上にしっかり行います。

さらに醸造時は発酵温度を低く、抽出も柔らかく行いました。

ワイン

Château Pibran

~シャトー・ピブラン~

  • AOC:
    • Pauillac
    • ポイヤック
  • ブドウ品種:
    • 54%メルロー
    • 46%カベルネ・ソーヴィニョン
  • 収穫日:9月25日~10月10日
    • メルロー;9月25日~10月3日
    • カベルネ・ソーヴィニョン;10月3日~10日
  • アルコール度数:13%alc.(暫定値)
  • 酸度:3.64
  • pH:3.61
  • 樽使用:40%
  • 熟成:40%新樽、60%1度熟成した樽
  • 熟成期間(予定):15ヶ月

特徴的な綺麗な酸。

酸はしっかりあるけれど、酸っぱくなくてエレガント。

全体的な印象もエレガント。

後味は石灰土壌らしい爽やかさが広がります。

ピブランらしい可愛さが感じられます。

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Les Tourelles de Pichon Baron

~レ・トゥーレル・ド・ピション・バロン~

  • AOC:
    • Pauillac
    • ポイヤック
  • ブドウ品種:
    • 65%メルロー
    • 22%カベルネ・ソーヴィニョン
    • 13%カベルネ・フラン
  • 収穫日:9月25日~10月10日
    • メルロー;9月25日~10月3日
    • カベルネ・フラン;10月3日~7日
    • カベルネ・ソーヴィニョン;10月3日~10日
  • アルコール度数:13.1%alc.(暫定値)
  • 酸度:3.57
  • pH:3.59
  • 新樽使用:30%
  • 熟成:30%新樽、70%一度熟成した樽
  • 熟成期間(予定):12ヶ月

味わい深さと繊細さが共存しています。

口当たりが柔らかくて、細く長い印象。

果実感も綺麗に感じられるし、綺麗で繊細なワイン。

Les Griffons de Pichon Baron

~レ・グリフォン・ド・ピション・バロン~

  • AOC:
    • Pauillac
    • ポイヤック
  • ブドウ品種:
    • 56%メルロー
    • 42%カベルネ・ソーヴィニョン
    • 2%カベルネ・フラン
  • 収穫日:9月25日~10月10日
    • メルロー;9月25日~10月3日
    • カベルネ・フラン;10月3日~7日
    • カベルネ・ソーヴィニョン;10月3日~10日
  • アルコール度数:12.9%alc.(暫定値)
  • 酸度:3.48
  • pH:3.62
  • 新樽使用:50%
  • 熟成:50%新樽、50%一度熟成した樽
  • 熟成期間(予定):15ヶ月

フレッシュでバランスが良い。

酸もタンニンも綺麗で、後味のキレもある。

自信ありげで、ランドセルを背負いながら走ってる少年の様なワイン。

Château Pichon Baron

~シャトー・ピション・バロン~

  • AOC:
    • Pauillac
    • ポイヤック
  • ブドウ品種:
    • 87%カベルネ・ソーヴィニョン
    • 13%メルロー
  • 収穫日:9月25日~10月10日
    • メルロー;9月25日~10月3日
    • カベルネ・ソーヴィニョン;10月3日~10日
  • アルコール度数:12.7%alc.(暫定値)
  • 酸度:3.41
  • pH:3.71
  • 新樽使用:70%
  • 熟成:70%新樽、30%一度熟成した樽
  • 熟成期間(予定):18ヶ月

果実の香り高さが特徴的。

ボルドーらしいカシスの様な香りと共にミント系の爽やかさも。

力づよいけどマッチョではなくて、キレイでバランスが良い。

クリーミーなメルローらしさも出ていて、複雑で深みのあるワイン。

Les Griffons de Pichon Baron

~レ・グリフォン・ド・ピション・バロン~

  • AOC:
    • Bordeaux Blanc
    • ボルドー・ブラン
  • ブドウ品種:
    • 100%セミヨン
  • 収穫日:9月24日
  • アルコール度数:12.9%alc.(暫定値)
  • 酸度:4.82
  • pH:3.17
  • 熟成:樽とワイングローブ
  • 熟成期間(予定):9ヶ月

粘土石灰土壌で造られる、メドックの白ワインです。

酸がしっかりキレがあり、さらにジューシー。

後味は石灰らしい爽やかやハーブの様なニュアンスもあり、近年のメドック白ワインらしさがとてもいい。

Lions de Suduiraut

~リオン・ド・スデュイロー~

  • AOC:
    • Bordeaux Blanc
    • ボルドー・ブラン
  • ブドウ品種:
    • 56%セミヨン
    • 29%ソーヴィニョン・ブラン
    • 15%ソーヴィニョン・グリ
  • 収穫日:8月28日~9月13日(内11日間)
  • アルコール度数:12.7%alc.(暫定値)
  • 酸度:3.89
  • pH:3.15
  • 熟成:70%タンク、30%樽
  • 熟成期間(予定):6ヶ月

フローラルで、ソーヴィニョン・グリらしさも感じられる。

酸と果実のバランスが良く、後味の苦みも心地いい。

深みと広がりが感じられます。

Château Suduiraut Vieilles Vignes

~シャトー・スデュイロー ヴィエイユ・ヴィーニュ~

  • AOC:
    • Bordeaux Blanc
    • ボルドー・ブラン
  • ブドウ品種:
    • 56%セミヨン
    • 44%ソーヴィニョン・ブラン
  • 収穫日:8月28日~9月13日(内11日間)
  • アルコール度数:13.1%alc.(暫定値)
  • 酸度:3.79
  • pH:3.25
  • 新樽使用:12%
  • 熟成:12%新樽、88%一度熟成した樽
  • 熟成期間(予定):9ヶ月

ソーテルヌらしい甘みも軽く感じられるし、オイリーで味わい深い。

味わい深く、果実の凝縮も。

石っぽい冷たさも感じられるし、複雑な白ワイン。

Château Suduiraut Pur Sémillon

~シャトー・スデュイロー ピュール・セミヨン~

  • AOC:
    • Bordeaux Blanc
    • ボルドー・ブラン
  • ブドウ品種:
    • 100%セミヨン
  • 収穫日:8月28日~9月13日(内11日間)
  • アルコール度数:13.1%alc.(暫定値)
  • 酸度:3.67
  • pH:3.25
  • 新樽使用:27%
  • 熟成:27%新樽、50%一度熟成した樽、23%ワイングローブ
  • 熟成期間(予定):9ヶ月

口当たりが軽やかながらも、口に含むとどんどん広がってきます。

後味はローリエなどのハーブ系の香りが広がり、熟成したら面白そう。

これは5年後くらいに飲んでみたい。

Château Suduiraut

~シャトー・スデュイロー~

  • AOC:
    • Sauternes
    • ソーテルヌ
  • ブドウ品種:
    • 100%セミヨン
  • 収穫日:9月19日~10月24日(4回)
  • 収量:11.3hℓ/㏊
  • アルコール度数:13.9%alc.(暫定値)
  • 酸度:4.1
  • 残糖:130
  • pH:3.83
  • 新樽使用:50%
  • 熟成:50%一度熟成した樽
  • 熟成期間(予定):16~20ヶ月

もちろんしっかり甘いけど、しっかり酸もあって、バランスが良い。

後味がとても長くて、長期熟成を意識しているのが良くわかる。

偉大なるソーテルヌここにあり、といった感じ。

さいごに

全体的に「らしい」ワインを造ってきたピション・バロン。

それぞれ表現したいワインが表現されてました。

参考記事色々

ポイヤックの2級シャトー、シャトー・ピション・バロン

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